表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/134

幻夢の銀仮面編 4話 「ラーナとシーナ」

ピアツェンツェア王国王都にある王立学園、国内に学校や学園は数多くあるが王立学園は別格だ、現在確立されている全ての分野の学問毎に初等部から大学院まで揃えその全ての資金を国が賄い、孤児から王族まで全ての身分の者が通える生徒総数1万人強の人間世界での最大の規模を誇る学園である。

地方都市にある姉妹学園を合わせると生徒総数は2万人を楽に越える。


250年前、7代目国王の時代に作られて今尚発展し続けているのは教師と生徒の努力の賜物だろう、その中にある魔導研究課と言われる部門の高等部1年生のAクラスに王国の王女、ラーナ・フォン・ピアツェンツェアが在籍している。


しかし彼女はクラスに行けず奥にある自習用の個室に居た。


「いつまで個室に隔離されるのでしょうか?」とラーナは凄く不機嫌だ、いつもならAクラスのクラスメートと談笑している時間なのにラーナが居る部屋には侍女と護衛しか居ないのだ、しかも自習なのだから何の為に学園に通っているのやらだ。


「もう少し我慢して下さいませ姫様」と王女専属女官のカーラ女史が困った顔をして嗜める、さすがに他国の工作員がラーナを狙っているのが分かっているのに通常通りとは行かないのだ。


「それは分かっておりますわ、少し愚痴を溢したいだけです」と頬を膨らませるラーナ、不貞腐れ方もシーナにそっくりだ。


「多分もう少しで解決すると思いますよラーナ」といきなり侍女が王女を呼び捨てで話し掛けてきたぁ?!と思われるだろうけど彼女は天龍龍戦士のレンヌだ。

愛し子のラーナ護衛の為に天龍王アメデより派遣されて来ている。


「解決とは?何が起きているのですか?」とカーラ女史が疑問に思い聞いて来た。


「現在、幻夢の銀仮面と言う冒険者が不埒者の討伐を行なってます、近い内に掃討されるでしょうね」幻夢の銀仮面の正体を知っているレンヌは楽しそうに笑う、リールから面白そうだから黙っておこうよ!と言われてるのでラーナには伝えて無い。


「そうだと良いんですけど・・・」


ここでドアがノックされレンヌに出迎えられた天舞龍リールが入って来た。


「いやー窮屈な思いをさせてごめんねラーナ、敵は幻夢の銀仮面に掃討されたから安心してね、安全確認が終われば通常通りに戻るからね」と待望の知らせを持って来てくれた。


「本当ですか?リール!」とさっきとうって変わり満面の笑みに変わるラーナ、やっと窮屈から解放される!


「本当だよ、それからその幻夢の銀仮面ね、これからはラーナの護衛も務める事になったから」と笑いを堪えてリールが告げる。


「幻夢の銀仮面と言う方はどの様な方ですの?」と不思議そうに首を傾げるラーナ


「ん?怪人だよ」とにべも無く答えるリール、「かっ怪人ですか?!」とラーナはかなり驚いている、「そっ怪人だね」「そうですか、怪人ですかぁ」この時のリールの揶揄いが後からとんでも無い方向に話しを向けるのだ。


実はラーナは大の怪人好きなのだ!本の中ではの話しで、だが、なのでラーナは幻夢の銀仮面に俄然興味が沸いて来ている!


気の無い態度は絶対にカーラ女史に怒られるから無関係を装っているだけだ、幻夢の銀仮面が来たらコッソリと会う気満々だ!


その後、グエン侯爵の降伏を知った部下達も投降して来た、フィジーに潜伏していた所にグエン侯爵が現れて説得したからだ。


彼らは宰相のエヴァリストの部下として扱き使われる事になった、ピアツェンツェア王国は常に人手不足なのだ、降伏するなら使うのみだ。


ちゃっかりと自分の資産の保護を勝ち取る辺りはグエン侯爵はやはり有能だ、この人物をゴルド王がもっと上手く扱っていたら戦争は長期化していただろうな、と思ったエヴァリストだった。


こうして元ゴルド王国残党の騒動は収束してラーナにも通常通りの生活が帰って来たのだった。


それから学園にやって来た銀仮面は「私はそこの古びた校舎の屋根裏部屋に潜伏します!」と意味不明な事を言い出して。


「普通にラーナの前に出て来れば良いじゃない?!」とレンヌに突っ込まれて「怪人とは古びた校舎の屋根裏部屋に潜む者なのです!」と更に意味不明な怪人のポリシーについて語られた。


古びた校舎の屋根裏部屋と言ってもそのまま潜伏する訳ではない、しっかりと改装する、アッサリと自分の部屋の改装を済ますと建物のガタが気になり始めた、いや?だから古びた校舎だって自分でも・・・


そこも直す・・・がそこも、そこもと気になり始めた。


3日間余りにも姿が見えない銀仮面を心配してレンヌが古びた校舎に入って、

「何これ?!凄ーい?!」と驚く、古びた校舎の内装は新築の様だ、いや、それ以上に美しい完璧な出来上がりだ??


貴族の子弟が入る寄宿舎より更に立派だ、ギシギシと音をたてていた木床は大理石に変わっている?!いくら何でも大理石はやり過ぎです、と建物の管理者から叱られる未来が見えた。


その後、古びた校舎は来客用に使われる様になり銀仮面は新築寄宿舎の屋根裏部屋へと追い出されたのだった、しかし改修をやり遂げた銀仮面は満足だった。


「そのシーナの屋根裏部屋のこだわりって何なの?」とレンヌに聞かれて、

「浪漫です」と答えた銀仮面、怪人の考える事は普通の人には分からないのだ。


こうしてガチャガチャと動き回る銀仮面のせいでラーナとシーナの再会は果たされていない、この人何しに学園に来たのだろうか?


「学園の話しだから婚約破棄やザマァ展開は無いのですか?」と聞かれたが「読者さんがいいねを押したら考えとく」と答えておいた、需要がありましたら書きます。


話しが脱線し過ぎたので戻します。


ラーナは銀仮面が屋根裏部屋に潜む新築の寄宿舎で生活をしている、護衛の観点から1つの大部屋と3つ小部屋を繋いだ区画だ、ラーナは4人部屋を希望したが残念ながら却下されてしまった。


ラーナの護衛である銀仮面が潜む屋根裏部屋はラーナの寝室の真上にある訳だが何故再会が出来ないかは、銀仮面の落ち着きが無いせいだ。


昼間ラーナが勉強中の時は暇なので広大な学園の中を見学していて、夕方ラーナが戻って来る頃は遊び疲れて寝ている、ラーナが寝る頃に起きて夜間護衛を開始するので時間が合わないのだ、いや合わせる気が無いだろ?お前。


「幻夢の銀仮面は来て無いのですか?」とラーナに聞かれて「一応来てるよ」と答えたレンヌの顔は呆れ顔だ。


「今どこに居るのですか?」と聞かれて「ラーナの真上に居るよ」と思わず答えそうになって「学園の何処か、からラーナを護衛しているよ」と何とか誤魔化したレンヌだった。


ちなみにこの朝食時の会話の時、銀仮面はラーナの真上で爆睡していた、もう嫌だこの人。


今日は野外講義の日なので銀仮面も同行する様に言われていたので夜、普通に寝てたら寝坊した、前もフィジーで寝坊してたよな?お前は。


ラーナが一度講義室に向かったのでレンヌが銀仮面の様子を見に行ったら装備は完璧に準備万端で本人だけが寝てた、溜息をつきながら銀仮面を起こしたらメッチャ混乱して「いいから落ち着け」とレンヌに頭を叩かれた。


野外講義の場所は王都近郊の森の中で実戦的な魔法実習が行われる、魔物は事前に間引きされているので危険度は低いが油断すると命に関わる事故になりかねないので参加者は学園内で試験で選抜される。


選抜に合格すると騎士団や兵団に採用される可能性が高いので生徒は真剣だ、と言うよりそれが目的で入学する人間が大半なのでかなり規模の重要なイベントになる。


それだけに管理側の人数が増えて冒険者ギルドにも人員派遣の依頼が来る、冒険者側も報酬が良いしコネに繋がる事も多いので協力的だ、一応Cランク以上の冒険者を派遣するが品行が良ければDランクの冒険者も参加出来る。


今回のラーナは魔導士かと思えば前衛の剣士として合格している、魔法の腕も上位なので魔法剣士だ、シーナが「私も魔法剣士になりたい!」といきなり剣の練習をしたら高価な剣を一撃で叩き壊した、戦斧使いが剣を振るうとこうなる良い実例になった。


それは無意識に剣の先に重心を持って行ってしまうからだ、剣は手首の延長なので重心は柄の部分に持って行かなければならない。


「怪人には双剣が似合うのに」と落ち込んだ銀仮面に「戦斧使う怪人も珍しいから良いんじゃない?」とレンヌに言われテンションが上がった単純な銀仮面だった。


実習が始まり銀仮面は木の上から周囲の脅威の警戒をする、ラーナを守るのが第1目的だがラーナの近くにはレンヌがいるので俯瞰的な広範囲なエリアの監視をしている。


時折ラーナを確認すると、めちゃくちゃ強い!最初の頃シーナが苦戦していた紫虫が紙切れの様に斬り飛ばされている、しかもラーナは炎と氷の魔法弾を同時に展開して攻防共に隙がない、「もしかして私より強いかも?」と汗をかく銀仮面。


とここで感知魔法に反応があった。

銀仮面が遠視で確認するとジャイアントグリズリーの群れが15頭ほど接近して来ている、ランクCの魔物だが力が強く群れで行動するので侮れない相手だ。


銀仮面は警笛を鳴らして周囲に知らせる。

後は教師や護衛達の判断次第だ、生徒が倒せると判断すれば討伐、無理だと判断したら銀仮面達で殲滅する。


準備して様子を見てたら銀仮面達で殲滅に決まった様だ。


生徒達の避難が始まり護衛達が防御陣形を取り始める、銀仮面もジャイアントグリズリーに先制攻撃を掛けるべく木の上から飛び降りる!と降りた所に偶然にもラーナがいた。


おそらく防御陣形に加わるべく移動して来たのだろう、ピアツェンツアの王族はこう言う平民達が居る場合に敵の襲来を受けたら後退する事は無い、姫だろうと前衛に立つのだ。


「きゃ?!」と小さく悲鳴をあげて、ラーナは少し驚いた表情で銀仮面を見ている、今のシーナは銀仮面仕様なので正体が分かる訳が無い、・・・が


「シーナ?」と一発で見抜き近寄って来た。


バレたぁ?!なんでぇ?!と思ったが「あ・・・ラーナ、久しぶりだね」とヘラリと笑うシーナだが当然、銀仮面に隠れて表情はラーナには分からない。


するとラーナは手を伸ばしてシーナを頭を掴み自分の胸に抱き寄せぎゅっと抱きしめた。


「えへへ、やっと会えたねシーナ」とヘラリと笑う顔はシーナと全く同じ顔だった。


「うふふ、シーナが幻夢の銀仮面だったなんてね」とシーナの頭を抱きしめながらラーナが呟く、「うん」と一言だけ答えるシーナ


「何ですぐに会いに来てくれなかったの?」と尋ねて来るラーナに「うっ・・・色々と興味深い本能をくすぐる物が沢山ありまして・・・」とシーナが答えたら「遊んでいたのね?」と突っ込まれ「はい・・・ごめんなさい」と謝ると「うん、よろしい」と許してくれた。


「何ですぐ私だって分かったの」とシーナが尋ねると「んー?何となく」母親のファニーと同じ答えが返って来た、「うっ、私ってそんなに分かり易いかなぁ?」と少し落ち込むと「そうでもないよ、私やお母様にしか分からないと思うよ」と優しい声で慰めるラーナ


産まれてすぐに引き離され16年間、一度も会った事のない、ほとんど他人の様な関係の二人だが会話によどみも遠慮も感じずまるで昨日ぶりと言った様な感じに自然だ。


それを間近で見ていたカーラ女史が「やはりお二人は双子なのですね」と目をウルウルさせて感動していた。


いきなりの声に驚いて「ふえ?!」とシーナが顔を上げると周囲にレンヌをはじめラーナのお付きの人達が居てこちらを暖かい目で凝視している、シーナはラーナしか見ていなかったがシーナが降りたのは偶然にもラーナの一行のど真ん中だったのだ。


まぁ、それはそうだろう王女が1人で森の中を彷徨い歩く訳がない。


「ひゃあ!恥ずかしい!」とスススとラーナから遠ざかるシーナ、仮面で顔は見えないが顔は真っ赤だろう、シーナが離れてしまい残念そうなラーナ


「はいはーい、二人共お話しは後でね、グレートグリズリーが来てるから討伐ですよー、ラーナ準備はいいかな?シーナは手を出さないでねラーナね訓練にならないからね」とレンヌの言葉で森の先を見ると6、7頭のグレートグリズリーがこちら目掛けて突進して来ている。


「はい!いつでも良いです!」とラーナは意気揚々と宝剣を抜き中段に構える、刃渡り120cmほどの細身だがレイピアではない、珍しい片刃の剣だ、地龍のシーナが見る限りでもかなりの業物だと解る、しかもラーナの構えは中々に堂に入った物だ。


そこに「グオオオオ!」と1匹のグレートグリズリーがラーナに飛び掛かる!

王女の危機だが誰も動かない、直後にシュパアアン!!と音を立ててグレートグリズリーの頭が飛んだ!真正面からラーナが斬ったのだ!


「ガアア!!」「グウオオ!!」次は前右2方向からグレートグリズリーが迫るがラーナはラーナは逆に自ら2頭に近寄って近い方のグリズリーの脇腹を斬りつつ遠い方のグリズリーの右に回り込むとパアアン!!とまたグリズリーの頭を落とした!


それを見ていたシーナは「ふえええ?!強いぃ?!」とラーナの強さに驚愕する!近くで見て確信した!ラーナは確実に自分より強い!


結局5分足らずで突進して来てた7頭のグレートグリズリーを難無く捌いてしまったラーナ、だがレンヌから「70点、右中段の胴払いが遅いわね」とダメ出しを受けて、「むむ、やはりダメですか・・・」と落ち込むラーナ。


ラーナが強い理由、それは天龍3人娘がラーナの自己防衛の為に剣術と魔法を徹底的に仕込んでいるからだ、加えて父ヤニックからの魔法の才能の遺伝と天龍王アメデからの加護が加わり、ラーナの魔法剣士としての才覚が芽生えたのだ。


それが理解出来たシーナは「ほえー、ラーナと手合わせしたいなぁ」とやはり、実に地龍らしい感想だった、相手の技量を妬んでる暇があったらとっとと修行しろ!だ。


それにラーナは一切返り血を浴びていない、実際はかなりの返り血を浴びているのだが魔法障壁が返り血を弾いているので汚れてないだけだこの辺りはシーナも出来るが魔法障壁の練度はラーナの方が上だった。


結論として魔法技術と戦闘技術においてシーナはラーナに完敗した。


そこで「ああ・・・私なんてダメなんだ・・・」とかになるのが普通だがシーナの場合は普通じゃあない。

戦いを終えてラーナがシーナの所へ来た途端に最近覚えた美しい土下座を突然かましながら「弟子にして下さいん」とラーナに弟子入りを頼み込んで、レンヌに「私が教えるから土下座はやめなさい!」と頭を叩かれた。


「待ったく土下座なんて何処からそんな事を覚えたのかしら?」とレンヌは本気で呆れている、何処と言われると土下座侯爵グレンさんからなんですけどね。


そんな事があった夜、ようやく二人はラーナの寝室で二人で話し合う事になった、今回は女官のカーラ女史と言えども人払いされる、隣りの居間には居るのだが。


侍女とカーラ女史が寝室から居なくなった途端に寝室の天井からマント姿で飛び降りて突如現れたシーナに「それ!私もやりたいです!」とめちゃくちゃ驚きながらも言ったラーナはさすが双子の姉妹だ。


椅子に座れば良いのかしら?とキョロキョロと辺りを見回すシーナに、「こっちだよ」とパジャマ姿のラーナは自分のベッドを指差す、パジャマパーティですな。


とりあえず一緒に寝る事に異論は無い甘えん坊シーナはマントを取ると中身はパジャマ姿だった、お前もその気満々じゃねえか。


大きな明かりを落として2人でサクッとベッドに入り大きな毛布を頭から被ると内緒話しの準備万端だ。


すぐに「とりあえずシーナはどれくらい私の事を把握しているの?」とラーナが突然主語が無い質問をして来る、普通は答え様も無い不思議な質問なのだが。


「進化の眠りの最中の時以外はラーナが教えてくれた事は全部覚えているよ」とシーナも主語が抜けた返事をする。


「そっか、私とユグドラシルとの関係は解る?」と新しい2人以外誰も知らない情報の質問をするラーナ


「ユグドラシルはラーナの並列思考の存在だよね?今は私と完全に融合しちゃったけど、それでラーナに何か不調とか起きてない?」並列思考存在って何?


「正直に言うと精神エネルギーを半分シーナに上げたから少し不調が出ましたよ、でも今は本当に全快してるから心配しないでね」とラーナは言う、つまりユグドラシルは元々はラーナの中で存在してて、それがシーナに移ってシーナと融合したのだ。


「私の為にごめんなさい」と頭をラーナの胸にスリスリさせるシーナ、「うん、良いんだよ、シーナの方がもっと辛い思いをしていたんだからね」とシーナの頭を撫でるラーナ


「子供の頃よりラーナに同調出来なくなって寂しい・・・」と更に深くラーナの胸に頭を埋めるシーナ、「もう、甘えん坊だねシーナは、どっちがお姉さんか分からないね」


静かに話しを聞いていたユグドラシルは相当驚いていた、自分は世界を漂い偶然にシーナを見つけたとずっと思っていたが2人の話しを聞いてハッキリと思い出した。


「わたくしはシーナを助けて欲しいと言う宿主のラーナの願いでシーナに移ったのでした・・・」

2人の魂が生まれてすぐに片方のシーナの魂が消えて無くなるところで残るラーナの魂が「誰か助けて!」と強く世界に願いこの時は既にラーナの中で消滅していたユグドラシルの魂が復活したのだった。


「わたくしはシーナとラーナの2人の願いを受け取ったんでしたね」何故か忘れていたがユグドラシルはラーナの精神エネルギーで維持されていた、天舞龍リールの治療を受けるまでずっとだ。


その為、最初の頃はシーナとラーナとユグドラシルは3人が同一存在の様な状態でラーナが1人で3人分の精神エネルギーを保持していると言う物凄く危険だった状態だった。

だがラーナが天龍王アメデの加護を受けてシーナが地龍王クライルスハイムの瞳を受け継いで2人の魂の存在が安定した為に危険を脱したのだった。


その後天舞龍リールの治療でユグドラシルの魂も安定して現在に至る、それぞれの魂が安定したので最初の頃の完全な同調は当然ながら出来なくなった、ユグドラシルの魂の安定まではユグドラシルを介してラーナとシーナはある程度同調していたのだが今はもう3人共独立した魂なので無条件では出来ない。


リールとシーナの様に同調の術式などを仕込む必要がある。


「?どうしたのシーナ?」ラーナの胸に顔を埋めたシーナは何かを考え込んでいる様だ、「うーん?」とシーナが唸り顔を上げて、

「やっぱりラーナのお胸の方が大きいです!ずるいです!」としょうもない事を考えてたシーナ、だが本人には大事な事なのだ!


「えっ?そうかしら?」と今度はラーナがシーナのお胸に顔を埋め「んー?」と唸り「そんなに変わらないと思うけど?」と頭をウリウリウリウリウリと動かした?!


「いやん!」とシーナが艶っぽい悲鳴を上げる、ラーナのウリウリは王妃ファニーより激しいのだ、「ひゃん!ラーナやめ・・・」とウリウリウリウリウリを続けるラーナの頭を抱きしめるシーナ、しかしラーナは止まらない!徹底的にシーナのお胸の感触を堪能したラーナだった。


「シーナの胸も大きいよ」と満足気なラーナ、「そうですか・・・」シーナはグッタリとしながら何か考えている。


何かを閃いたと「そう言えばオルランドさんとはどうなっているのですか?」いきなり話しを変えて来たシーナ、やはり姉妹で恋バナもして見たいのだ。


オルランド・フォン・クロッセート、財務大臣のクロッセート侯爵の長男で現在、ラーナの婚約者だ、芯は細い感じだが実直で誠実な男だ。


「んー?そうですね・・・」ん?あまり芳しくない様子?

「私は正直に言うと恋愛にあまり興味ありませんわ」とガイエスブルクが大好きなシーナと真逆の事を言うラーナ


「ええ?興味ないのですか?」恋バナ撃沈してめっちゃ残念そうなシーナに対して「はい!自分の事をしてる時の方が楽しいですね」とキャリアウーマンの様な事を言うラーナ、かなり似てる2人だがここで遂に大きな違いがでた?!って当たり前か・・・


「オルランド様は好きですし結婚もすると思いますが結婚は20歳を越えてからとお父様にも伝えて了承も得てますの!まだまだ沢山やりたい事がありますから」と目が輝いているラーナ


「そっそれでオルランドさんは何て言ってるのですか?」さすがにそれじゃオルランド可哀想じゃね?と思ったシーナ


「私もドキドキしながらお伝えしたらアッサリ了承して頂けましたわ、やりたい事があるなら協力しますと言って頂けました!」・・・なんて出来た少年だオルランド君、まぁそう言う人物だからヤニック国王が婚約者に据えたのだが。


「いい人だね」とシーナが微笑んで「うん!」とラーナも微笑む。


こうして生まれてすぐに別れる運命に翻弄された2人の少女は16年の月日を経て本当の再会を果たしたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ