表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/134

ヴィアール辺境伯領編 2話 「サラマンダー戦から領都での戦いへ」

初日で暴れ過ぎたせいでその後は魔物の襲撃は激減してしまった。


いや、それは良い事なのだが。


紫虫だけは襲って来たがある程度知恵がある魔物は龍種が大暴れしているのが怖くて巣から出て来ないせいだ。


「やっと落ち着いて旅が出来ます!」アリーセは喜んでいた。


「そうだよな、平和が1番だ」


「そうですよ!さすがアンドレです!」

戦いなんて御免被りたいアリーセだった。


こうして順調に見えた旅もヴィアール辺境伯領に近づいて来ると様相が変わる。


「サラマンダーが2体接近中!」


ガアアアア!!ゴオオオオオ!!

まだ距離があるのだがサラマンダーは炎を吐き出して攻撃して来た!


「炎弾!!」ドドドドオオオンン!!

氷結系の攻撃手段を持たないシーナは爆炎で相殺する!


「でぇああ!!」その炎を突っ切りサラマンダーに肉薄するガイエスブルク。

上段から斬り落とすが、

ヒュン!ギギキィーン!サラマンダーの鱗が派手に飛び散るがダメージが通らない!


「硬ってぇ!」手が痺れる初めての感覚だ。


サラマンダーは竜種ではないものの竜種と互角の魔法生命体だ。


ウガアアア!!鱗を飛ばされて激怒したサラマンダー、ガイエスブルクを尻尾で跳ね飛ばそうとして!ゴオオンン!!

この攻撃はガイエスブルクがしっかりと腕で受け止める!


2匹目のサラマンダーもシーナを放置してガイエスブルクへと向かう。


明らかに各個撃破狙いだ!知性も高い!


「行かせませんよ!」シーナが前に回り込んで「地琰陣!!」サラマンダーの真下から溶岩が噴き上げて上空20mまで吹き飛ばして、

「岩槍!!」土の中から3mほどの岩の槍が30本突き出した上で「重力増大!」


サラマンダーを限界まで重くして槍の上へ叩き落とす!


ズガガガガガン!ガン!カガ!大半の岩槍は砕けたが3本の岩槍がサラマンダーの鱗を突き破り貫通する事に成功する!


ガアアアアアアア!!!

口から炎の吐きながら、もがき苦しむサラマンダー。


「止めです!龍力!!」自慢の戦斧に龍力を乗せてサラマンダーの首を狙って振りおろす!


ガキィィーーーンン!!鉄を斬った様な音が響いて、ドスウウン!!

サラマンダーの首が落ちた。


「次!」シーナはガイエスブルクの方を睨むと、

スパアアーーン!!ガイエスブルクの横撫で斬りでサラマンダーの首が飛んでいた。


「ふう!結構強かったですね!」


「ああ、この辺りの魔物はレベルが高いな」


「レベルって何ですか?」


「お前、レベル知らないの?」


「知りません!」凄い良い笑顔で情け無い事を言うシーナ。


「魔物の魔力密度のレベルの事だ、色々と要素があるが基本的にこれで数値化するんだよ。

と言う事は、お前はレベル看破の魔法を使えないな?」


「使えません!」


「あれだけ龍力を使いこなして基本的な技が使えないのか・・・」


かなり偏った鍛え方をしていたシーナだった。


「多分、紫虫も強いぞ、気をつけろ」


「はい!」


魔物の群れの長、サラマンダーを撃破されて他のリザード系の魔物達も撤退して行った。


「追撃します?」


「やめとけ、俺達も戻るぞ」


「はい!」


旅団に戻ったシーナ達はスージーに出迎えられた。


「どうですか?中々手応えがあったでしょう?」


「はい!強かったです」


「本領の魔物はまだレベル上がりますが大丈夫ですか?」

ここぞとばかりに煽るスージー。


「はい!凄く楽しみです」


「ああ、良い修行になりそうだ」珍しくガイエスブルクがウキウキしている。


「それは頼もしいですね」

してやったりのスージー、ちなみにヴィアールのもう2人、ファニーとラーナも参戦しようとして策略の邪魔すんな!とスージーに叩かれた。


いよいよヴィアール辺境伯領の領都へ入る視察団であった。


その後、ヴィアール辺境伯領領都への3日間、コレでもかと言うくらいに魔物の襲撃を受けた視察団一行。


さすがにシーナとガイエスブルクの2人では手が足りなくて、ファニーやラーナも参戦した。


ラーナは魔法剣士だが王妃ファニーは?


王妃ファニーは槍の名手だった。


アウトレンジからの刺突のスピードがヤバい!

「やはり鈍ってしまいましたわ」

本人がそう言うが周囲の騎士と兵士がポカンと口を開けるレベルだ。


王妃が前衛に出る訳に行かず後方支援だったが、高レベルの紫虫を48匹も一人で倒してしまったのだ。


「昔は夕食のおかずで最低100匹は狩らないとお母様に家に入れて貰えませんでしたのよ」と笑うファニー。


アリーセがジト目でスージーを見ると同じスピードで目を逸らされた。


この地域の住人にとって魔物はご飯なのだ狩るのが当たり前の日常なのだ!


「こんな危ない場所で普通の人はどうやって暮らしているのですか?!」

そうアリーセが悲鳴を上げると・・・


「普通の人は普通に暮らしてますよ」とスージーに普通に返された。


何せこの周辺の住人はみんな勇者の末裔達か勇者の子供達だ。

生まれながらに強いのだ。


10歳くらいの女の子が「バッタ捕まえたー」と言う感じで、「ご飯の紫虫5匹狩ったよー」と紫虫を5匹担いでる姿にアリーセは気絶しそうになった。


ちなみに1匹、20kgくらいだ。


「ママが怒ると怖いのは絶対に地龍だからじゃ無いと思います!」

そう言うアリーセ君、正解だ。多分ヴィアールの血だろね。


そしてこの周辺を寝ぐらにしている冒険者が更にヤバい。


AとBランク冒険者が、一般的と言われるCランク冒険者より多い地域などこの辺りだけだろう。


別名「勇者養成所」とヴィアール辺境伯領は言われている。


ここで通用するか否か、勇者になる為の登竜門なのだ。


それに対抗している魔物達にもドン引きだ。


ようやく領都の城塞都市に到着した視察団を出迎えたのはスタンビュートだった。


『おいテメェら!西より数5000千ほどの魔物の群れが接近中だ!迎撃体制!野郎ども稼ぎ時だぞ!」そんな放送が警報と共に領都に響く。


「まぁ!お父様!相変わらずお元気そうで」


「5000千ですか、随分と魔王バステアも今回は奮発しましたね」


楽しそうな王妃ファニーとスージー。


「うおおおおお!!!」雄叫びと共に冒険者や領兵達が一斉に領都の外にある防衛用の附属の城塞へと急ぐ!

ぼやぼやしていると良い稼ぎポジションを取られるからだ。


「なんで楽しそうなんですか?!それより魔王バステアって誰なんですかぁ?!」


「魔王バステアはこの辺りの魔物を掌握している魔王ですわよ」

アストリッド妃が教えてくれた。そう言えばこの近くの出身だったっすね。


「お母様!私も参戦して良いですか?!」当然シーナは殺る気だ!


「う~ん・・・」さすがに不味いのか思案中の王妃ファニー・・・


「夕飯までには帰って来るのですよ」

スージーさん?!そんな遊びに行く子供に声をかける見たいに?!


「了解しました!夕飯までに帰ります!」

そう言って走って居なくなるシーナ・・・あれ?ガイエスブルクは?


「ドレスデンとアリスを連れてもうとっくに行ってしまいましたよ」

ラーナが笑いながら教えてくれた。


「私の護衛はどうしたのですかぁ?!」置いてけぼりのアリーセ。


アリーセが叫んだと同時に、


ドオオオンン!!!ドオオオンン!!ズゴオオオオオン!!


「きゃあ?!」ビリビリビリビリ!!と地面がゆれる!


凄まじい轟音と共に防御城塞から550mm主砲の一斉斉射が始まった!


ゴオオンン!!ズドオオオン!!ドオオオンン!!ガガアーーン!!


それに呼応して各砲座からも斉射が始まる!制圧射撃だ!


魔導榴弾砲などオモチャにしか思えないガチの城塞砲の斉射だ、爆発の火柱が30m以上跳ね上がり、ここからでも確認出来る。


「ふっざけんなぁ!獲物残しやがれ!」走っている冒険者達からは大ブーイングだ。


「大丈夫ですわ、お父様の事だから、ちゃんと残してくれてますわ」


「ん?!あれ?ファニーちゃん?王妃辞めたの?」


「辞めてませんわよ」カラカラと笑うファニー。


「ここの人達!絶対におかしいです!!」


この日1番のアリーセの絶叫が響いた・・・


1時間ほどで視察団に戻って来た4人。


「いや、凄えわ550mm主砲って、俺あんなの初めて見たわ、火山の噴火が一斉に始まったかと思ったよ」


間近で城塞主砲を目の当たりにして興奮気味のガイエスブルク。


この日の戦いは最初の城塞主砲の斉射で勝負がついて、その後は掃討戦になって冒険者達が暴れ回ったのだった。


えっ?!この日?明日も襲撃あんの?


「私の出番!全くなかったですよ!近づいたら「獲物取るな!」って怒られるし」


稼ぎ時の冒険者には、近寄るな!危険!ですよ。


「だから悩んでたじゃ無いですか、もう遅いかもって」

ファニーが思案してた理由ってそう言う事だったんすね。


「あんなの食らったら龍種でも木っ端微塵ですよね」

人間の真の恐ろしさを目の当たりにした天龍アリスは暗い表情だ。


「それが分かっただけで収穫ですよ、私の場合もっと酷かったですから。

半分人間なのに龍種は絶対!なんて考えてましたからね」

そのシーナの傲慢を勇者イノセントが木っ端微塵にしたのだった。


「あの時は俺も酷かったからなぁ・・・」


立ち話しを続けていると白髪の老紳士が颯爽と近づいて来た。


「お父様!」「お爺様!」

そう言いながらファニーとラーナが老紳士に飛び付いた。


この老紳士こそ先代の辺境伯

スティーブン・フォン・ヴィアールである。


「これこれ、

王妃様と王女殿下が田舎の爺相手にこの様な事をされてはいけませんぞ」

そう言いながら2人の背中を撫でるスティーブン。


「えへへ」「うふふふ」滅多に見る事が無い2人の子供様な姿だ。


「アストリッド妃様、アンドレ皇子様、ようこそヴィアール辺境伯領へ領民一同心より歓迎致します」

そう挨拶しながらスティーブンが貴族の礼を取ると周囲のヴィアール辺境伯家に列なる者達も慌てて礼を取った。


「ありがとうございます、お久しぶりでございますスティーブン様。

あの時は本当にお世話になりました」

そう言いながら深く頭を下げるアストリッド妃だった。


「この度は急な視察に対応して下さり本当にありがとうございます」

アンドレ皇子も貴族の礼を取る、若干ピアツェンツェアの物と違う様だ。


もう一度礼を取ると今度はシーナ達の方を向き。

「お初にお目にかかりますシーナ王女殿下、スティーブンと申します」

優しい目でシーナを見て礼を取ると、


「はい!シーナです!お会いしたかったですお爺様!」と抱きついた。

実にシーナらしい挨拶だった・・・


シーナの抱きつき攻撃に少し驚いた様子のスティーブンだったが、すぐに祖父の目になりヨシヨシとファニーとラーナにした様に背中を撫でる。


今度はガイエスブルクとアリーセを見て、


「ガイエスブルク殿とアリーセ殿もようこそヴィアールへ、

これからは同じ一門、末永くよろしくお願い致しますぞ」


そう言ってニカリと笑うスティーブン、既に2人を一門と見てる様だ。


「はい!よろしくお願いします、スティーブン殿」

ガイエスブルクは深く頭を下げてからスティーブンを見てニカリと笑う。


「アリーセです!よろしくお願いします祖父様!」

アリーセは少し恥ずかしそうにペコリと頭を下げる。


もう一度2人にニカリと笑いかけて今度は王妃ファニーを見て、

「現辺境伯のアンソニーはグリーンランドを狙う不届者を征伐する為に出払っており帰還はまだになりそうです」そう報告すると。


「ええ?グリーンランドは大丈夫なのでしょうか?」

グリーンランド王国の姫、アストリッド妃は顔が青くなって行く。


「ははな、何の何の我らヴィアールにお任せあれ、あの程度の連中3日も有れば蹴散らしておりましょうぞ」


「周辺の協定は守られていないのですか?」ファニーが不快そうに尋ねる。


「はい残念ながら、表では良い顔をしておりますが裏では守られておりませんな」


少しファニーは考えて、

「お父様、現在動かせる軍勢は?」なんか物騒な事を言い出した?!


するとスティーブンは待ってました言わんばかりに、

「現在領兵5000いつでも出撃可能状態で待機中です」と答えるスティーブン。


「では!わたくしが参りましょう!ピアツェンツェア王家の旗を持ちなさい!」

そうトリー女史に告げると、


「はい!既に準備は出来ております」

ピアツェンツェア王家の御旗を恭しく掲げてるトリー女史。


「よろしい!お父様!軍勢をお借りします!」

そう言うや否や王妃ファニーの甲冑と騎乗の準備が始まる。


「えっ?ええ?」アストリッド妃は急な展開に滅茶苦茶困惑してる。


「アストリッド様、ファニーに任せておけば大丈夫ですよ」

スージーが笑顔でアストリッドを落ち着かせる。


「お母様!私も!」シーナが元気良く志願するも。


「ダメです!シーナとラーナの参陣は認めません」アッサリ却下された。


「今回は示威行動ですから同行しても修行になりませんよ?」

スージーからも却下されてシュンとなるシーナ。


こうして準備を整えて王妃ファニーは颯爽と出陣して行った。


「展開が急過ぎて何も言えんかった」ガイエスブルクは笑った。


「これがヴィアール辺境伯家ですよ」ミリアリアも笑う。


色々と物騒極まりないヴィアール辺境伯領への到着だった。



「で?進捗状況は?」


現在800字です・・・  


「絶望的だな」


そっすね、連載開始してからの最大の大ピンチです。


「セリスが楽しかったから良いんじゃね?」


そっすね、すみません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ