隻腕の龍戦士修行編 9話 「海星龍ジャコブ」
「作者さん!やめて下さい!これおかしいです!この話しペナン島送りです!」
最早書く手が止まらないのだすまぬ
「うわはははは♪♪天舞龍が怒っておる!しかもイノセントまで来ておるわ!わはははは♪♪」
ブザンソン要塞が天龍達に包囲されて海星龍ジャコブのテンションは最高調だ!しかも弟子が鬼の形相で走って来ている姿を魔石の映像に出して指差して笑っている。
いったいコイツはなんだ?真なる者ジャコブだ!
人にイタズラをして大笑いするのが生き甲斐の珍妙な龍種だ、しかしやってはならないラインだけはしっかりと守るイタズラのプロ?だ。
今回も天龍に踏み込まれた時点でゲームオーバー、無条件降伏と最初から決めている 。
彼の周りにいる地龍や海龍や天龍達、122人はジャコブと同類で盟友だ。
元々彼らは竜から進化した龍種でジャコブが育てたジャコブの子供達だ、龍王に忠誠心など皆無だ!親のジャコブのイタズラの為ならいくらでも龍王に喧嘩を売る、そしてそれを心から楽しんでいる困った連中だ。
しかもそれ以上の悪さをしないのでどう扱って良いか頭を悩ますはぐれ者達、龍王達の頭痛の種。
「親父!地龍共も到着したぜ!」
と地龍の男が指差した魔石の映像には転送陣で300人以上の地龍の龍戦士達が現れている。
その中に身体が大きな明らかに桁違いの存在感のする龍戦士がいた。
「うっひょー♪地琰龍ノイミュンスターまでおるでないか!こりゃあ大判振る舞いじゃあ!地龍王も儂を喜ばせようと奮発したモンじゃ」
「やったな!親父!狙い通りだぜ!」歓声と共に踊り狂う龍種達。
「いやっほーい♪」ハイテンションのジャコブ!何が楽しいのか作者にも不明だ!
もう要塞内はお祭り騒ぎだ!しかもその馬鹿騒ぎ様子を天龍にご丁寧に映像付きでわざと察知させる周到さ、しかも大した罪にならない所が匠の技だ!そんな中に遂に最後の燃料が投下された!
「見ろ親父!!海龍共だぜ!」と海龍の男が叫ぶ!お前も海龍だろ?!
転送陣から500名以上の海龍の龍戦士が現れたのだ!これで全ての作戦が終了したのだ!
「ひゃっほおーーーーい♪♪お前達!全ての龍種の龍戦士が揃いおったぞ!!時代に名前が残るぞ!皆の者♪それを祝して万歳じゃ!万歳三唱じゃあ!バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!」
「「「「バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!」」」
「みんな楽しそうだねー」
「バンザー・・・・」突然後ろから聞こえた声に一同の万歳三唱がとまる・・・
見ると満面の笑顔の天舞龍リールが立っていた。
「おおおお!!!リールではないか!!久しぶりじゃ!元気であったか?!」
煽り以外の何物で無いそのジャコブの余計な一言でリールが切れた!!!
「全員そこにならべぇ!!ひとり最低3発づつブン殴る!!」
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時は遡って天龍がブザンソン要塞に到着する15分前シーナ達は微動だにしないイノセントを心配して彼の側にいた。
「ゴルド王都への進軍をガエル侯爵に却下されてからイノセントさん動かなくなっちまったな」ガイエスブルクがエレンに小声で話し掛ける。
「海星龍ジャコブの話しが証明されてないものね、いくらなんでもガエル侯爵も承知出来なかった見たいね」とエレンも小声で返す。
「イノセントさん?一回陣屋に戻りません?ここに居ても状況変わりませんよ?」とまさか本当にイノセントがジャコブへの嫌がらせと責任の押し付けの為に天龍にチクッたとは思ってないシーナ、
「ん・・・そうだな」と感情が見えないイノセントが返す。
「もう・・・」
仕方なしにイノセントとボケーとブザンソン要塞を眺めていたら見張りの兵士が騒ぎ出した。
「てってて天龍だああああ!!!」えっ?!と空に目をやると太陽を背にたくさんのシルエットが見え始めた、凄い人数の天龍の戦士達だった!
「ほへー」と呆気に取られて天龍を見ていたら、イノセントが静かに笑い出したかと思えば、
「やっと来たか!天龍!俺にもクソジジイを殴らせろおおお!!!」と叫びイノセントが猛然とブザンソン要塞に目掛けて、物凄いスピードで走り出したではないか!
「「「えええええええー??!!」」」と3人同時に叫び呆然とイノセントの背中を見送った。
5分ほど呆然としてハッと我に返ったエレンが「止めなきゃ!」と叫んだ瞬間に地脈に大きな動きが出た!
「ほへ?!」と間抜け声でシーナも叫んだと同時に幻夢の周囲で転移陣が発生して次々と地龍の龍戦士が姿を現した。
「ブリックリン?!」「兄さん?!」とエレンとガイエスブルク
「「おおー2人共3ヶ月ぶりくらいだな!シーナ様もお久しぶりです」」ガイエスブルクと同じ焦げ茶色の龍戦士のブリックリンが姿を現す。
思わず恋人に抱きつきたくなる衝動に駆られるエレンだがそこは大人、しっかりと自制する、シーナとは違うのだよシーナとは!
すると一際大きく地脈が動くと大きく赤黒い身体のとても立派な地龍の龍戦士が姿を現す!「わあ!カッコイイ!」とシーナが思わずその地龍の龍戦士に近づくと「「おおっシーナよ息災であったか?」」と聞き慣れた声が聞こえた。
シーナが「ノイミュンスター?」と呟くと「「そう言えばお主の前で龍化した事はなかったのぅ」とノイミュンスターがシーナをそっと両手で掴むと自分の肩に乗せた。
「龍の姿のノイミュンスターは凄くカッコイイね!」と首に抱きつくシーナ、やはり生まれてからずっと一緒だった育ての親と離れていたのは凄く寂しかったのだ、珍しくノイミュンスターにまとわりついて甘えまくるシーナ
ほのぼのとした雰囲気が流れる中に再度地脈に大きな動きがあった、次々と転移陣が発生すると地龍達より一回り大きな海龍の龍戦士達が現れた。
空に天龍の龍戦士が500名、地上に地龍の龍戦士が300名、海龍の龍戦士が500名、総勢1300名以上の龍戦士がブザンソンの地に現れた、後の「ブザンソンの騒乱」と歴史の教科書に載るお祭り騒ぎの開始だ!
そのすぐ側にいるヴィグル軍の精鋭達ですら圧倒されて声も出ない光景だが隊列を乱さない所は流石!の一言だ、後に兵士の1人が「マジヤバだった」と一言新聞記者に語ったそうだ。
出現した海龍の龍戦士の1人が地琰龍ノイミュンスターに近づいて来て、
「「ノイミュンスター殿、私達の王太子がご迷惑をお掛けしまして申し訳ありませんでした」」とノイミュンスターに頭を下げる。
「王太子?!ジャコブさんって王太子だったんですか?!ただの凄い変な人だと思ってました」
と思わずシーナが叫び、「「・・・これこれシーナよ」」とノイミュンスターに嗜められる。
「あっ!」シーナが両手でお口チャックしたがもう遅い、海龍の龍戦士達のテンションは見る限りでもただ下がりだ・・・
「「本当に申し訳ありません」」と再度、海龍の龍戦士が頭を下げる。
「「ははは、いえいえ地龍の馬鹿共も加担しておりますのでお互い様ですじゃ」」とノイミュンスターが必死にフォローするが・・・
「「そう言って頂けると助かります」」と更にテンションが下がる海龍達。
海龍達のテンションが下がったところでブザンソン要塞の中で動きがあった、どうやら中で誰かが暴れているらしい、地面から衝撃が伝わって来る。
「「リールめ怒っておるのぅ」」ノイミュンスターが要塞の方を見る。
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「全員そこにならべぇ!!ひとり最低3発はブン殴る!!」と怒鳴ったと同時にバッコオオン!と近くにいた天龍をリールがブン殴った!
「おお!凄えぜ良いパンチだぶええ?!!」と何か言いかけた海龍も殴られた!次にリールは真っ直ぐにジャコブの所へ走って行き助走をつけつつ
「こんの大馬鹿があああ!!」「ぐっへえええ??」とジャコブをブン殴った!
ぶっ飛んで行くジャコブを見て、
「親父!凄えぜ!見事なぶっ飛びぶりだぜ!」となぜか大歓声が上がる。
「天舞龍!俺も殴ってくれ!」と意味不明な事を言い出す天龍!
「言われなくても!」ドゴオ!!と天龍もぶっ飛んで行く!「イェーイ♪お前男だぜ!俺も頼むぜ!」と地龍がおねだりしてくる?!
「なっ何なのよ?!あんた達は?!」ゴオン!「ぶっ?!グゥハッハア!最高だぜ天舞龍!!」殴られてとても素敵な笑顔を浮かべる地龍!?
奇天烈な盛り上がりを見せる会場、4000年生きていても感じた事が無い得体のしれない気色悪さに段々と涙目になるリール、そんな中、突然入り口のドアがぶっ飛んでイノセントが乱入した!
他には目もくれずにジャコブに突進するイノセント!
「ジジイ!!1発殴らせろおおお!!」「おお!!イノセントおお!!」わざわざ殴られにイノセントの方に全速力で走って行くジャコブ!
バッコオオン!!当然イノセントのカウンターでの右ストレートがジャコブに炸裂した!
「ひょおおおお???」と奇声を上げながらぶっ飛んでいくジャコブ!
「いいぜ!いいぜ!イノセント!俺も頼むぜ!」と大興奮の地龍が殴られ催促をすると「ええい!!このドMどもがあああ!」ドッカーン!と望み通りにその地龍をブッ飛ばす!
イノセントの言葉の意味を理解した途端に「M?ええええ??!!ドM?って?!」リールが悲鳴をあげる!
「え?え?つまり私が殴るのはコイツらとっては?・・・」「ああっ!最高のご褒美ってこったああ!!」バギィ!!ドガッゴオーンン!!
「よおし!お前達!今日はゲストを招待したんじゃ全力で逝くぞおおお!!」いつの間にか復活していたジャコブが叫ぶ!
「「「「「イッエエエイイ♪♪♪♪!!!!!」テンションはもう最高調だぜ!!イェーイ
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「・・・・・なんか静かになりましたね?」
突然静かになった要塞内部、シーナが怪訝そうにノイミュンスターに問いかける。
「うむ、そうじゃのぅ」実は会場の一部始終を全て把握しているノイミュンスターは渋い表情だ。
「なにかあったんでしょうか?」と言いながら不安げにノイミュンスターにくっ付く甘えん坊シーナ
渋い表情のノイミュンスターが「うむ、シーナは知らんで良い」と言い「?ほえ??」とシーナが間抜けな声を上げる。
するとなんと言う事でしょうか?グスグスと泣いてるリールがイノセントに手を引かれて一緒に要塞内から出て来た、天下無双の天舞龍リールが泣かされて敗北したのだ!
まさかリールが本気で泣くと思ってなかったイノセントは罪悪感でいっぱいだクソジジイを放置してリールの救出を最優先にしたのだ。
ぐしぐしとリールが泣きながらノイミュンスターに近づいて来ると、
「あいつら嫌い・・・ノイミュンスターに任せる・・・」と力無くリールが言うと
「うむ、災難じゃったな」とノイミュンスターが答えた。
ふらふらと龍化してヒョロヒョロと飛んでいってしまったリール、お姫様には真性のド変態共の相手はいきなりは厳しかった様だ。
「ほっ本当に要塞の中で何があったんですか?イノセントさん?」
とシーナがイノセントに問いかけると、
「うん、シーナは知らんでいい」とイノセントが答えた。
そこからが更に本当に酷かった.
総指揮官の天舞龍リールが泣きながら帰ってしまったから仕方ないので代理でノイミュンスターが「突入!!」号令一喝で要塞を包囲していた龍戦士1300名が一気に要塞内部に突入して見た物は・・・
薄暗い部屋に怪しい音楽が流れお立ち台に複数のスポットライトが当てられているそして!
大きな扇子をフリフリしながらお立ち台の上で裸踊りを披露するジャコブ!何かもブラブラしてる?!と周りを取り囲んでそれをペンライトを使い囃し立てる龍種達だった!テンションMAXだぜ!イエーィ
こんなモン見せられたら女の子は泣くゼエーイ
龍戦士たちは一瞬気が遠くなり掛けたがそこは歴戦の勇士達、冷静に各々の龍種を殴って気絶させ、恍惚の表情で眠る変態野郎達を捕縛して本国への送還が始まった、リールは二度と関わる気は無い様だリールのりの字も聞かなくなった。
裸のままで魔法の鎖でグルグル巻きにされて二人の海龍の龍戦士に担がれたブラブラのジャコブはイノセントに「弟子よナイスパンチだったぞよ」と言い「やかましいわ!ド変態クソジジイ!!」とイノセントに返されていた。
そのままの裸で鎖でグルグルのブラブラの姿で海龍王アメリアの前に引き摺られてアメリアの顔を見た嬉しさ満点の笑顔のジャコブの「ただいまマミー」の渾身の一撃を脳天にモロに喰らい気を完全に失ってプカーと海面まで500m浮上した海龍王アメリアだった。
主人公を完全に置き去りにして発生した龍種達の戦いは天舞龍リールと海龍王アメリアの心に深い傷を残して終了した。
この史上稀に見るどうしようもない戦いの爪痕は人間達にも広がった、先ずゴルド王国はなんの前触れも無くイキナリ軍事の拠点と軍団を失い残る戦力は王都周辺のみとなった。
ヴィグル帝国はこのどうしようも無い戦いの為にブザンソン丘陵に3万人以上の兵力を1ヶ月に渡り釘付けにされて軍事予算と兵糧に多大なダメージを受けた。
そうして10日後にシーナは変態ジャコブの突撃を受けていた。
「嫌ですよお!!なんで変人さんが私の従者になるのですか?!」シーナは激オコだ!いきなり何なの?状態だ。
ジャコブが受けた罰は迷惑をかけた他の龍種の方々への無償奉仕10年だ、最初は天龍の所へノーアポで出向いたのだが天龍から断固面会拒否を食らったのでブザンソン要塞にいる地龍の姫君はどうですか?と言う訳だ。
「僭越ながらこの老骨、経験だけは豊富なのでお役に立てればと思います」とジャコブは変態とは思えない冷静な態度だ風格すらある・・・
「変な事したら私は思い切り殴りますよ?!いいんですか?!」少し圧倒されたシーナは自分が暴力我儘姫だと演技して見た、その言葉にジャコブの目が光った?!
「おお!それは何よりのご褒美にございます」ジャコブが頬を紅潮させ宣う。
この一言が決定打になりジャコブのシーナへの隷属の話しは完全に消えた、ついでにシーナからも表情が消えた、シーナはジャコブを変人と思っていたが超弩級の変態だと思ってなかったのだ。
シーナの人生においてここまで相手をゴミを見る目で見た事は無かった、しかしジャコブはその目ですらご馳走なのだ「おお?シーナ様!その目でもっと儂を蔑んで下さい」のセリフでシーナは全力で走って逃走した。
シーナが逃げ出した直後イノセントから「あんた真性の変態じゃなくて真性の馬鹿だろ?」と真顔で言われた。
結局はジャコブはブザンソン要塞の管理人として仲間達と共に無給で働くことになった、また誰に使われるか分からん物を放置する訳にいかないからだ。
本当の理由はジャコブと変態な仲間たちは誰の手に負えない、と言うより誰も相手にしたくなかったので見張りを立て隔離しようぜ!が真実である。
それから海龍王アメリアからは王太子の権利を剥奪されたのだが「えっ?儂が王太子だったのですか?頭は正気ですか?マミー」と言って無言、無表情になった海龍王アメリアから王太子の権利剥奪どころか絶縁された、彼にはそれすらもご褒美になるのだから恐ろしい。
1番手に負えないのは怪物ジャコブを作りだした作者だ、奴にも何を言っても無駄だろう、何せジャコブが生まれた経過をマジで思い出せないのだ、何故こんな事になったのであろうか。
シーナが地下要塞を発見した所まで覚えているのだ、だが気づけばこれだ、ジャコブはブザンソン要塞に隔離して忘れようそうしよう。
全ての決着がついてヴィグル軍がブザンソン要塞から軍を引いたのは龍戦士襲来から17日後だった。
そこから一路王都を目指す夢幻の一行、怪物ジャコブには手も足も出なかったシーナだが君の出番はこれからだ!
楽しかったです!
「本当に最初からこんな話しだったんですか?」
うむ、そうじゃ!
「絶対嘘でしょう?!」




