気に入っちゃいました。
目を開けて、見えた天井は、いつも通りの俺の部屋。
そう、ここは俺(時津美樹也)の暮らすマンションの部屋。
ただ一つ、違っている所といえば、ベットサイドから俺の顔をじーっと見つめる者が在った事。
「怖っ。」
思わず、ベットからずり落ちそうになる。
体勢を整えて、ヤツを睨む。
「なんでまだいるんだよ。」
刺々しく言ってやったのに、ヤツ・・・死神紹介屋の黒子は、ニヤニヤしながら浮遊していた。
「いやですね。そんなに邪険にしないでくださいよ。傷ついちゃうな~私。」
・・・うざい。
寝起き、最悪。マジ、最悪。
お祓いとかしたら、消えてくれるかな。
とりあえず近くの神社にお参りに行こうかな。
嗚呼、憑かれた。疲れる。
「あんたさ・・」
「黒子ですぅ。黒子って呼んでください。」
ぐ。なんてヤツ。
「黒子さん?さぁ、社長なんだろ、いちをう。いいの?」
つうか、現世の常識通じる?
つうか、何処の世界の会社なんだ。
とか、つらつら考えていたら、黒子に覗きこまれた。
「ああ、大丈夫ですよ。だって、私一人しかいませんから。」
フリーでした。自由業でしたぁ。
「で、あなたが初めての社員ですぅ。」
・・・・はぁ?
「いや、社員ですぅ。って、なってねぇし。」
俺の言い分は、ガンムシで黒子は続けた。
「採用です。決めました。社長権限って、やつです。」
社長権限って・・・・、社外で通じんの?
とか、常識人ぽいことを考えてたら、吃驚発言された。
「だって、気に入っちゃいましたから。」
・・・・やだ。なんか、生理的に無理。
で、これあなたの名刺ね。って、勝手に名刺作ってるし。しかも出来上がり早くね?
『あなたにピッタリの死神を紹介します。
死神紹介屋
平社員一号 ミキティ』
・・・マジで消え失せろ!!




