城下偵察・新たな出会い2
「ここは、菓子屋と言って沢山の甘味が置いています」
「へー・・・。色とりどりで面白い」
キレイでお洒落な城下をヒナトと一緒に歩いています。ヒナトは初めて城下に来た私に色々な事を教えてくれます。
ヒナトが教えてくれる色々な物は、色とりどりで面白い…お城の中とは全然ちがう。
「おいっ、早くしろよー!」
「もーっ!少しは待ってよ。」
そんな会話があちらこちらから聴こえてくる。同い年の子や小さい子が楽しそうに笑ったり騒いだりしている。
「・・・・・」
「エリル様?どうかなさいましたか?何かあればなんなりと申し付け下さい」
「何でもないわ。ありがとうヒナト」
「そう…ですか」
ヒナトは心配そうな顔で私を見てくるけどそれ以上は追求して来なかった。
私自身、我が儘を言ってヒナトを困らせたくないから追求されなくて内心ホッとする…。
「・・・エリル様、次は私のオススメの場所を見て頂きたいのですが、宜しいでしょうか?」
「?良いですよ。」
さっきまで心配そうにしていたヒナトが瞳を輝かせて私の前を歩き、道を案内する。
閑話休題◇ ◇ ◇
私はエリル様の執事のヒナト。
錬金術師と物体自在操作師の職章をもっている。他にも魔法は使えるが、今はそれは秘密だ。こうして、エリル様の執事としてハイト国宮殿に居られるのだから…。初めてエリル様を見た時は難産の末に生まれた高魔力を秘めた小さな小さな神の落とし子の時。何故か私はこの小さな生まれたばかりの赤子の頃から世話をしていた。
何故、この俺が赤子の世話など…って思っていた。だけど、エリル様が誕生した時のあの流星群と成長を見たら、エリル様の元でエリル様の支えとなって成長を見てみたいと思うようになった。エリル様の親子とは私が幼子の頃から親しく私も彼らもお互いに信頼していて、こんな私でも、エリル様の執事として傍にいられた。
そして今日、エリル様の念願の城下へ行く事が許れた。
・・・・・私が必ず付いている事を条件として。
そして、リベルと司祭・総裁社・総魔法師長・総騎士師長達による謁見前の長い挨拶終え、今こうして城下を歩いている。
エリル様は、初めて見る城下に目を輝かせて私が店や物を紹介する度に相槌を打って聴いてくれている。それから、城下の中心地「チャートルーベル」の噴水前に来た時、エリル様の様子がおかしくなった…寂しそうな感じだった。
恐らく城下の子供たちがワイワイし楽しそうにしているのに寂しく感じたのだろう…。城下の子供たちと交流をさせてあげたいのはやまやまだが、一国の姫君を入れるのは色々と問題がある。エリル様は高魔力保持者の神の落とし子であるからだ。
何かいい案が無いかと考えた挙句、良い考えが出た!そうだ、エリル様をあそこに招こう!あの人達なら心配ない、エリル様の世界を少しでも広げることが出きるだろう
「・・・エリル様、次は私のオススメの場所を見て頂きたいのですが、宜しいでしょうか?」
次回は新キャラ登場します(´∀`*)
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