全てを持ち合わせている者に唯一足りない物
僕たちはゴンドラを降り、町の中心部に着く。
「ありがとう、お兄さん!」
「ああ、またいつでも使ってくれよ」
ゴンドラのお兄さんにお礼を言った後橋下のゴンドラ停留所から階段を登る。
「じゃあ早速お兄さん折り紙つきのランチに行こうか」
「クリス君って結構流されやすいよね、色々と」
「リザ、こういうのは流された方が良いんだよ。ああいう風に戦略を立てて誘導するのは「本気」でやってる証拠だ。人を集める努力ができる店は、衛生面、味、その他諸々も保障されてると思わないかい? 逆に、人を集める努力ができない店に美味しいものが作れるのだろうか 」
「味がいい店は何もしなくても客が来るから、そんなことをする必要は無いんじゃない? そう言う手を使わないと生き残れないから客引きするんだよ!」
「ぐう」
ぐうの音が出た。
「全部が全部そうではないかもしれないけどね。 でもそんなこと考えなくても一発で美味しい店を見つける画期的な方法があるよ!」
「それって……?」
「お客さんが多い所を探すんだよ! お客さんが多い所は美味しい店だよ! 」
「リザも結局流されてるじゃないか」
ただし、客が多い所が美味しいのは絶対の真理なので、客の多い店を探すことにした。
「ここ! こことか賑わってるよ! ここにしない!?」
「それチェーン店じゃないか? クレタでも見かけたような」
「……」
「いいじゃないか、チェーン店。数多くの人が味を保障した証だ。きっと美味しいに違いない!」
僕は文句を言われる前に、店の中に入る。
「何名様ですか?」
「あっ、4名様です」
……
僕たちは料理を食していく。
うん……安い割にそこそこ美味しい!
「確かに美味しいけどさ……私が求めてるのはこういうのじゃないんだよね……」
「え? 美味しいし、スープバーが付いてるし最高じゃないか」
「クリス君、またスープバーで長居する気なの!?」
3人の美少女達がげんなりした顔になる。
あれ?また僕何かやっちゃいました?
何だか旅を重ねる内にみんなの僕に対する好感度が徐々に下がっていってる気がする。
「まあまあ、あと一杯で済ませるから、ちょっと待っててくれよ」
僕は席を立ち、スープを取りに行く。
カップにスープを入れ、席に戻るときドリンクバーの前で人とぶつかる。
零しそうになるが持ち前のバランス感覚でなんとか持ちこたえる
「おっとっと、危ない危ない。 すいません」
「こちらこそ、すみません……。ってあれ!?クリス君!?」
「え……? って、き……君は……!」
そこにはドリンクを片手に持った僕の元カノのセレナが立っていた。
30話突破!
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