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隻腕の龍戦士修行編 最終話 「海龍王アメリアと進化の眠り」

海龍王アメリアのお見舞い行くのに大変な問題が判明した一行・・・


その問題とは泳げる人が少ない・・・


天下無双の天舞龍リールと万能お姉さんエレンは問題なく泳ぎは得意との事、

風竜のシルフィーナとガイエスブルクは得意不得意以前に海で泳いだ事が無い、

シーナも泳ぎはそんなに得意では無い、

一緒に来る事になったドライアドのシルヴァーナは泳ぎ自体した事が無い、

さすがに深海まで潜る手段をどうしようか悩んでいたら海龍王アメリアから「フィジーの別荘でお会いしましょう!」と連絡が来た。


そっすよね・・・海龍って普通に陸上で行動してたもんね、忘れてたよ。


ドライアドの森からフィジーの町は近いのでゆっくり飛んで行っても1時間程で到着した。


・・・が竜達も海龍王のお見舞いがしたいと沢山ついて来てしまった、その数300体以上、最早軍団だ、実際に人間の10000人規模の軍団と互角ぐらいの戦力だ。


さすがにこのまま町に入るのはやべえ!と、どうしようか悩んでたら「私も竜達を愛でたいのでプライベートビーチでお会いしましょう!」と連絡が来た。


そっすか・・・プライベートビーチまで持ってるんすね、海龍関係ないっすね。


そんなこんなで海龍王アメリアのプライベートビーチにゾロゾロと歩いて行軍して来たリール軍団、運悪くリール軍団と遭遇して腰を抜かしたオバちゃんごめんなさい、お詫びにシルヴァーナが「ドライアドの水晶」をあげていた。


しかしこの「ドライアドの水晶」宝石店の鑑定で150000000円、1億5千万円相当の価値があり、金貨の山を見たオバちゃんは再度腰を抜かしたのだ、億万長者おめでとう!オバちゃん。


ビーチに到着すると人化した海龍達がせっせとバーベキューの準備をしていた、ホントにバーベキューが好きだね!


ビーチパラソルが沢山並ぶ一角に少し大きめの東屋がありそこに海龍王アメリアがいた。


「皆様ようこそおいで下さいました、ささ、どうぞこちらへ」

ニコニコのアメリアに促されて東屋に入り挨拶をする。


「まぁ!シルフィーナにシルヴァーナ!お久しぶりですわ♪会えてとても嬉しいですわ」

どうやら3人は2000年来の旧知の仲らしい、手を取り合いそうしてお互いの頬にキスをして喜んでいる、それからアメリアはリールをぎゅっと抱きしめた。


「リールちゃんもお久しぶりですわ」と頬にキスをするアメリア、

「はい!お師匠さま!お久しぶりです」とリールも抱きしめ返してアメリアの頬にお返しのキスをする、どうやら二人は師弟関係だった様だ。


「シーナ、エレン、ガイエスブルク、ユグドラシルもようこそ、古き友達に会う機会を作って下さりありがとうございました」

とそれぞれの頬にキスをすると、「んっ」と言った感じでお返しのキスを要求されたので幻夢の3人は真っ赤な顔をしながらアメリアの頬にキスをした。


海龍の挨拶は随分とフランクなんだと思ったらアメリア限定だったらしい。


挨拶も一通り済ませて東屋の円形のテーブルに落ち着いた一行。


全員が座ってひと呼吸おいてから海龍王アメリアは頭を下げた、

「この度は愚息が多大なご迷惑をお掛けしまして大変申し訳ございませんでしたわ」


これに対してリール、シーナ、エレン、ガイエスブルクも頭を下げて、天舞龍リールが代表で

「謝罪をお受け致します」とアメリアからの謝罪を受け入れた。


地龍王クライルスハイムの息女のシーナ、天龍王アメデの息女のリールが海龍王アメリアからの謝罪を受け入れた事で海星龍ジャコブが起こした騒動は完全に収束した。


「やはりお元気がないようです、アメリア様」とユグドラシルからシーナに変わりアメリアの心労を労わる。


「ええ、1000年会わなかったらあの子があんな変・・・変わり者になっているなんて思いもよらなくて・・・」とアメリアは深く溜息をつく。


「いえ師匠、多分あいつその前から変態だったと思いますよ」とリールは思ったが言うと師匠が気絶しそうなので黙っていた、沈黙は金なり。


「ジャコブ様はお優しい方なのですが困った方ですわね」とシルヴァーナも溜息をつく。


「そうなのですか?!」シーナが驚くと、

「はい、竜種の進化の眠りの時の保護活動を1番熱心にされてるいるのはジャコブ様なのです」と。


「いや多分、変態仲間を見つける為だと思うよ」とリールは思ったがここも黙っておいた。


しかしジャコブの活動で少なくない命が救われたのも事実でそこはリールも素直に賞賛していた、その功績を遥かに上回る変態だから困るのだが・・・


「真面目にやれば賞賛されるのに・・・」シーナがガクリと肩を落とす。

「本当だね」つられてエレンも肩を落とす。

「いや案外と賞賛されるのを嫌がるかも知れないぜ」とガイエスブルク

「それだ!ジャコブを賞賛すれば嫌がって変態が治るのかも!」リールは天啓を得た!


しかしリールの天啓は見当はずれだったりする、もしジャコブがこの場にいてリールに賞賛されたなら「儂の様な者に・・・」と感動してたのだ!


ジャコブにとって賞賛は普通にご褒美なのだ!真の超弩級変態に死角無し!


「あの子は母であるわたくしが時間をかけて説得するしかありませんね」と再度アメリアが深い溜息をつく・・・


「いえ師匠、あの変態に時間を与えてたら、ますます変態に磨きがかかると思いますよ」と思わず言いそうになって息を思い切り飲んだリール。


落ち込むアメリアを見てリールの精神エネルギーが15%も減少した?!!せっかくネタ考えて一生懸命に書いて回復したのにあの変態のせいで!


「さあ!とりあえず竜達も沢山来てくれましたし、この子達ともご挨拶して下さいませ、アメリア様」と話しの流れを変えるべくシルフィーナが提案する、ナイス!シルフィーナ


アメリアが顔を上げ辺りを見ると東屋の周りを300体を越える竜達が取り囲みつぶらな目でジッと見ている。


「まぁ!貴方達もわたくしの事を心配してくれてるのですか?」

とアメリアが言うと「そうでーす!」と言わんばかりに竜達が鳴き出した、300体以上の竜達が一斉に鳴いてしまったので声量が凄い事になってしまい、竜の大群が攻めて来たと勘違いしたフィジーの守備兵が厳戒体制に入ってしまい、海龍達が謝りに行くハプニングになってしまった。


「なるべく静かにお願いしますよ」とフィジー守備隊長に怒られたので静かにアメリアと竜達の触れ合いが始まった。


クルルルと甘える竜達を一体一体丁寧に撫でるアメリア、静かに!との事をしっかりと竜達は守り静かに順番を待っている、そんなお利口さんな竜達をシーナ達も撫でまくる。


そんな長閑は光景を見てリールの精神エネルギーは10%回復した。


その後はやはりバーベキュー祭りになり飲めや歌えやの大騒ぎになり、なんだ?なんだ?と集まったピアツェンツェア兵士を巻き込んで騒いでいたら守備隊長に苦笑いされた。


「やはりバーベキューで飲むビールは美味しいですわー」

とアメリアも大分精神的に落ち着いて来たようでシーナも安心した。


リールとガイエスブルクは黙々と海鮮焼きを食べている、君達、海鮮が好きだもんね。


シルフィーナとシルヴァーナはアメリアとお酒をカッパカッパと飲んでいる、海龍と精霊がなんで友達?と思ったら、お酒繋がりだそうだ、なるほどね。


エレンはリールとガイエスブルクの真ん中でゆっくりとビールを飲んでいる、シーナは食べ物と飲み物は充分なので竜達とガチで遊んでいた、

「こはぁあ・・・」と息を吐き目を光らせて仁王立ちするシーナの後ろには遊び疲れた200体以上の竜達が転がっている、死屍累々?!


祭りは深夜まで行われて、その日の明け方には50人の海龍と300体以上の竜と200人のピアツェンツェア兵士が浜辺で転がる戦いの後の様な光景の中でアメリア、シルフィーナ、シルヴァーナがまだお酒を飲んでると言うカオスな状態になっていた。


シーナとガイエスブルクはとっくにパラソルの中で睡眠中、健康優良児だからね!


パラソルの下でエレンとリールは半分寝ながら話しをしていた。


「半龍半人の王女様・・・か」と半分寝ているリールが呟く、「えっ?」空耳かと思ったエレンが聞き返す。


リールはエレンの方にコロンと寝返りをうち「エレンは私が「運命を司る者」って知ってるよね?」と尋ねエレンが「はい」と答える。


「正確には「運命が見える者」なんだよね、力が無かった昔は人の運命が見えても何も出来ない自分を呪っていたの」とリールが言いエレンがまた「はい」と答える。


「だから私は強くなった、全ての呪われてる運命を変えてやる!ってね」とリールが微笑む・・・

「・・・」今度は何て答えて良いか分からず黙っているエレン、しかしリールは答えは求めてない様子だった。


「ユグドラシルの時も自分から消えようとしたユグドラシルが許せなかった、私だって呪われた運命から頑張ってるのに貴女はなんで諦めてるの?って、

実はあの時、代償が大きな物になる事は分かっていたの・・・でもユグドラシルが消えるのは許せなかった、

ユグドラシル自身が生きたいと願っているのに消えようとしてる事に」


「はい」今度はエレンも同意出来たから返事をする。


「だから私が何とかして見せる!って無意識に無理をしたのね、

自分が消えかかってる事にも気が付かない程の無理を、だから無意識にシーナに縋りついたのね、消えるのが怖いから助けてって」


余りの話しに何を言って良いのか分からないエレン


「そしたらあの子ってばアッサリと私を助けちゃった、私はもう大丈夫、全快よ」と楽しそうに笑うリール


「本当ですね?!リール様はもう大丈夫ですね?!消えませんね?!」と必死にリールにしがみ付くエレン、すると嬉しそうにリールは涙を流して「うん!」と呟いた。


こうしてリールの精神エネルギーは100%、全回復した。


浜に死屍累々に転がった者達がゾンビの如く起き出したのは正午も大分過ぎた頃だ。


「とっても楽しかったですわ、またこう言った機会を設けましょうね」

と海龍王アメリアは昨日の深酒など諸共しない酒豪ぷりで爽快な感じで別れの挨拶をしていた、が周りの海龍達は二日酔いで気持ち悪そうな人も多い。


そうして全員とキスして意気揚々と海の中へ帰還していき、シルフィーナとシルヴァーナは近くに住んでいる上位精霊に会ってから帰るとシーナ達と別れて、集まった竜達もそれぞれの巣へ帰って行った。


これにて天舞龍リールの休暇の旅は終わったのだ。


昨日のリールとエレンのやり取りは二人の秘密でシーナとガイエスブルクはリールが酷く危険な状態だった事は本当に知らないのだがシーナは直感でリールの状態が良くないと分かっていたから今回お節介を焼いたのだった。


リールが元気になったと感じたシーナもようやく安心した。


エレンだけは新たな覚悟をしていたそれは、

「ここから龍都までの2500kn、進化の眠りが近いシーナの為に、一刻も早く帰る為に超高速エレン号を解放する!」と、スカンディッチ伯爵に禁止令が出ているが始末書も辞さない覚悟だ!


進化の眠りが近いシーナとガイエスブルクに何か間違いあってはいけないのだ!お姉さん頑張るね!!と決意したエレンだったが普通にリールが飛んで送ってくれる事になった。


天龍王アメデから地龍王クライルスハイムへの親書を届けて、ノイミュンスターとブザンソン要塞について協議して、天龍レンヌからラーナ姫の警備状態の確認など重要な公務があるのでしばらくの間はピアツェンツェアに滞在するそうだ。


休暇明けですぐ忙しいリールを見て、お姫様って大変なんだなとシーナは思ったが、

本当は君もやらないと駄目だからね?シーナとリールは同じ立場なんだからね?


こうして龍都へ帰還する事になりリールと共に空へ飛びだった幻夢だった。


今度は遊びでは無いのでリールもガチ飛行だ!

マッハを超える超音速飛行で龍都へ向かう、到着予定は3時間ほどだ、

極超音速飛行?それはあちらの話でそんな馬鹿な真似はリールでも無理ですよ!

何言ってるんですか?ギガフレアなんて無理ですよ!・・・・・・・・・・

無理ですよね?!リール先生!


予定通りに龍都に到着した一行、流石にリールは疲れたので客間で休息中だ、お疲れ様でした・・・ゆっくりとおやすみ


リールが休んでる間に地龍王クライルスハイムへ色々な事を報告する幻夢達、クライルスハイムは黙って話しを聞いていたがジャコブの説明の時は呆れ果てた溜息をついた。


全ての報告が終わるとクライルスハイムが「「うむ、色々と実りの多い旅になって良かった、おかえり」」と笑う。


次は進化の眠りの話しだがクライルスハイムは色々と準備をしていた様だった、こう言う場面も来るかも知れないと準備だけはしていたのだ。


眠りの場所は何と王座の中の空間だ!

つまりシーナに何かをしたければクライルスハイムを倒す必要がある無理ゲー仕様だ!それ以前に王の間に辿り付けるのか?


ガイエスブルクも一緒だとシーナも安定するからとシーナ、ガイエスブルク、ブリックリン、エレンの4名が眠りの部屋に入る事が決定した。


「エレンよ子を作るのは眠りが終わってからじゃぞ」とクライルスハイムから揶揄われたエレン、「何でクライルスハイム様が知ってるのですかぁ!」と叫びそうになったエレンは顔が真っ赤だ!


眠りの部屋と言っても大きな聖堂の様な場所に眠りの祭壇がある、とか言う訳で無く、普通の5LDKマンションと同じ様な作りの生活空間だ、もっとも地龍仕様で1部屋が100畳くらいあるのだが。


生活に慣れる為に明日から徐々に生活して行く事も決まった頃に休息を終えたリールが地龍王に謁見のお願いを申し立て来たのですぐに謁見の式典の準備が行われた。


「じゃあそう言う事で」とさりげなく逃げようとした幻夢は官僚に捕まり同席が決まった、当事者なんだから当たり前だ!


リールとクライルスハイムの謁見は滞りなく終わり、省略かい!って?だって大して面白くないもん!


ついでにとシーナとガイエスブルクの診察をエレンがしてくれた。

特に問題はないけどガイエスブルクの眠りが早まって1か月後には始まるだろうとの事で眠りの部屋の最終的なチェックを地龍王が自ら行いこちらも問題無しだった。


ピアツェンツェア王家にも密かに連絡されて王妃ファニーが仮病を使い二日間だけスカンディッチのトムソン鍛冶屋に極秘に滞在する事になった。


「お母様、仮病はいけませんよ?」と笑顔のシーナを駆け付けたファニーが涙目でウリウリウリウリウリとしまくったのだった。


ガイエスブルクとブリックリンは既に眠りの部屋に入り修行をしながら色々と準備している、もう眠りが終わる迄は外に出ないつもりの様だ、エレンはシーナと一緒に部屋に入るつもりなのでギリギリまで鍛冶屋にいる。


「エレンさん!娘をよろしくお願いします!!」とエレンの手をガッツリと両手で掴んでの必死のファニーからのお願いに、

「王妃様、病気ではありませんよ」と苦笑いのエレン


「でも3年間も眠り続けるなんて・・・エレンさんはどうだったのですか?」


「私ですか?そうですね・・・二、三日くらいボーとしました、後は・・・そんな感じでしたね、いきなり3年経ってるのが不思議でしたけど」


「体に異変とかは?」そこが一番大事なのです!と言った感じのファニー


「体は絶好調で逆に持て余し気味でしたね、完全体になった!って感じです」


「そうですか・・・」少し安心したのかファニーは笑顔になる。


その後進化の眠りの事を根掘り葉掘りと聞かれたエレンだが、なにぶんに本人は寝てるだけなので「夢を見てました」としか答えられず困ったエレンだった。


実はこの夢が大事で不安定な状態、例えば寝る体勢が悪い、騒音とか周囲の環境が悪いとかだと悪夢を見て不完全な進化になり時には死亡する事もある。


魔族はこのタイミングで洗脳を仕掛けて同族嫌悪感や自分に忠誠を誓わせるなどの工作をするのだ。


誘拐に成功した時のメリットが高いのでかなりの無茶な事をしてくるケースも多い。


この事だけはファニーに伝えるのは不味いのでしらばっくれたエレンでした。


二日間離れずシーナをウリウリしたファニー、三日目に帰りたくないと駄々をこね出したのでシーナが伝家の宝刀「目が覚めたら王都へ遊びに行きます!」の約束で安心して帰って行った。


シーナも進化の眠りが終わったら自分の出自と真剣に向き合うつもりになっている、ファニーとヤニックは自分の親、ラーナは妹としながらもピアツェンツアの王女としての身分は完全に捨てるつもりだ。


但し家族して何か頼まれたら喜んで協力するつもりなシーナであった。


それから1カ月間はスカンディッチの鍛冶屋でエレンと修行しながら過ごしていると、ガイエスブルクが進化の眠りに入ったと聞き、いよいよシーナとエレンも眠りの部屋に入るのを決めた。


みんなとも3年間の別れだ、3年経てばまた会えると分かっているのだが・・・やはり寂しくてノイミュンスターにへばり付いて泣いたシーナ。


眠りの部屋に入る日の前の晩は珍しくノイミュンスターが一緒に寝てくれた、その晩は安心して熟睡出来た甘えん坊シーナだった。


当日は「ノイミュンスター!行ってきます!」とシーナ、

「うむ、しっかりとなシーナよ」とスパッと別れられるのはさすがは地龍だ。


龍都につき目立たない様にクライルスハイムの王の間に入り一回クライルスハイムの足をぎゅっと抱きしめて、すぐに眠りの部屋に入った、他の誰かに見られる訳にいかないのでお互いに無言だった。


部屋に入るとブリックリンが待っていてくれた。

「じゃあエレン、いいか?」「はい!」とブリックリンとエレンが扉に鍵を掛ける、外部から解除は例え龍王でも不可能の鍵だ、自らクライルスハイムが自分でも解除不可能の鍵を作ったので信頼性はバツグンだ。


とりあえずシーナはガイエスブルクの様子を見に行くと・・・


「・・・寝てますね」とシーナが当たり前の事を言った。

それくらい普通にガイエスブルクは寝ている、何かが光るとか何かのパワーを感じるとか全くない、本当に寝てるだけだ。


「進化の眠りってなんなのだろうか?」とブリックリンが率直な疑問を口にする。


「うーん、お父様にも聴いて見たのですが・・・良く分からないと言われました」

どうして?魔神のシーナも当然クライルスハイムに同じ質問をしていた。


「クライルスハイム様でも分からないなら誰にも分からないわね」エレンは違う所で納得した。


ガイエスブルクの様子を見た後は眠りの部屋を見学する、シーナには余り関係ないが単純にエレンとブリックリンが3年間どう過ごすのかに興味があったからだ。


先ずエレンとブリックリンの部屋は別・・・当たり前だがなんかつまらないと思ったシーナ、共用施設は至ってシンプルにまとめてある、1番立派だったのは訓練場だった、そこは地龍なので。


娯楽室にはエレンとブリックリンが好きそうな本が山積みになっていた、3年分なので凄い量で驚いたが、天龍王アメデがリールの件での御礼の印としてくれたらしい、シーナとガイエスブルクの分もあるので眠りから覚めた時のお楽しみが増えて喜ぶシーナ、後はチェスとかのゲームとかも一通り揃っていた。


台所と食糧保管庫があったが多分殆ど使わないだろうとの事、地龍なので、エレンとブリックリンが退屈しなさそうで安心したシーナ。


それからは3人で娯楽室で過ごしたり訓練場で二人掛かりでブリックリン飛び掛かりコテンパンにされたりしつつ、15日ほど経過して遂に眠りの日が来た。


朝起きるのが辛くベッドでボーとしてたらエレンが何かの器具を持って来た、安眠のお香らしい、エレンが火をつけると心地よい香りが部屋に広がる。


エレンはシーナの横に座りシーナの髪を優しく撫でる、くすぐったくて頭をエレンの手にウリウリするシーナ。


「さあ、ゆっくりおやすみなさいシーナ」と優しいエレンの声を聞きまぶたを閉じるシーナ・・・



「・・・・・・すうすう」と寝息を立て始めたシーナ・・・進化の眠りについたのだ。


それを確認してお香を片付けて部屋の明かりを消してゆっくりと扉を閉めるエレン、少し泣いたのか目が赤い、でもこれでシーナは成人だ!すぐに笑顔になるエレンだった。


「3年後にまた会いましよう、シーナ」

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