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ヴィアール辺境伯領編 7話 「信仰と名前」

シーナ達は前回までの大滑り謎のシリーズは「夢」だったのだ!

そんな事は無かったのだ!と言う事にして見学を続ける事にした。


すみません、今回も本当に滑ったと私も思います、見捨て無いで下さい。


一通り子爵邸内を見学してシーナ達は隣りの天龍教、教会に挨拶をする為に教会へ向かう。


向かうと言っても殆ど同じ建物内なので外に出ないで渡りの通路を歩くだけなのだが。


通路を進んで教会区域に入ると雰囲気がガラリと変わる、

やはり毎日毎日、敬虔な信徒達が祈りを捧げているせいか聖力に満ちているのだ。  


この世界の「聖力」と言うのは思いの力、信仰による精神力に近い。

一朝一夕で手に入れれる力では無く、手に入れる事が出来れば世界の根源の力、魔力を超える時がある。


産まれつき聖力がある者は前世に関係があると学者達は考えている。

元々この世界にあった力では無く異世界より来た力なので、発見されて700年弱と歴史は浅く比較的新しい分野なのでまだ研究は続けられている。


自分の生命力で練り上げる「気力」とも似ているのだが気力は習得が誰にも出来るが「聖力」は適正が無いと習得する事が出来ないので貴重な力でもある。


ちなみに「回復」系の魔法は確立されているので聖力を持つ者だけに使える訳でも無い、かなり難易度の高い上級魔法だが。


「ママ!アリーセはここの雰囲気好きです」

アリーセの樹龍の「緑の魔法」は聖力と通じる所が多いのでかなり相性が良いのだろう。


「そうですね、スカンディッチの教会を思い出しますね~」

シーナ達、土龍達も聖力とかなり相性が良い種族だ。


なので異種龍種族の「天龍教」を信仰する地龍が多いのだ。

天龍的には「マジで恥ずかしいのでやめて下さい」と思ってるのだが。


その割には天龍は天龍で「地龍教」を信仰してる者が多いのが面白い。


聖力獲得の為に地龍の拠点がある中央大陸では天龍教が、天龍の拠点がある西の大陸では地龍教が盛んになると言う珍現象になった経緯がある。


シーナの「リール子爵家」の命名もここから来ている。


自分達の「地龍教」だと信仰出来ないですからね!と言って。

自分で自分を信仰出来ないから天龍を信仰する・・・合理的な考えだ。


余談だが「海龍教」は全世界の海沿いで盛んだ、信徒の数も桁違いに多い。


ピアツェンツア王国でも海沿いの街は海龍教だ、港街フィジーとかも海龍教の管轄地になっている。


実はシーナの名前は天舞龍リールのお母さんの天蒼龍シーナから付けられている。

ラーナは天蒼龍シーナの妹の天翔龍ラーナから付けられた。


ピアツェンツェア王国の国教は天龍教なので姫にその名前を付ける事は別に不思議な事では無い、過去にも何回も付けられた名前なのだ。


なのでシーナ達の正式な名前は「シーナ6世」に「ラーナ12世」なのだ。


「お母様達が知ったら「またぁ?いやぁん!恥ずかしい!」って言うんだろうなー」

シーナによって領地や街道のあちこちに自分の名前を付けられまくって恥ずかしい思いをしているリールはそう思っている。


天蒼龍シーナと天翔龍ラーナは現在、仲良く休息の眠りについている、後100年は寝ているだろう。


礼拝堂に到着したシーナ達を天龍教の枢機卿ケルンと言う人物が出迎えてくれた。


「ようこそ!リール子爵閣下、枢機卿のケルンと申します、以後お見知り置きを」


「はっ、はい!ガイエスブルクと申します、こちらこそよろしくお願いします!」

と90度腰を曲げ頭を下げるガイエスブルク。


このケルンと言う人物が巧妙に力を隠されているが、かなり高位の地龍だとすぐに分かったからだ。


ガイエスブルク的には大先輩になるのだ、子爵の地位など簡単にぶっ飛んでしまった。


「おやおや子爵閣下は中々見る目が素晴らしい様子ですね」と笑うケルン。


「シーナです!今までもかなりお世話になりましたけど実際にお会いするのは初めてですね!よろしくお願します!」とシーナも頭を下げる。


「おお!シーナ様、これはご丁寧によろしくお願いします」


「アリーセです!よろしくお願いします!ケルンおじ様!」

アリーセらしい明るい元気な挨拶だね!


「おじ様?!おお!素晴らしい呼ばれ方です!おじ様ですか!

こちらこそ、よろしくお願いしますアリーセ様」

ケルンは「おじ様」呼びがめっちゃ気に入った様子だ。


「ヴィグル帝国のアンドレです!よろしくお願しますケルン枢機卿殿!」

アンドレはちゃんと貴族式の礼で挨拶をする。


「これはご丁寧にありがとうございますアンドレ皇子!ケルンと申します、こちらこそよろしくお願します」

アンドレに対しては正式な聖職者の礼で返すケルン枢機卿。


ケルン枢機卿はシーナの結婚式を取り仕切ってくれる予定なのだ。

なのでシーナと頻繁に手紙で結婚式の内容のやり取りをしていたのだ。


「シーナ、お前無理な注文をケルンさんにしてないだろうな?」


「してませんよ!心外です地龍君!」


「本当かなぁ?」大先輩に無礼がなかったか心配なガイエスブルクだった。


ようやくシーナとガイエスブルクの結婚式の話し合いが始まるのだ。

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