おっさんニートは母になる
「おい! 糞ババア、飯はまだかよ!」
「悠ちゃん、ちょっと待ってね。直ぐ作るから」
お袋がパートから帰って来ると、毎日繰り返されるこの会話。いつか終わりが来ると心の片隅では分かっていても、俺は自ら辞める勇気は無い。
暫くしたら、いつも通りお袋が部屋の前に夕飯を置いて行くだろう。
でも、あの日は違った……
「ああぁぁぁ、あの糞ババア何してんだよ。使えねぇ」
その日は土曜日、【魔法少女るり★異世界転生物語】が終る頃には飯を持って階段を登ってくるはずだ。
ところが、いつまで経っても母親の足音が聞こえない。
「おい! おい! ふざけんなよ糞ババア!!」
空腹に耐え兼ね、俺は怒鳴りながら階段をかけ降りる。階段を使うなんて久しぶりだ。
バキキッ!!
階段から軋む以上の凄い音がする。そんな事より飯だ!
ガッ! バキバキ!!
突然、左足に鋭い痛みが走ると体が宙に浮いた。
「あっヤバイ……」
__________
「あっちょっと谷さん! もう力まないでっ!!」
「ねぇ、ちゃんと血圧みてるの!?」
んっ? ここは病院か?
ああ、俺は階段から落ちて怪我をしたのか……
下半身が酷く痛い。あの糞ババア、あの糞ババアのせいだ。
「呼吸を止めないで! ほら、はっはっはっ、はっはっはっ。谷さん頑張って。あと少しだから」
何だ? 何をやっている?
うう……そんな事よりも下腹部が痛い、死にそうな程痛い。体が焼けるようだ……。
「硬いわね、このままじゃダメかしら?」
痛い、痛い、痛い、痛い…………
「うーん……先生。会陰切開お願いします。」
ンンッ? 会陰切開?
てか皆、俺のあそこを覗き込んで何をしている?
「は~い♪ ジョキンといくよ♪」
ジョキンといく? もしかして会陰切開って、去勢するって事!?
待って! 待って! 俺は去勢されるような事は空想の世界でしかしていな……うっ……
「あっ、力まないでったら!」
「はいっ、いくよ!!」
やめて! やめて! やめてください! いやあああぁぁぁぁぁあ
ジョキンッ
ギイいやあああアアアアアァアァァァァァァァアァァ
アクセスありがとうございます。
拙いところだらけなので、ちょくちょく編集して直していきます。