硫酸の作り方
追加情報が分かり次第、追記訂正を行います。
〜硫酸〜
なろう系で自力で硫酸を作ろうとした場合、大きく2つの方法が上げられる。
① 硫黄と硝石(硝酸カリウムが天然に産出する形の鉱物)と併せ燃焼させ、蒸気に触れさせ冷却する。
8世紀には硫酸が発見されている。この方法が使用されたのは17世紀。
② 硫黄を燃焼させ、二酸化硫黄にする。その際、触媒(二酸化窒素or五酸化二バナジウム)を通じ、二酸化硫黄を三酸化硫黄へ変化させ、水に触れさせ冷却する。
仕組みとしては、どちらも三酸化硫黄を水に溶かす事で硫酸を得ている。
硫酸が「出来た」事を重視するなら①で説明も簡単にすませるのが良いと思われる。
1度出来た硫酸を再び三酸化硫黄の蒸気にさらせば硫酸濃度は上がっていく。
②の方法は「過程を重視」する時に使えそうだが、触媒の入手方法(窒素酸化物やバナジウム鉱石)が難しい。それっぽい装置や方法だけ示して、中身についてはあまり記さない方が良いかもしれない。
リアル志向も良いが、ファンタジー物は「ほどほど」を忘れてはいけないと思う。
硫酸生成の容器についてはガラスか鉛が良い。
ガラスがあればいう事無し。鉛は低濃度の硫酸なら、鉛表面に難溶性塩が生じる為使用しても差し支えは無い。
※ 触媒に窒素酸化物、容器に鉛を使用した際には生成した硫酸に不純物が含まれ、品質的にはあまり良くは無い。
錬金術物や古代がテーマの作品なら、よりリアルな感じになる。
[注意]
硫酸は水に触れると急激に熱を発するので、薄める時は水に少しずつ硫酸を入れる事。
人体についた場合は大量の水をかけ続けるか、目の前に池や風呂があるなら、そこへドボンと入れるのが良い。
少量の水だとやけどするので注意。一番ダメなのがアルカリによる中和。熱反応で大火傷する。(攻撃手段としては有りだが、現実世界では絶対やらないように)
次回は硫酸生成に不可欠な硫黄の採取についてです。
硫黄があれば、黒色火薬、農薬、軽い毒ガス等、使い勝手の良さそうな物が作れます。