幻夢の銀仮面編 最終話 「片腕の王女が進む道」
結局ラーナのお尻が癒えて学園復帰は3日後になった、その間シーナは文句を言いながらも学園生活を堪能していた、正式にシーナ王女殿下として学園に編入しては?との話しがあったが、幻夢の銀仮面の業務があるからとシーナは断った、ほぼ8割は遊んでいるだけだと思うが彼女的には仕事をしてるのだろう。
護衛業務に復帰しようとしてたら冒険者ギルドから呼び出しを受けてギルドマスターのイノセントに高威力装備品の管理不手際を怒られて始末書を含めて色々な書類をギルド内に監禁され1週間強に渡り書かされ、銀仮面はグッタリした。
王宮から派遣された冒険者達の高威力装備品の管理監督官が土下座侯爵グエンだったので、思わぬ再会に2人共めっちゃビックリしたが、シーナが王女殿下と知って「この国大丈夫?!」と更に驚いたグエン元侯爵、多分大丈夫じゃないかな?
それからの一週間、2人でせっせと色々な書類を書いて行く内になんか妙な友情が芽生えたのだった。
この話しもその内に外伝でやろうとは思っているがいつになるか全く分かってない。
書類作成でメンタルをゴリゴリと削られた銀仮面、エレンの今までの大人の苦労を身を持って思い知ったのだった、書類・・・奴らは「わんこ蕎麦」の如くやって来るのだ油断こいて小説なんか書いていると現在進行形での作者の様に泣きを見るのだ!現実逃避は程々にした方がいい。
「もう、始末書は嫌です」と王城に戻って母親の王妃ファニーに語ったシーナはまた1つ大人になったね!
さぁ!ここから護衛任務だ!と思ったら、ラーナは建国祭で1週間王城で公務があるので学園はおやすみとの事、「なんでですかぁ?!」とシーナは叫ぶが公務がある事はあるので仕方なし。
ん?建国祭?なんかファニーの言葉に凄い嫌な予感がしたシーナは「学園で警備状況の確認します、私の事は気にしないで下さい」とか云々の置き手紙を残して丑の刻に逃走した。
朝にシーナが逃走したら昼に国王ヤニックが王城に凱旋した、
王妃ファニーからシーナ逃走の報告を受けた国王ヤニックはまた膝から崩れ落ちた。
もう絶対に作者の悪意があるだろ?と?・・・なんの事でしょうか?
何がなんでも建国祭でシーナを王女として参加させたい王宮側と、何がなんでも逃げたい幻夢の銀仮面との学園全域かくれんぼの開催である。
王宮側の司令官はラーナだ、と志願したが自分もサボりたいラーナ、
あわよくばシーナと一緒に遊ぼうとするラーナの思惑を王妃ファニーに看破されて、侍女達が待つエステサロンにぶち込まれたラーナ、残念でした。
これで楽勝かと思われた幻夢の銀仮面だったが思わぬ刺客が放たれる事になる。
建国祭に参加する為にヴィアール辺境伯領より代表として国王ヤニックと共に登城した、
「スージー・フォン・ヴィアール」王妃ファニーの実母にして、ラーナ、シーナ、ロミオの祖母だ。
辺境伯軍の軍服を身に纏い、年齢を感じさせない凛とした顔立ちの男装の麗人だ、170cmほどの長身で王妃ファニーとラーナ&シーナと同じ長い黒髪に青い瞳だ、少し白髪混じりだがそれを隠す素ぶりも無い所が彼女の魅力を爆上げしている。
まだ辺境伯令嬢だった王妃ファニーが若かり日、あらゆる工作を弄して母から逃げようとする娘の計略を如く看破して捕獲し続けた女傑である。
孫シーナの可愛らしいかくれんぼに祖母として参加すると言い、
国王ヤニックが「では捜索隊を編成して」との提案を「わたくし1人で大丈夫ですわ」と答え颯爽と1人で学園に向かった。
「これは・・・シーナも無理ですわね」と自分の若き日を思い出して王妃ファニーは呟く、母が完全に無敵モードに突入したのを感じたからだ。
そして2時間後、夕日に照らされながら孫娘のシーナをお姫様抱っこで抱えてスージーが王城に凱旋した。
「まるで物語のワンシーンの様でした」と門番の兵士は仲間に語ったと言う。
なぜ詳しく書かないかと言うと外伝で書きたいからだ、と言うか書いてます。
出来上がったら外伝で投稿します。
☆余談と宣伝ですが、現在外伝で準備中のお話しは
「地龍君とお空を飛ぼうSpecial Edition」「幽霊退治屋セリスの出張です」「学園かくれんぼ大会!ですよ」の3つの短編を執筆中です^^
後「幽霊退治屋セリスと精霊ミモザちゃん 改訂版」を大改装の後に投稿予定です。
本編の執筆作業と仕事が忙しくてあまり進んでませんが毎日少しずつネタを仕込んでいます。
決して放置してた訳ではありませんよ?
・・・「話しを戻しましょう!
捕獲されてしまったがシーナは祖母のカッコ良さにもうメロメロだ、「お婆様凄いです!」と抱っこされたままスージーに告げると「うふふ、そうでしょう?」と軽く笑う祖母だった。
これからようやく父の国王ヤニックと初対面すると言うのにシーナの心は完全に祖母のスージーに持って行かれてしまっていた。
もう完全にそう言う役どころなので諦めろ国王よ。
謁見と言う形では絶対にシーナが嫌がるからとの王妃ファニーの進言で後宮のファニーの私室で家族と親族のみでの歓談と言う形にした、熊の様にファニー部屋の中でウロウロしていたヤニックに対して「女性達の準備出来るまで陛下は部屋から出ていて下さいね」と王妃ファニーに追い出された国王ヤニック、いや準備中も部屋にいるつもりだったんかい!?
ヤニックが彷徨いていたのでラーナの私室でお風呂にぶち込まれ、
ヤニックが出て行ったのでファニーの部屋にて、超高速でシーナの準備が始まる。
しかしシーナの落ち着きがとにかく無い、スージーと話しがしたいのか、チラチラとスージーがいる横を向いてはミリアリアに怒られている。
「陛下とのお話しが終わったらファニーの昔話しをたくさん教えてあげますね」と笑うスージーにシーナのテンション爆上がりしてファニーのテンションは爆下がりするのだった。
シーナとラーナの準備が終わり、「今日だけは」と近衛騎士団長の好意で急遽、ロミオが王子として歓談会に参加する事になって王妃ファニーがロミオをウリウリウリウリウリとして落ち着くのに時間が掛かり開始が15分遅れた。
王妃ファニーの私室から100m先にある部屋で登場の時間を待っていた国王ヤニックは待ちぼうけを食らった。
いやー引っ張るねぇ?と?・・・なんの事でしょうか?
王妃ファニー、ラーナ、シーナ、スージー、ロミオが待つ部屋にようやく国王ヤニックが登場した、初めて父親を見たシーナの印象は「わぁ!話しに聞いてた通り凄い強そうです!」とかなりの好印象だった、16年越し努力が実った国王ヤニックとおめでとう!・・・いや、私も鬼ではないのだよ。
本日の主題、「シーナと国王ヤニックの初めての対面」の瞬間だ。
国王ヤニックはシーナを見ながらゆっくりと近づいて来てシーナを優しく抱きしめて「良く来たねシーナ、私がお前の父だよ」と言ったヤニックに対して知らずの内にシーナの涙腺は崩壊して大泣きしてしまうシーナ
やはり何だかんだと言ってもシーナの人生は辛い事も多かったのだ、素っ気ない振りをしていてもお父様に会いたい!との思いはシーナの中で強かったのだ。
スリスリと大泣きしているシーナの頭を撫でるヤニックも静かに泣いていた。
2人が落ち着くのを待ってシーナは、お化粧直しにミリアリアに連行された間にヤニックは久しぶりに会ったラーナとロミオの事も抱きしめていた。
比較的、王と子供達の距離が遠いと言われているピアツェンツア王国の王族の慣習だがヤニックはそれら全て無視してしまう、王は自分なので古臭い慣習など知った事では無いのだ、なんなら今代で潰してしまおうと考えていた。
「ラーナ、学園ではどうだ?何か辛い事などはないか?」とラーナの頬をなで優しく問うヤニック、
「はい!大変充実しております、シーナも学園に来てくれて今後は一緒に何をやらか・・・何をしようか楽しみです!」と楽しそうに話すラーナだが「一緒に何をやらかそうかと考えてます!」と言おうとしただろ?今。
ラーナの答えに少し引きつったヤニックだが気を取直してロミオと向かい会うと「ロミオはどうだ?何か辛い事など無いか?」とロミオの頭をグシグシと撫でるヤニック。
するとロミオはピョンと一回飛び上がり「はい!ラーナお姉様がいろいろおしえて下さいますのでたのしいです!」と元気に答えるロミオ。
「ほう、ラーナはどんな事をロミオに教えているのだ?」とヤニックがロミオに問うと同時にラーナが逃走しようとしたが娘の妙な行動をいち早く察知した王妃ファニーに首根っこを掴まれ逃走を阻止される。
「はい!木にのぼってかくれて練習をさぼる方法とか、おなかが痛いといって練習をさぼる方法とか、朝ギリギリまでねてすぐに準備する方法とか、食事をながびかせて練習をさぼる方法とか、ほかにもたくさんです!」と父に一生懸命に説明するロミオは可愛いが内容が酷すぎた!
涙目で首をフリフリしながら自分を見る娘のラーナの首根っこを笑顔のまま更に強く掴む王妃ファニー、歓談会後にファニーからラーナのお尻ペンペンの刑が確定した瞬間だった、今回は30発かな?
ラーナを清楚可憐なお姫様だと思った人はごめんなさい、ラーナは最初からこんな感じのシーナ以上に大雑把な性格だ、そうでなければ魑魅魍魎が跋扈していた粛清する前の王宮で歪む事無く成長するのは無理だったのだ。
少し天舞龍リールの影響を受けたのは否定出来ないが・・・
だがここでラーナに救いの手が入る!
「もうそのままファニーの若い時のままですわね」とスージーが楽しそうに王妃ファニーを見ながら話し掛ける。
ガーン・・・と言った感じのファニーからのラーナの拘束の力が弱まるとすかさず国王ヤニックの後ろに隠れて出て来なくなったラーナ、ほとぼりが冷める迄は隠れて出て来ないだろう。
そんな事をしていたらシーナのお色直しが終わった様だ、
恥ずかしそうにモジモジしながら帰って来たシーナだったが、ラーナの異変に気が付いてヤニックの後ろに隠れるラーナを覗きこむ。
「ラーナ、どうしたの?」と聞くと「・・・」無言のまま首をフリフリするラーナ、「?」とシーナが首を傾げると、「今は放っておいて上げなさいシーナ」と少し呆れたヤニックに言われ更に「?」と言った感じで首を傾げた。
ヤニックは今までの人生の中で最高に幸せと充実感を感じていた。
仲間の勇者達と先代の魔王を倒した時と違う少しくすぐったくて顔を覆いたくなる充実感だった。
その後はひたすらシーナの今までの人生の話しを家族全員で聞き、シーナも出来る限り一生懸命になって話しをした。
ピアツェンツェア王国の王女の立場をどうするのか?シーナに迷いが生じて決める事が出来なかった。
「これから焦らず決めて行けば良いさ」とヤニックは全てをシーナに任せてくれた。
まだまだ見ても聞いてもいない事が多すぎて何を決断して良いのかわからなくなってしまったシーナはこれから更に色々な事を学ばなくてはならない。
片腕の王女の人生はまだスタートラインに立ったばかりだ。
彼女の物語はこれからも続いていくのだ。




