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水着回!俺は超絶美少女たちのエロい姿をみて興奮してしまう。

 僕はビーチチェアに座り、ジュースを飲みながら美少女達が戯れる姿を見ていた。


「アイラちゃん、隙ありっ!」モミッ


「きゃっ、も〜リザさんやめてくださいっ!」

 パシャッ


「ふふふ、レナちゃんもそんな所に居ないでこっちおいで〜」


「リ、リザお姉ちゃんこわいよ…」


 キャッキャウフフ


(※「モミッ」…リザがアイラを揉む擬音 「パシャッ」…アイラがリザに水をかける音 「キャッキャウフフ」…美少女達が戯れる擬音 )


「ところでクリス君。どうしてずっと座って私たちを凝視してるの?そんなに見られるとちょっと恥ずかしいよ…」


「え?いやあ僕泳げないからさ。せめて雰囲気だけでも楽しもうと思ってみんなを眺めてたんだ」


「このプール、溺れるほど深くないよ…」


「分かってないなぁリザは。カナヅチにとって水の深さは関係ないんだよ。僕だったらそこら辺の水たまりでも溺れられるぜ」


「そんな得意げに言われても…」


 さすがに見過ぎたか。

 しかしなんでリザは他の女の子にはセクハラする癖に自分がされると恥ずかしがるんだ?


「僕さ、今までこうやって何かみんなで遊ぶってことあんまり無かったからさ、本当にみんなを見てるだけで幸せな気分なんだ。別にいやらしい目で見ているわけじゃないんだ。決してアイラの大きい胸とか、レナちゃんの綺麗な脇とか、リザの引き締まったお尻とか全然見てないから安心してくれ」


「そっかぁ。ごめんねクリス君疑っちゃって! これから一緒にいっぱい思い出作っていこうね!」


 どうやら僕の熱い気持ちが通じたようだ。

 しかし、心が罪悪感で押し潰されそうになってしまったため、プールサイドを後にし飲み物を買いに自動販売魔道具に向かった。


「いやあ、しかし異世界って本当にすごいなぁ。まさか船の中にプールがあるなんて。元の世界じゃ考えられないぜ」


 僕は独り言を言いながら自動販売魔道具に銭を入れる。


「おっ、そこにいるのクリスじゃん」


 僕の名前を発する聞き覚えのない声が聞こえた。


 振り向くとそこには超絶美少女が立っていた。

 しかし、どこかで見たような…。


「おいおい、まさか私の顔忘れちまったのか?」


「そんな訳ないだろ。久しぶりだね!、アリスさん!」


「同じクラスのミラだよ! クリス、流石に冗談だよな? 」


 同じクラス?

 ということはこいつ、聖騎士か!?


 まずい、今杖を装備していない。

 まさか追っ手がもう来るなんて……。


「お前もクレタに旅行してたんだな」


「え?旅行?」


「せっかくの夏休みだし、盛大に羽を伸ばさないと損だよな!」


 この人僕が逃げたことを知らないのか?

 というか、聖騎士って夏休みあるのかよ。

 しかも普通に圏外行けるのかよ。

 夏休みを待ってから逃げれば、もっと楽に行けたじゃないか。

 まぁ蹂躙(あんな)光景一生見たくなかったから良いんだけど。


「ちょっと話そうぜ!聞きたいことあるんだよ」


 僕はミラに船のデッキ上に連れられる。


「最近、セレナとどうなんだよ?」


「え?」


「とぼけんじゃねえよ。お前セレナとデキてるんだろ?」


 やはり、クリスとセレナは付き合っていたのか?少なくともクラスメイトからはそう見られてたようだ。


「ああ、すごいラブラブだよ。でもこの前ハグして頭撫でたら、セレナが卒倒しちゃって大変だったよ。想われ過ぎるのも考えもんだね」


「クリスお前、結構大胆なんだな…」


 ミラが顔を赤らめる。

 その性格(キャラ)でウブなのか。


「けど安心したよ、クリス。お前が元気になって」


 ミラはクリスが苦しんでいることを見抜いていたのか。


 クリスには普通に仲良くしてくれて、普通に心配してくれる友達がいて羨ましいな。


 そしてこの(ミラ)は聖騎士でありながら、殺戮者でありながら、クラスメイトを案ずるやさしい心を持っている。


「ああ、それなんだけどミラ」


「?」


「ミラは人を殺すことをどう思っているんだ?」


 僕はきいてみた。


「そんなこと悩んでたのか。天才の考えることは分かんねえな」


 ミラは続けて言う。


「人を殺すのは嫌だ。けど、それをすれば金が稼げる。私には戦闘力(ちから)くらいしか取り柄がねぇから、それでしか家族に貢献できないんだ。だから殺す。それだけだな」


 金のために殺す。

 それも国からの命令で認められていて、大義がある。

 自分と家族のことだけを考える。

 クリスも同じだった。


 違いは「割り切れる」か「割り切れないか」


 クリスは割り切れなかった。


 ミラは割り切った。だから家族想いな心優しいミラは殺戮者になった。


 きっとそこに善悪なんてないのだろう。自分のために、自分たちのために他を犠牲にするなんて誰もがやっていることだ。

 現実世界でも異世界でもみんな自分のために何かを犠牲にしている。


 生きるために生き物を犠牲にする。

 快適に生きるために環境を犠牲にする。

 多数派のために少数派を犠牲にする。

 立場を得るために他人の立場を犠牲にする。


 その犠牲の対象が「人の命」になったところで何が違うと言うんだ。


 それがもし「悪」ならば。「悪」であるとするならば。

 その理由は「なんとなく」か「自分が殺されたくないから」だろう。


「僕も同じだよ。今となっちゃしょーもない悩みだったよ。ごめんね変なこと聞いちゃって」

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