表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/134

幻夢の銀仮面編 5話 「幻夢の銀仮面(ラーナ)の大冒険、その1

シーナとラーナの語らいは夜中まで続き次の日は2人共見事に寝坊したが周囲の側近達は優しい気持ちで見守り2人の気が済むまで寝坊させていた。


それがこれから起こるお祭り騒ぎの原因になるとも知らずに・・・


ラーナの寝室の外の居間に珍しく侍女長が様子を見に来ていた、無論、ラーナとシーナの様子をだ。


「やはりシーナ様が王女の地位を返上されるのは残念でなりません」ラーナの最側近のカーラは残念そうに侍女長と話しをしている。


「本当に残念です、いつの日にか、御二人が着飾り並んで歩く姿を楽しみにしていましたのに」この二人はシーナが放逐される日に王妃ファニーに赤ん坊のシーナを手渡したお世話係だ、それ故にシーナの帰還を誰よりも望んでいたのだ。


「あれ?あの子まだ王女の地位返上の手続きしていないわ」と天龍レンヌが思い出し様に話す。


「えっ?!本当ですか?レンヌ様!」思わずカーラが前のめりになった!


「ええあの子、ラーナの護衛の準備に頭がいっぱいで何一つ書類にサインしないで家に帰ったってファニーが言っていたわ、多分貴族院に申請すらしてないと思うわ」王女の地位返上ともなると申請書に本人の直筆のサインが無いなどあり得ない、審議以前の話しだ。


「と言う事はまだシーナ様が王女殿下へ復権されるチャンスは幾らでも有りますね」冷静に見える侍女長の目が光る!


12歳で王城へ侍女見習いとして上がり32年間ピアツェンツェア王家に仕えた経験は伊達じゃない、あらゆる方面からシーナの王女復権の手段が頭に沸いて来る、これは何とかなる!


「レンヌ様、地龍の王太女の立場とピアツェンツェア王家の王女の両立とか地龍的にはどう思うのでしょうか?」やはり地龍は怒るのでしょうか?と不安気なカーラ。


「別に問題無いんじゃないかしら?シーナがそう決めたらそれで良し、となると思うわ、無理強いさえしなければ地龍は怒らないわよ」


「よっしゃーああ!!行ける!」と大いに昂る侍女長だが見た目は冷静そのものだ、後はシーナ様にどの様にその気になって頂くか・・・これは王妃様やラーナ様とご相談せねば!と思考を加速させる、彼女も思考加速持ちの隠れた英雄の1人なのだ。


これは何ともおかしな方向に話しが進んで来た、まっ、全ては落ち着きの無いシーナの自業自得なのだが・・・


結局2人が起きたのは正午過ぎだった。


「・・・これは大変な事になりました」今まで寝坊などした事ないラーナは呆然としていた・・・


隣ではシーナがまだ爆睡中、幸せな奴です。


ラーナはシーナの呑気な寝顔を見ていたら・・・あれ?もしかしなくてもこれチャンスなのでは?


誰も起こしに来ないのは、おそらく私達の邪魔をしない様との気遣いでしょう・・・


つまり今は誰も私を見ていないのでは?もし私が居なくなっても身代わりはここに居ますね、お顔は同じなのでかなり誤魔化せますねぇ、


こんな事を考え終えたラーナはウフフと言ったイタズラっ子の様な笑顔で便箋に手を伸ばしたのだった・・・


それから50分ほど経って目を覚ましたシーナ、「ふわあああーん」と大きな欠伸をする、だから毎回それ何なんですか?!はしたない!


「んー?ラーナ?」シーナは寝ぼけながら辺りを見回すがラーナの姿は無い・・・「あら?もう起きて出掛けたのね・・・」と納得して自分も起き上がる、パサリと胸元に置いてあった手紙が落ちる。


「んん?ラーナからね?」とラーナが残した手紙を読む・・・すると眠気が一気に吹っ飛んで額に汗が出て来た?!


「拝啓、お姉様へ


今日はお久しぶりに会う事が出来てとても嬉しかったですわ。

これからも、よろしくお願い致します。


さて、お姉様にお願いがございます。

私、少々用事がございまして王城を離れておりますの。

明日の昼までに戻りますので私の身代わりを依頼致します。


今日、明日は公務は御座いませんので大丈夫です。

笑顔で座って頂いてるだけで結構ですので明日の学園もお願い致します。


それではよろしくお願い致します、シーナお姉様


ラーナより」


との手紙の内容だった・・・


慌てて自分の服を見る!ラーナのパジャマだった・・・

いっいつの間に?しかもやはりお胸の所に余裕がある?!


いや!そんなお胸の事はどうでも良い!

次は天井の屋根裏部屋を確認すると見事なくらいにシーナの洗濯して虫干し済みの幻夢の銀仮面装備一式が無い!しかも抜け道に続く扉は開錠済みだ!


ならば感知だ!と思念体を飛ばすがラーナの方が1枚も2枚も上手なので追跡防止はバッチリで完全にロスト状態だ・・・


「ゆゆゆゆゆゆゆゆユグドラシル?」とシーナが最後の希望に縋るが

「ごめんなさいね、シーナが寝てる時はわたくしも寝ているのです」と最後の希望から絶望的な答えが帰って来た・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「あっ!おはよう御座いますラーナ様・・・あら?シーナ様でしたか、おはよう御座いますシーナ様、ラーナ様はお目覚めになられましたか?」

さすがは産まれた時からラーナに仕えているカーラだ、1目でラーナとシーナの違いを見抜く。


「カーラさぁん」とシーナは情け無い声を出しながら置き手紙を差し出す。


「あら?なんでしょうか?」と言いながら手紙を受け取り内容を読んで気絶した?!

シーナが咄嗟に抱き止めたのでカーラに怪我は無かった。


すぐに王妃ファニー達が呼ばれて状況確認が始まる。


「あらまぁ?ラーナがこんな大胆な事をするなんて・・・あの子も成長したのですね」と王妃ファニーはどこか嬉しそうだ。


「ファニー!それどころじゃありませんよ!」と叔母のトリー女史にピシッと怒られるファニー。


「そうでしたわ、シーナ、ラーナがあなたの装備をパク・・・装着してお城の外に飛び出してしまったのね?」と王妃の顔になるファニーだが何処か締まらない、やはり自分の意思で行動したラーナを嬉しく思っているのだ、これまでのラーナは何処か人形の様な所があり、ファニーは心配していたのだ。


「そうです、朝起きたらラーナが居なくて確認して見たら装備一式が消えてました、本来なら魔法生体認識の封印がされているので私以外には装備出来ないはずなのです、各所の止め金具がくっ付かないので着てもプラーンとするだけなのですが・・・」


これに関してはラーナは普通に魔法生体認識の封印は普通に解除してしまっていた、これは双子のラーナとシーナの魔法生体パターンが同じだったからだ、それはもう、解除したラーナも気づいてない程にすんなりと。


一応盗難防止のアラームも付いていたのだが当然作動していない。


「レンヌ様、ラーナの居場所分かりませんか?」困った時の天龍レンヌ様とフローラがレンヌに尋ねると、

「ダメねぇ、さっきから探知魔法駆使しているのだけど反応無しね、ねえシーナ?、これ装備にかなり高度な認識阻害の魔法術式を仕込んで有るわね?」と逆にレンヌに尋ね返されるシーナ。


「うっ・・・はい・・・ノイミュンスター特製のがガッツリと・・・」怪人とは人に見つからない者なのです!とのシーナの言葉に興が乗ったノイミュンスターが喜んで新型術式を開発してしまったのだ。


「じゃあ私には無理だわ、リールでも厳しいと思うわ」とガックリするレンヌ


「あれ?それじゃあラーナ様に危害加えられる人なんて居るんですか?」とミリアリアが素朴な疑問をぶつける。


「ラーナが自分から龍種とかに仕掛けたりしない限り大丈夫と思います、あの装備は防御特化してますから」と装備品の防衛機構の仕様を詳しく説明すると・・・

「何それ!凄い!私も欲しい!」とレンヌに絶賛された。


レンヌはコホンと咳払いをすると、

「結論から言うとラーナに危害を加える事が出来る者は王都にはほとんど居ないわ、冒険者ギルドマスターのイノセント級の者じゃ無いと無理ね」とレンヌは結論付ける。


「それはまぁ、シーナ様の装備は凄いのですねぇ・・・」とトリー女史が感心していた、そうっすね、何せ30億円相当のお金掛けてますからね。


「じゃあラーナ様の安全は確保されているのですね・・・」とカーラは心の底から安堵した様子だ。


「安全が確保されて探す事も難しいならラーナの好きにさせましょう」と王妃ファニーが結論を出す、ラーナが何をしたいのか分からないが偶にはラーナの思うままにさせて上げたいと思ったからだ。


「では、明日なシーナ様が代理で学園に登校すると言う事でよろしいですね?」とミリアリア確認すると、

「そうですわね、よろしくお願いしますね、シーナ」と王妃ファニーが笑顔でシーナにお願いした。


「ふえええ??!!」シーナの学園デビューが決定した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー


一方のラーナは王都のど真ん中の大通りを上機嫌で歩いていた。


さすがに銀仮面は少し抵抗があって付けてはおらずローブのフードを深くかぶっているのでパッと見ると魔道士に見えるので街中でも違和感は無い。


認識阻害の術式を起動させているので逆に全然目立っておらず街の風景に同化していると言っても過言では無い。


「うふふふ、誰にも注目されず大通りを歩けるなんて、シーナのローブは凄いわ、今度、私のも作って頂きましょう」と途中の屋台でオレンジジュースを買い飲みながら歩いている。


屋台での買い食いと歩きながらの飲食の夢が叶って御満悦のラーナだった。



「うう・・・なんでこんな事に・・・」と王女として着飾ったシーナが鏡を見ながら思う、横では王妃ファニーがかぶり付きでシーナの髪をせっせっせと結っている。


今、シーナの着ているドレスはラーナの物では無く、ファニーがシーナ用にあつらえた物だ、ようやく御披露目になり王妃ファニーの涙腺が崩壊した。


感動して嬉し泣する母親を見て「着たくありません」などと言える訳も無くミリアリアを筆頭にした侍女軍団に好きな様にアレやコレをされている。


今日はこれを着て晩餐会だ、シーナにとって晩餐会はそんなに興味は無いが実弟ロミオとの初対面だ、これにはテンションが上がるシーナだった、ロミオは現在7歳との事、


ピアツェンツェア王国の慣習で王太子候補の男子は5歳の時に近衛騎士団の団長の元へ養子に出されて教育を受ける、成人までは王家の臣下として生活をする、例外は認められていない。


これはかつて起こった悲しい内戦の教訓から生まれた慣習だ、王家の臣下として民に寄り添い仮親を敬い勉学と武芸に励むのだ。


ロミオは贔屓目無しに有望な少年らしい、今日はたまたま近衛騎士団長ティボーと一緒に登城していたので王妃ファニーが晩餐会に誘ったのだと言う、母親として接する事は叶わないがやはり顔だけは見たいのだろう。


そのせいかシーナの準備に凄い気合いを感じる侍女軍団、加えてシーナに、なし崩し的に王女としての活動の既成事実を作らせたいと目論むトリー女史と侍女長の計略もあり王妃ファニーの私室は異様な熱気に包まれている。


そんなこんなでシーナの準備は完了した、何をどう準備したのか女性の準備の詳しい事は私に聞かれても全然分からないので書きようが無いです、はい。


「素晴らしいです!シーナ様!大変お美しいです!」とミリアリアが絶賛する。


これぞ「お姫様」と呼ぶのが相応しい少女が鏡に写っている、「これ!誰なんですかぁ?!」と叫びたいシーナだったが素直に賞賛したい出来栄えだ。


今までの人生の中で一番に照れながらも「あっありがとうございます」と何とか声を出すシーナだった。


一旦休憩と言う事でサロンへ向かうシーナとファニー、「初めて着たドレスが重くて動けませんわ!」などと言う事は無い、鍛え方が違うのだ、普段のシーナの基本装備は軽量化しても50kgはあるので龍力を微弱に発生させて動いているが当然筋力も凄い。


重装戦闘仕様だとプレートアームが30kg、戦斧が15kgに魔導機関砲の弾丸30kg追加だ、ミスリル甲冑に比べたらコルセットの締め付けなど気にもならない。


結果、ドレス姿で姿勢良くメッチャ颯爽と歩く凛々しいシーナに侍女達の心はドキドキだ、もちろん顔には出さないが・・・単にシーナは普通に歩いているだけなのだが。


サロンに到着するとカーラとレンヌが給仕をしてくれた。


「レンヌさん、ラーナは発見出来ました?」こそっとラーナの事をレンヌに聞いて見るシーナ


「ダメねぇ、あの子隠蔽魔法技術が元々凄いのにシーナの装備まで加わったら私には手に負えないわ」半分くらい諦めた様子のレンヌだ。


「うう・・・ごめんなさい」自分で使っている時は気がついて無かったが人が使うと、厄介極まるとんでもない代物だと気づかされたシーナ、次は保管体制には気をつけようと誓うのだった、が今更気がついてももう遅い、始末書が待ってるよシーナ


「それにしても・・・ラーナ様が家出なさるなんて・・・私ども至らないせいで申し訳ありません、シーナ様」とカーラが頭を下げて謝罪する。


「やっやめて下さいよぉ!カーラさん、多分ラーナは思い付きで行動してるだけだと思います、カーラさん達が嫌だからとかじゃ無くて朝起きたら隣で私が寝てたから何かを思い付いたんだと思いますよ」かなり正確にラーナの心境を当てて来るシーナ


「うふふふ、本当に貴女にそっくりですね?ねえファニー」トリー女史が笑いながらファニーを見るとファニーはそっと目線を外した。


「ファニー様など辺境伯領に居た時などお城に居る時の方が珍しかった物でした、ちょっと散歩にとか言って丸2日3日帰って来ないなんてザラでしたね」と右左にファニーの目線を追いかけながらトリー女史は続ける。


「大叔母様!その話しに凄く興味があります!」とシーナもファニーの目線を追いかけ始めた、ファニーは完全に追い込まれた!


「ファニーのお兄様、現辺境伯閣下のアデマール様の後ろにくっついて領地の中を走り回っていたのですよ、お父上の前辺境伯閣下のイザーク様など咎めるどころか一緒になって走り回る始末で・・・酷い日はお城に私しか居ない日もありましたね」とトリー女史は笑う、この場合の走り回るとは、魔物の討伐や盗賊団の殲滅やらの荒事で領内を飛び周る事だ。


「おっ叔母様、もうその辺で・・・」ファニーが止め様とするが、「それでどうなったのですか?!大叔母様!」とシーナはまだまだファニーを逃すつもりは無い様子だ。


「最後は奥様のスージー様が全員を捕まえてお城に連れ戻してお仕置きするのですよ、それでもこの子達は懲りずに数日後にはまた同じ事をするのでスージー様がまた捕まえに行くのですよ」


「お婆様!お強いです!」シーナはまだ見ぬ祖母に畏敬の念を抱き始める。


「今度シーナ様も辺境伯領に遊びに来なさいね、奥様も含めて皆さんまだまだ健在ですので幾らでも会えますからね、実は辺境伯領の面々もシーナ様に会いたがっているのですよ」とシーナに微笑むトリー女史。


迷う事無く「はい!是非お伺いします!」と既にシーナはトリー女史の手の上に居る、こうして違和感無く王家に復帰させて行く計画なのだ。


シーナのピアツェンツェア王国の王女の地位の返上はシーナの中でのケジメの問題で地龍側は地龍の王太女との兼任に異論は特に無い、シーナの意思に反する行動を強要すれば怒るがそれ以外はシーナの意思次第なのだ。


ファニーは意思を固めた相手にダイレクトに攻め過ぎるから逃げられるのだ、その点トリー女史は周囲からゆっくりと優しく外堀を埋めて行くのだ・・・何かシーナが負ける未来が予想出来る。


サロンでの時間はあっという間に過ぎそろそろ晩餐会の会場に向かう準備が始まる、今回の晩餐会は王妃ファニーが声を掛けた者達5名だけなので気楽な会だ。


シーナはラーナの代理でと思っているが参加者にはシーナ王女の帰還のお祝いとシーナ王女とロミオ王子の初対面の会だと使用人も含めて全員に通達されている。

晩餐会の参加者は近衛騎士団長ティボーとロミオ、財務大臣クロッセート侯爵、王妃ファニー、シーナの5名だ。


晩餐会前に顔合わせしようと開始の少し前にロミオと会う事を義父である近衛騎士団長ティボーが提案してくれたので有り難く受ける事にした。


「顔合わせなんて、随分とラーナとロミオ君は会ってないのねぇ」とシーナは思ったが2人は訓練場で頻繁に稽古をしているので完全にシーナとロミオの顔合わせの場だ。


そんな事を思いながら晩餐会が行われる大部屋に到着すると、武人を絵に描いた様な30歳前半くらいの美丈夫な男性と、髪や瞳の色顔立ちもファニーに良く似た可愛らしい男の子が立ちながら待っていた。


「王妃様、本日は晩餐会にお招き頂きましてありがとうございます」と近衛騎士団長ティボーが騎士の礼を取ると、

「おまねきいただきありがとうございます」とロミオも拙い騎士の礼をした。


「かっわいい!!この子が私の弟?」とシーナは声に出しそうになるのを我慢する、可愛い我が子の挨拶に王妃ファニーは整然としてるが心の中は暴風が荒れ狂ってる事だろう。


「晩餐会へようこそ、ティボー伯爵様にロミオ、わたくしの晩餐会に出席して頂き感謝致しますわ」と歓迎の言葉を2人に掛けると、近衛騎士団長ティボーに促されロミオが一歩前に歩み出して、


「シーナお姉さま、はじめまして、ロミオともうします」と一生懸命に練習したのだろう、拙いながらもしっかりとした挨拶だった。


まさか自分の名前が出ると思わず混乱したシーナが「え?ええっ?あの?!私はラーナの代わりでは?」とファニーを見ると、


「あら?何故シーナがラーナの代わりになるのですか?」と首を傾げて心底不思議そうに言うと、

「ほら、シーナ?弟のロミオが一生懸命にご挨拶してくれたのですよ」とシーナにも挨拶を促す。


シーナはハッとして「ごっごめんなさい!私はシーナです、はじめましてロミオ君!」と慌てて挨拶を返すとロミオはパァと笑顔になった。


「シーナお姉さまは、ゴルドでかなりのぶくんを上げたとイノセントさまに聞きました!今日はぜひお話しをききたいです!」とまるでシーナ二世か?と言いたくなるくらいにシーナにそっくりな質問の仕方をするロミオに、


「いいいイノセントさぁん!ロミオ君に何を吹き込んだのぉ?!」とシーナは素で叫んでしまいましたとさ。


それからロミオのゴルドでの出来事の怒涛の質問攻めに合ったシーナ、自分そっくりな弟を見て自分も少し質問は控えようと反省したシーナ、また一つ大人になったねっ!


晩餐会開始の20分ほど前に財務大臣のクロッセート侯爵が到着した、子息のオルランドは現在、騎士団の実地訓練で王都には居ないらしく少しホッとした、婚約者であるラーナ失踪の事をどう説明して良いのか分からなかったからだ。


「やあやあはじめまして!シーナ王女殿下、貴女の事は報告書で良く目にしていて、是非お会いしたいと思っておりましたぞ、これからは息子共々よろしくお願い申し上げます」と相変わらず快活な口調で挨拶をしてくるクロッセート侯爵


「はじめまして、シーナと申します、こちらこそ、よろしくお願い致します・・・え?報告書?とは?」


「ゴルドへの派兵の際に殿下一行が合流遅延での違約金やら、戦艦に乗り遅れてた時などの旅券の再発行やら、フィジーでの大宴会後の兵士らの罰金やら、などたくさんの報告書に貴女のお名前が書いて有りましたからね」

シーナ達のやらかしが財務大臣にも筒抜けな事が発覚した瞬間だった。


「その節はすみませんでしたぁ!」思わずドレスを着たまま久しぶりの直立してから90度お辞儀の謝罪をかましたシーナだった。


「本当にこの子向こうで何をしていたの?!」困惑するファニー


「はっはっはっ、詳しくは晩餐会の席で、と言う事で」


「お母様には言わないで下さい!怒られます!」と自分から白状するシーナだった。


こうして晩餐会は緊張もへったくれ無い状態で始まったのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーー


晩餐会は始まり和やかな雰囲気で進みメインの肉料理が終わり談笑しながらオーダー料理とお酒を飲みながらと言う段階に入り、

「・・・との事があったのです」とクロッセート侯爵が幻夢の珍事を話し終えた、近衛騎士団長ティボーの耳にも入っていたのだろう楽しげに相槌を打っていた。


「全部言った・・・」とシーナはクロッセート侯爵を恨めしげな目で見てワインをグイっと飲んだ、もうお淑やかなんて知るかい!


「ほへー、シーナお姉さまは、おてんばなのですね」と弟のロミオの自分と同じ口調での鋭いツッコミにシーナは撃沈された。


もうやけ酒じゃあ!と言わんばかりにワインを飲むシーナなのだが彼女はかなりの酒豪であり、ワイン程度ではそこまで酔わない、「そこの君ブランデーをストレートで持って来てくれい!」と言いたいが王妃ファニーのお説教が増えるだけなので止めておいた。


すると慌てた様子のフローラが王妃ファニーの側にやって来た、晩餐会中なので失礼な行為になるので余程の事態だろう、フローラの耳打ちを聞き、

「幻夢の銀仮面が人身売買組織を壊滅させたですってぇえ??!!」とファニーが絶叫した!

これ以上の統合は話数的に無理ぽですね


「お疲れ様でした」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ