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epilogue

ここで、完結します。

 2030年 1月 18日

 テレサはこの日、目覚めた。


 「どういう事?私は死んだはず、サクリファイスにこの場所がバレて...グッ!」


 突然、テレサを頭痛が襲った。そして、あり得ないことが起きた。


 「何...コレ、ッ記憶が!」


 テレサには、今、二つの記憶がある。


 「2017年にタイラーが死んだ?サクリファイスは、もう...ない?あり得ない、タイラーは、私に時間を超える技術を与えて死んだ! うぅあ゛!」


 テレサは、更に頭を抱えて唸った。


 「侵略者は、流動機械生命体...サクリファイスの目的は、タイラーに会いたかっただけ?」


 突然扉が開いた。そこには...


 「テレサ...」


 「サディア!?」


 更にありえないことが起きている、サディア、彼は既に殺されていた。だが、生きている。2人は同時に頭を押さえた。


 ・


 ・


 「...? あれ?私達、なんでここに?」


 「ん? 何かをしている最中だったような、まぁいい、次の任務に行こう」


 「あ...またため口、私はあなたの上司よ?仕事の時と家庭での区別はつけてもらわないと」


 「ん...申し訳ございません」


 「さて、行きましょうか」


 2人は外に出た。そこには、子供たちが一緒に遊び、カップルがいちゃつきあう、平和で平凡な世界が広がっていた。


 「おい、どうした?」


 突然、サディアはテレサに聞いた。彼女も全く気付かなかった。


 「え?なんで?」


 テレサの目から、涙があふれていた。拭いても拭いてもいくらでも出てくる。


 「何があった?」


 「分からない...分からないけど...この景色、コレの為に、誰かが犠牲になった。私の、私たちの大切な人が、この世界を創ってくれた、守ってくれた。そんな気がする」


 「...そうか、実は私もだ、ついさっきまで私は何をしていたのか思い出せない。だが、この景色を見て思った。この景色を守った英雄がいたと。世界は、『彼』が救ったのだと」


 2人は、歩き出した。


 「にいさーん」


 サディアを呼ぶ声、弟のサンディだ。


 「サンディ?どうしてここに?」


 「それが分からないんだ。どうしてここにいたのか、俺は、どうしてここにいるんだ?」


 「そんな事私が知るか、だが、私も同じだ、どうして私たちはここにいる?」


 3人は、しばらく考えた。だが、どう考えても答えは出なかった。


 「だめだ、考えるのは止めよう。今は、これからの事をしよう。そうしなければいけない、もうこのとこは考えてはいけない、そんな気がする」


 「そうだな、では仕事に戻るとしよう」


 サンディは、警察の制服を正して、歩き出した。


 「私たちも行きましょうか、あ、サディア、今日の任務だけどさ、ちょっと頼まれてくれない?」


 「なんでしょうか?CIA長官殿?」


 「次期ね...」


 2人は少し笑みを浮かべ、この世界の平和を維持するために動き出した。



 ・

 

 ・


 ・


 ・


 ・


 世界に、新たな線が生まれた。この先の未来は、誰も知らない、誰も知ることは出来ない。この世界だっていつかは滅ぶかもしれない、サクリファイスの言う通り、人類が消えることが、世界を救う最も有効な手段なのかもしれない。だけど、僕はこう思う、人間は過ちを繰り返すが、学ぶことだって出来るのだと、今、僕たちの世界は発展途上にある。この先の未来をどう変えるかは、今の僕たちにかかってる。ただ過ちを繰り返し世界を滅ぼすのか、それとも、過ちから学び、世界を平和に導くのか、それは誰にも分からない。

 

 だけど、僕はこう願いたい、間違えてもいい、失敗してもいいから、みんなが笑顔でいられる世界を創ってほしい。僕は、そんな世界の為に犠牲になることを選んだ。僕の命は、世界を変えるにはとてつもなく小さい。それでも僕は願い続ける。世界が正しい線を進むことを、みんなが笑顔でいられる未来を進んでくれることを。

 


                          未来より、世界は一直線に


 

 


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