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やりこみ好きによる領地経営~俺だけ見える『開拓度』を上げて最強領地に~  作者: 空野進
2.4.アルバンの追っかけ、ルイス

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1.領地を広げる

 ルルが出かけてから数日の日が過ぎた。

 領内ではなんのトラブルもなく――。


「この筋肉だるま! 今日という今日は許さないよ!」

「それはこっちの台詞だ! 建てた建物を壊しやがって!」

「あんな邪魔なところに建てるのが悪いんだよ!」

「あの場所に建てないとダメなんだ!」

「邪魔なら壊すしかないでしょ?」


 うん、いつもどおり平穏な領地――。


「あーっ、シロちゃん、また貯蔵してる食材を食べましたねー!」

「もぐもぐ……、た、たべてないよ? た、食べてないからね!?」

「どこからどう見ても食べてるじゃないですかー!!」


 うんうん、いつものこの領地だ。

 トラブルだらけの――。

 この騒々しさが逆に良いのかもしれない。

 そう思うことにしておこう……。

 そんなときにようやくブルックが戻ってきた。

 ただ、巨大なドラゴンの姿のままで……。

 そして、その足にはどこかで見覚えのある白と黒の動物が掴まれていた。

 うん、牛……ではなくシマウマだった。

 なぜワギュー?

 そもそもおいしいのか?

 そんな疑問が浮かんでしまう。

 でも、あのブルックが自信を持って薦めてきているのだから、味に関しては間違いないのだろう。

 ただ、この違和感はどうしても拭いきれないのは、仕方のないことだろうか。


「ワギューです!」

「ウマだよな?」

「魔物ですよ? ワギューという名前の」


 俺の前にワギューを置いたブルックは元の小柄なサイズへと戻っていた。

 そうなると後に残されるのはワギューという名の魔物。

 サイズは普通のウマより一回りほど大きい程度。

 さすがに俺が持ちあげることはできない。

 だから、こんなところにおかれても困るんだけど……。


「この魔物、生きていないか?」


 よく見るとまだ息をしているようだった。


「この魔物をこの領地で飼うんですよね?」

「あ、あぁ、飼えたら助かるが魔物使いがいないぞ? 本当にブルックがするつもりか?」


 小柄なドラゴンの姿で本当にできるのだろうか?

 そんな不安に駆られるが、ブルックは自信ありげに頷いていた。


「もちろんにございます。少しでも私が有能なところを見せて、見捨てられないように頑張ります!」

「そんなことをしなくてもブルックも俺の大事な領民だぞ?」


 もうすでに数字としても加算されているわけだからな。

 ただ、本人が気にしているならやりたいようにやらせるべきだろうか?


「あ、ありがとうございます……。ですが、私もしっかりできることを見せて、いつかはエーファ様のように……」

「あぁ、ブルックならいつかきっとなれるよ。そのためには俺たちも力を貸すからな」

「ありがとうございます。ですので、私もできることをさせていただきます。えっと、それで魔物を育てるための牧場を用意したいのですけど、場所ってありますか?」

「そうか……、領地の場所か……」


 やはりいい加減に広げないと領地の広さが足りないようだ。


「――わかった。それは準備する。だから今のところはどこか空いている所を使ってくれないか?」

「わかりました。領地の端の方を使わせていただきますね」


 ワギューの上に乗り、ブルックは去って行った。

 すると、それと入れ替わるように今度は大量の荷物を運んできたルルと出会う。


「ルル、戻ってきてくれたんだな!」

「もちろんじゃ。そなたにこの領地に住むと約束したじゃろう? 妾はこう見えても約束を守る!」

「……しゃべり方も戻ったんだな?」

「わ、わ、妾はいつもこのしゃべり方じゃ! 別のしゃべり方などしたことないわい!」「はははっ、そういうことにしておくよ」


 このしゃべり方は作っているのだろうけど、魔女としては素のしゃべり方は恥ずかしいようだ。

 だから、俺もそういうことにしておこうと思っていた。


「それよりも凄い荷物だな。よく持って歩けるな」

「この程度、造作もないわ」

「それは凄いな……。俺はとてもじゃないけど、そんな重いものが持てないから感心するぞ」

「あぁ、見ておれ」


 ルルが軽く杖を振るとその瞬間にふわふわと荷物が浮かんでいた。


「魔法を使えばこの程度、造作もない」

「――だよな。さすがにルルがアルバンみたいな力持ち……というわけじゃないよな」


 少し不安な気持ちに駆られたが、杞憂だったようだ。


「なんじゃ? 妾の姿をあの筋肉みたいに変えたら良いのか?」

「や、やめてくれ。そのままの姿でいてくれ」


 ルルがそのままガチムチになる姿を想像して、思わず青ざめてしまう。

 そして、慌てて首を横に振って妄想をかき消していた。


「私がどうかされましたか、ソーマ様?」

「あ、アルバン!? ど、どうしたんだ、こんなところで!?」


 いきなり現れたアルバンに驚きの声を上げてしまう。


「この近くで建物の建築をしてたんですよ。すると、私の名前が聞こえてきた気がしまして……」

「いや、アルバンは力持ちだからルルの荷物くらいあっという間に運べるんだろうなってそういう話をしていただけですよ?」

「この荷物を運んだら良いのですか? よっと……」


 アルバンがやはり軽々とルルの荷物を持っていた。

 それをルルはポカンと見ていた。


「ほ、本当にこれを持ちあげるのか!?」

「あぁ、アルバンなら持てると思ったぞ……」

「し、信じられないのじゃ……」

「確かに少し重たいですね。これ二つだと困っていたかもしれないです」

「も、もう一つも持てるのか……」

「とりあえず、アルバンに運んでもらうといい……」

「そ、そうじゃな。こっちへ来てくれ」


 ルルとアルバンが二人で荷物を運んでいった。

 その様子を見送った後、俺は改めて領地のレベルを調べていた。


【領地レベル】 4(32/32)[村レベル]

『戦力』 21(63/120)[人口](25/31)

『農業』 10(8/55)[畑](8/10)

『商業』 13(1/70)[商店](6/10)

『工業』 16(2/85)[鍛冶場](1/1)


 レベルは……あがってないな。

 どういうことだ? 黒龍王との戦いはランクアップ試験ではなかったのか?

 でも、数字としては足りている。

 それならさっさと領地を広げてしまうか。

 そう考えた俺は領地レベルを上げるためのクエストが始められるのかを調べていた。


『領地レベルを上げるためのクエストに挑戦しますか?』

→はい

 いいえ


 クエスト自体は開始できるようだ。

 そうなると、問題はいつ開始するかだった。

 今はルルが引っ越してきたばかりだし、ブルックも魔物牧場の準備をしている。

 アルバンは建築で忙しそうだし、タイミングを合わせないといけないか……。

 水晶をジッと見ながら俺は少し考えていた。


「どうしました、ソーマさん」

「クルシュか。そろそろこの領地を広げようと思ってな……」

「わかりました。みんな集めたら良いですか?」

「いや、最近はみんな忙しそうだからな。タイミングを見計らうのは難しいかもしれないなって思って――」

「でも、今までのはかなり大変じゃなかったですか? 私たちだけだと厳しいと思いますよ?」

「そうなんだよな……」


 ランクB~C級の魔物が現れるとみて間違いなさそうなんだよな。

 さすがに俺たちだけだと戦力不足すぎる。

 かといって、全員を気楽に呼べるほど人数は少なくない。

 こうなってくると、戦闘メインの人も欲しいな。

 そうしないと、様々な討伐系クエストが出る度に、止まってしまう。


「とりあえず、アルバンにいつ戦えるか聞いておくよ」

「ソーマさんのお願いならいつでも行けるって言いそうですよね」

「さすがに今のアルバンは忙しいからそんなことはないと思うけど……」

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『滅びの魔女の謀(はかりごと)』

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