とっておきの秘密兵器です。
「美樹ちゃん、お仕事ですよ~。」
へいへい。本日は何処へ?
と、いつものパターンで出掛けたはいいが・・・。
「動物園・・・?」
「ですね~。真夜中の動物園ですぅ。」
なんか、楽しそうだね、黒子。
つうか、動物園でお仕事って・・・、動物は説得できる自信ないよ?
その前に動物も自殺するの?
ああ、そういえば集団自殺するのいたような?
増えすぎると、自殺する・・・みたいな?
でも、動物園だしな。
ぅ~ん。と、悩む俺と森のくまさんをなぜか歌う(勿論、ハズれてる)黒子は、ズンズンと園の奥までやってきた。
グルルル・・・。
不穏なうなり声。明らかに怒ってらっしゃる。
「く・・黒子?まさかとは思うんだけど、あの中だったり?」
「しちゃいますね~。」
ガックシ。違うと言って欲しかったよ。
例え、ライオンの前に獲物・・・もとい、客の姿が見えてたとしても。
(ライオンからすれば、マジモンの獲物だけどな。)
「さぁ、美樹ちゃん、イきましょう。」
黒子、逝きましょう、じゃあないよね?
「ところで、あの客、生きてるよね?」
ライオンとは、ちょっと離れてるし血流も認められないから大丈夫だとは思うが。
「で、どうやって入るの?」
俺、檻をすり抜けられないけど。
「ああ、建物の後ろの回って下さい。そこから、入って下さいね~。」
黒子?普通だけど・・・。
は。俺としたことが!!ボケろとか思ってしまった。
(ネタが思い付かない為、ギャグ割愛。)
いかん。仕事しよ。
ぎ・・ぎぎ。
ちょっと錆びの為に、すんなり開かない扉を抜けてライオンの檻を、裏から目指す。
「美樹ちゃん、ここですよ~。」
いざ、ライオン檻へ!!
グルルル・・・。
爛々に光るアツーーーい、眼差しを受け止め・・・られるか!!コワいわ!
「黒子、ライオンどうにかしろ。客を捕獲できない。」
「も~美樹ちゃん、仕方ないですねぇ。とっておきの秘密兵器ですよ。」
と、黒子がいずこからか取り出したるは、なんと!
「巨大ネコじゃらしですぅ~。」
ほいっ。と、渡されたソレ。両手で抱えたが・・・。
く・・・黒子、重すぎてじゃらせないんですけど。
必死に持ち上げようとするが、チョピットしか上がらない。
しかーし、その微妙な動きにズッキュンきちゃったみたい。ライオンが。
巨大ネコじゃらしのモフモフ部分をがっちり抱え込んだ。
ゴーロゴーロ。
うは。ご機嫌になりましたよ。
その隙にすかさず、客GET~!!
ライオンはというと、もう、じゃらしに夢中。べたぼれ。
「なんか、食いつきすぎじゃね?」
「ああ、マタタビを大量に振りかけました~。酔っ払い状態ですねぇ~。」
うへ。ライオンもマタタビに酔うのか。たぶん、今後試す事はないけどな。
酔っ払いのライオンが、よたよたと立ち上がる。
・・・俺、見られてますけど?ガン見されてますけど!?
よたり、のそりと近付いて来る。千鳥足のライオンが。
また一歩。
焦る、俺。
に、逃げなきゃ~。
客を引き摺って、出口へ急ぐが、客が重すぎてなかなか進まない。
くーろーこー。俺、くーわーれーるぅぅぅぅ。




