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幻夢の銀仮面編 7話 「幻夢の銀仮面(ラーナ)の冒険 その3

銀仮面の眠りの魔法で完全に眠ってしまったバンパイヤな少女を見ながら途方にくれる銀仮面こと王女ラーナ、いやまさか・・・ここまで完璧に魔法がかかるとは夢にも思わなかったのだ。


「ラー・・・銀仮面殿、彼女はどうしたのですか?」と若い憲兵もさすがに困惑した様子だ、なんせいきなり年若い少女が公園の中で幸せそうに爆睡し始めたのだから。


いやー実はこれやっちまったのは自分なんすよ、とも言えず、「わかりませんが何かあれば大変です、誰か呼んで保護しましょう」とシレッと何事も無かった様に冷静に振る舞う銀仮面だった。


「しかし・・・」若い憲兵はどうやら銀仮面ことラーナ王女殿下をこんな状況で1人にする事に抵抗がある様なので、「大丈夫ですよ、影から護衛がしっかりと守ってくれてますから」と更にシレッと嘘をつく銀仮面、さすが「軍師」と呼ばれるだけの事はあるのだ。


「そうですか!そりゃそうですよね!分かりました!人を呼んで来ます!」と納得した憲兵の若者は公園の外に駆け出した。


さて、少女をとりあえず地べたに寝かせたままだと可哀想なのでマントの上に寝かせて膝枕をして上げる、するとバンパイヤな少女はむにゃむにゃと「すいません大盛り追加で」とえらいハッキリとした寝言を言い出す。


「それから炒飯追加で」と更に寝言を言う、ちゃーはんとは?と首を傾げる銀仮面、「すみません、回鍋肉も追加で」とお前どんだけ中華料理を食べんだよ?と言う勢いで寝言で次々と料理の追加をしていく少女、ちなみにこの世界に中華料理があった事にそしてバンパイヤが食べている事に作者もかなり驚いている。


「ああー麻婆豆腐も良いなあ」と言ったところでパッチリと目を覚ました少女、目を覚ましたら、いきなり仮面を付けた怪人に膝枕をされてる状況をどう思っているのか・・・なんとも読めない表情だ。


少女は銀仮面の顔をジッと見て、「あの・・・どちら様ですか?」と呑気な事を聞いて来たので、「私の名前は幻夢の銀仮面です、貴女はここで倒れて寝ていたのですよ」とまたシレッと他人事の様に言う銀仮面。


それに対して「それはご迷惑をお掛けしました」と笑顔でお礼を言う少女、警戒心皆無の少女に、この子本当にバンパイヤなの?と思い始めた銀仮面だった。


「ところで貴女のお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」と尋ねるとハッとした少女が「あっ!あたしアナベルです!」と答える。


「そうですか、よろしくお願い致します、アナベルはここで何をしてらしたのですか?」と銀仮面が質問すると、「誘拐犯の監視をしてました」と特大爆撃をして来たアナベル、それに銀仮面は冷静に、


「・・・それは、どう言った経緯で監視に至ったのですか?」とアナベルに続きを促した。


「あっ!あたし実はバンパイヤなんです、でも人の血なんか吸う様な悪さなんて働いてませんよ!王都生まれ王都育ちの善良な中華料理店ウェイトレスのバンパイヤなんです!」と力説してから、


「それなのに他国からお店に来たバンパイヤ達が王都で若い女性を攫って他のバンパイヤに売り飛ばすなんて恐ろしい事を相談しているのを聞いてしまって・・・ソイツ等をずっと監視していたんです!」と超有力情報を持って来たアナベル


「なるほど、ウエイトレスさんでしたか・・・それなら魔法に縁なんてありませんものね」とバンパイヤなアナベルの魔法技術の低さに納得した銀仮面だった。


「それでその連中はそこの建物に居るのですか?」いよいよ本題に入る銀仮面に、「はい!連中の1人が潜伏しています!」と答えるアナベルだが1つ疑問があった。


「アナベルはその事を憲兵本部へ通報しましたか?」と聞くと、ヴっとなったアナベルが「同じバンパイヤのあたしも疑われそうなので連中の犯罪行為を掴んで現行犯逮捕して貰おうかと思いまして」と納得できる理由だがこれだけは叱らねばならない。


「いいですかアナベル?貴女は戦いなんて出来ないでしょう?もし誘拐組織に見つかりでもしていたらおそらく命を奪われていたと思います、今後は絶対にこんな危険な行為はしないで、すぐに憲兵さんや騎士さんに助けを求めて下さい」と静かだが怒りも込められた声にアナベルも、


「はい・・・すみませんです」と反省した様子だった。


その時不意に男の声で「よお、話しが終わった所で俺の話しも聞いて欲しいな」と一見すると優男風だが内に中々の魔力を秘めたバンパイヤが立っていた。


「ひっ?!」と小さく悲鳴を上げたアナベルを抱き起こして、銀仮面はユラリと立ち上がった。


「話し・・・ですか?どうぞお話しになって下さいまし」とバンパイヤの男を挑発する銀仮面、実は男の接近は完全に察知していて既に能力の解明も済んでいたのだ、なので余計な言葉を話さず淡々とした言葉使いだったのだ。


「言うじゃねえか、お前さん冒険者かい?依頼を受けた訳じゃないのに厄介事に首を突っ込むモンじゃないぞ?その嬢ちゃん連れて引くなら俺も引くが・・・どうだい?」とバンパイヤの男は提案して来た、それを聞いて「マズイですわね」と銀仮面は思った。


こんな提案をして来ると言う事は目標を達成して安全に撤収したいからだ、つまり攫われた女性達の輸送準備が出来た事を意味する。


アナベルもいる今、戦闘だけは下策だ、ここはバンパイヤの男の提案を飲む事にする。


「そうですね・・・私にも何の利益も無さそうですし、何よりも面倒なのでこの子を連れて引く事にしますが・・・この子に何かするつもりなら開戦ですわよ?」と天龍の威圧を最大に開放する。


するとバンパイヤの男は息を飲み込み、

「お前さん天龍かい?マジかよ?おっかねえな、大丈夫だよ仮にそんな気があったとしても今ので全て吹き飛んじまったよ」と手を振りながら踵を返してバンパイヤの男は逃走してしまう。


「逃げちゃいました」とアナベルが残念そうに呟くと、

「そうですが追跡用の術式を服に撃ち込んでおきましたよ」さっきの天龍の威圧に紛れて微弱な魔力を出す術式を男の服に打ち込む辺りは強かなラーナだ。


「追跡ですか?なるほどさすがです!それはそうと銀仮面様は天龍様だったんですね!」自分が信仰する天龍出現に一気に興奮し出すアナベル


「少し違いますが天龍の力を使う事が出来ます、この事は内密でお願い致します」


そんな会話をしていると応援を呼びに行った若い憲兵が3人ほどの応援を引き連れて戻って来た、偶然その中に天舞龍リールからの依頼で憲兵隊に出向していたマッテオが居た。


幻夢の銀仮面を見て驚きながら近寄って来て、

「シーナ殿ですか?・・・いえ違いますね、貴女は何者なんですか?」と当然の質問をぶつけて来たので、


ラーナはチョイチョイとマッテオを手招きしながら後ろを向き仮面を外した、周り込んでラーナの顔を見たマッテオはかなり驚いた表情になり、小声で、

「ラーナ殿下、一体何をなさっておいでですか?」とやはり当然な質問をして来た。


「詳しい説明は後です、誘拐犯が被害者を連れて逃亡する可能性が高くなりました、先ずはそちらから事を当たります、ついて来て下さいませ」と現状の説明を開始した。


説明を終えると真剣な表情になったマッテオは頷いて「了解しました」と返事をした。


アナベルを憲兵本部に保護してもらう為に応援でやって来た憲兵の1人に護衛して貰いながら送ってから、もう1人の憲兵に憲兵本部と冒険者ギルドに応援要請と王城まで報告に走ってもらう事にした。


時間が無いので救出作戦は銀仮面にマッテオと若い憲兵、彼はチャーリーと言う名前らしい、の3人で先行して足止めして応援部隊を待つ事にする。


今度は探知触媒が有るので追跡は楽に進む、銀仮面は探知の術式を起動する、すると男は王都の外に向かう道を走ってる様子だ、先回りするべくラーナは王家専用の地下道を使う事にする。


とにかく時間との勝負なので言葉少なく走り出す3人、いきなりのラーナ王女殿下との共闘に不安や心配があったマッテオだったが先頭を軽快に走るラーナの姿を見て、

「本当に良く鍛錬されておられる」と感心しきりだ。


それはそうと、何故にラーナとシーナが入れ替わっているのかが全く分からないマッテオ、軍学校時代の同級生のチャーリーをチラッと見るとチャーリーは軽く首を振り「俺にも分からない」のディスチャー。


ラーナは迷う事なく何の変哲も無い小さなレンガ作りの一軒の民家に到着してペンダントに仕込まれていた魔石を使い開錠して中に入った、どうやらここがが王族専用の地下道の入り口らしい。


中は生活感は無いが家具類は普通に置かれていた、ラーナは食卓の裏にあったボタンをポチッとすると床が動き下に降りる階段が出て来た、チャーリーは見てはいけないヤバい物を見てしまった感でいっぱいだ!ご愁傷様です。


「行きますよ」とラーナが階段を駆け降りると照明用の魔石淡く光を放ち足元を照らす、どうやら王族の生体反応を感知している様だ。


通路は決して広く無いが人1人が剣を振るうには充分な広さで天井がやや高く作られている、護衛が縦列陣形で足止めで戦う為に計算された作りにマッテオは感心しきりだ、チャーリーはまた王家の秘密を知ってしまい目が死んで来てる。


ラーナは地下道にある小部屋に入るとペンダントを壁にかざす、すると壁が動き何かの操作版が出て来る、それを指で何かをすると床に転移陣の術式が浮かび上がる。


「準備出来ました、王都の外に先回りしますよ」と魔法陣に入ったので2人もそれに倣う、ラーナが魔力を込めると魔法陣が起動して3人を転送した。


マッテオが目を開けると王都に向かう街道脇に巧妙に隠された区画に転送されていた、「お見事です、銀仮面殿」とラーナを賞賛するマッテオだった。


警戒しながら街道に出て茂みの中に身を隠して監視していると商人の行商団に扮した馬車が5両ほどやってくるのが見えた。


ビンゴ!先回り成功だ!

後は誘拐された女性達を救出するのみだ!

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