クリーンヒットです。
どーにかこーにか、金キラ薔薇死神を追い返すことに成功した深夜。
(ユラユラ軍団も何処かへ消えてくれた。)
落ち着く暇もなく・・・。
「美樹ちゃん!お仕事ですよぉ~☆」
上機嫌だな。黒子。
特別出張は、止してくれ。(また変なのに会いたくない。)
「あ、そうでした。忘れてましたけど、気をつけて下さいね。殺人鬼みたいですから。」
おい、黒子。それ、遅くね?
今、この現状見えてるよね?俺、すっげ、ピンチなのよ。
前にもあったな、こんな事・・・・。
そう、確かあれは説得失敗で逆切れだったなぁ。
なんて、思い返してる場合じゃねーんだけど!!!
「美樹ちゃん、大丈夫ですかぁ~?」
だから、だいじょばねーよ。
俺、今、首絞められてんの!!
と、ぶっち切れた俺は、ブンブンバタバタと手足を振り回した。
ガコン。
「やるじゃないですかぁ。クリーンヒットですぅ~。」
ヒットしました、俺の拳が。
殺人鬼(実は貧相な色白くん。)は、見かけのまんま弱かった。
部屋に踏みこんで、いきなり首絞められたもんだから、パニクッたけどね。
あーちょっと、恥ずかしい。
「黒子、お前ちょっとは助けろよ。死ぬかと思った。」
「えーだって、この方、弱そうじゃないですかぁ~。これぐらいは、対処してもらわないと~。」
って、俺はまだ保護対象!!
とか言いつつ、さっき助けようとストップ宣言しようとしたよな。
まったく、素直なのか素直じゃないのか。
「つうか、この人本当に殺人鬼なのかよ?」
嘘くさい。どっちかってゆーと、殺られる方。
「ほら、ココに書いてありますよ?」
と、こいつが書いたらしき遺書を指した。
そこには・・・・。
『遺書
俺は、殺人鬼だ。
俺は、沢山の人を殺した。もうこれ以上、無理だ。
さようなら。』
なんだこれ。
その横にあったのは、点けっぱなしのパソコン。
表示されていたのは、書きかけの文章だった。
読んでみれば、XX殺人事件だのXXを殺しだの、死体だのの文字。
そして、散乱した資料らしきもの。
その時、ピィーーの音とともにFAXから紙が吐き出されてきた。それを見て、ハッキリしたよ。
「・・・・もしかしてさ、この人作家さん?」
「えーと、デッドは過ぎてます。朝五時が落ちのラインですからね。殺すしか能がないんだから、殺しまくってください。ファンはそれを期待してます。書け!書くんだ!・・・ですって。」
・・・つまり、妄想の殺人鬼か。
さっき、俺を編集者だと思ったんだな。
「とりあえず、起こすか。この人。」
同情しながら、お仕事したよ。俺。
「アキラさん、後よろしく!!」
後日、高校生と死神の小説が巷で人気がでたとか、でないとか。




