第一章
第一章
僕の名前は田神 翔太だ。
僕は極風にある家庭で普通に育てられてきたはずだった。三つ年下の弟と僕が12歳の時に来た犬のくろと今年来たちゃちゃと母と父と一緒に暮らしている。
父は、優しいがなんというか特殊な人である。それに比べて母は、きちっとした人で礼儀とかにはとても厳しい人であった。そういう親に恵まれたのか、僕は人前では演じるという行為をしてしまう。本当の自分を知っている人は0に等しい。
偽って偽って演じている自分しか出したことをない。初対面の人には基本敬語。慣れてきても、目上の方には基本敬語。
そうしないと、母に怒られてしまうのではないかと凄く心配になってしまう。
話はそれるが僕は今不登校気味になっている。もちろんそこにも父や母が首を突っ込んでくる。どうしてかという理由も聞いてくれやしない。すぐに怒り、自分を否定してくる。
「今日は何をしていたんだ。」
「もう。あなたのせいで、全てが狂うじゃない。」
僕は自分が〝普通〟ではないと思っている。
だが、僕にも相談できる人がいた。たった一人だが、心開ける人が一人だけ。同じ部活の
神門先輩だ。
神門先輩は馬鹿だ。だが、話を聞いてくれるし、怒ってくれる時は怒ってくれる。一緒にいて楽しいと思えた一人であった。
でも、家のことはあまり言えなかった。また、否定されて馬鹿にされるのではないのかと思うと言い出せない部分も多数あった。
けど、いつでも話は聞いてくれた。
でも、神門先輩も用事とかで基本連絡がつかない時が多い。
まぁ仕方ないと思っているのだが、人に褒められてもあまり嬉しくなかった僕が神門先輩に褒められたときもっと、もっとってなった。
安心している証拠なんじゃないかって思った。
本当に好きだった。神門先輩のことが。
けど、〝本当の自分〟を見せたことはない。
僕の腕は傷だられだった。
『リストカット』
自傷行為の一つだ。
怖くなったり、不安になったりしたら僕は切ってしまう。だから、腕の傷は増える一方。かさぶたを剥がして切って血を見て安心する。傷口を見ていなくなったクラスメイトも多かった。
でも、神門先輩は違うかった。
『してもいいけど、程々にな。』
そういって、夏場傷口を見てもいなくならなかった人だ。
親には
『気持ち悪い』
『いい加減にしなさい』
っと言われた。
その一瞬で怖くなった。どれだけ僕は我慢にて偽りの自分で居なきゃいけないんだろうって思えてきた。親は犬の世話ばかりずっと向こうばかり向いている。
弟は水泳をしている。大会などに出たら、三本の指に入っている。
それに比べて僕は、何も出来ない。ただの凡人。
そう思っているとまた、自分に自信がなくなって何も言えなくなって自傷に走る。
夜になると一人になる。自分の部屋にこもって宿題や本を読んだりしている。
でも、十時ぐらいになると急に怖いっと思ってしまう。どれだけ自分で解決しようとしても解決できない時が多く。携帯を使って神門先輩に助けて、苦しいよ、怖いって言ってる。