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日記  作者: 直人
1/8

その1

2016年のいつか


午後九時を回った頃から、部屋の西側に掛けられた時計は、毎分60回を刻む、ただのメトロノームにしか聞こえなくなった。


"また怒られた。

これで何回目か、自分のせいだから余計に腹が立つ

もう疲れた、止めてしまいたい"


スマートフォンのメモアプリを起動して、この文面を書いてからずっと手が止まっている。


10月28日金曜日、またアプリを開いた、何処かへ行きたいという時はいつもの場所に行くのだが、生憎と空は雨模様、更にどこかの誰かが寝ていた。

そこは俺の席だ、どこかへ行ってくれ、むしろ俺をどこか連れて行ってくれ……


……やはりこの仕事は向いていないのだろうか、


覚えようとしていない、確かにそうだ

俺はこの仕事をやりたくない

事実だからタチが悪い気がする


頭の周りが悪いのも事実だ

人が何を考えているかを考えて、何をすればいいのかにたどり着かない、

客観的に見れない

見ても、あぁそうですかとその先の答えを出さない

誰かに言われなければ動けない


何故そうなったのか、思い出せない

とはいえ、この仕事を続けなければ、

膨れ上がった俺の借金は解消されない

半分は実金だが、半分は精神的な借金、とでも言うべきか


負い目、と言うべきか……



やはり、俺が動けない理由はここにこそ

あるのかもしれない


その負い目に、ストレスを感じ、思考を劣らせ、判断を鈍らせる


マイナスの面で考えるたびに、きっとあの他人は俺のことを

鈍臭い奴だと認識しているのだろうと


自分で、無意識的に考えているあたり、もう末期と考えた方がいいのだろう


……あと2分で昼休みが終わる

あと1分……


続きは今度、書きたくなった時に書こう

そして俺は、アプリを閉じた

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