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僕がつくる異世界の騎士団  作者: 葉月 優奈
七話:ぼったくりと大男の騎士団
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学校と目の鼻の先、その家はあった。

何度か亘と一緒に帰ったが、いつも駅近くで分かれていた。

まさか、果穂の家が学校から徒歩一分圏内だったとは。

立派ではないが、寂れてもいない普通の鉄筋住宅。

インターホンを押したのは神崎だ。いつもひきこもりだけど、意外と積極的だ。


まもなくして、亘の母親らしき人が出てきた。

なにか言われることもなく、母親は僕らをリビングに通してくれた。


「あら、美幸ちゃん。果穂がお世話になっているわ」

「いえ、おばさま。お久しぶりです」

「その子は……誰ですか?」

「初めまして、鈴木 浩生です」

僕は、礼儀正しく挨拶をした。


「あらあら、そうなの。果穂が言っていた鈴木君は、あなたなのね」

「はい……あの果穂さんは?」

「果穂はね、ちょっと起こしてくるわ」

「あ、いえ……あの話はありましたか?」

「話?なんのことですか?」

母親が首をひねっていた。


「今日実は、果穂を夏祭りに誘おうと思ったのだけど」

「あら、そうなの?」

母親は、まるで初耳というようなリアクションを見せた。


「はい、果穂は両親と話すといって昨日僕に連絡をするって」

「ああっ、浩生君!」

声を上げた神崎。

リビングには、パステルカラーのパジャマ姿の果穂が出て来た。


「果穂っ、来たよ!」

「ええっ、でも……私は」

「果穂、何か話そうとしたでしょ。昨日」

母親が出てきて、亘は照れ臭そうにしていた。


「えと……その夏祭り……今日」

「今日の夏祭りに行きたいの、果穂?」

「う……うん」

「あら、それならそうと言ってくれればいいのに。浴衣もちゃんと用意するわ」

「行っていいの?」

「当たり前でしょ、行きたいのでしょ。わざわざ友達が誘ってくれたのだから」

「えっ、ありがとう」

亘は、恥ずかしそうな顔を見せていた。

そして、急に泣き出しそうな顔に変わった。


「よかったな、果穂」僕は亘の頭を優しく撫でた。

「うん、ありがとう。浩生……美幸」

「えと……まあ、これで三人そろったわね」

「そうだね。心配したよ、果穂」

僕と神崎は、単純に喜んだ。

最悪、喧嘩しても説得するつもりで来たので、余りにも拍子抜けでもあった。

だけどそれならば、昨日のことを単純に疑問に持つ。


「それにしても、昨日連絡入れなかったのは?」

「えと、恥ずかしかったからです」

「恥ずかしかった……どうして?」

「な、何でもないっ」なぜか急に果穂は、僕に対して怒り出した。

顔を真っ赤にして、リビングから出て行ったのだった。

僕と神崎と、亘の母親の三人は理解できず、その場に取り残されたのだった――



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