嘘をつけなくなった理由、非日常の始まり。
日本語がおかしい部分とかありますが暖かい目で見守ってくだされ...
僕は嘘つきだ。
いや......正確には嘘つきだった。
ある日、僕はいつもの様に息を吐くように嘘をついていた。
その日は外で散歩している時に、白髪でヨボヨボで腰がすごく曲がっていて杖をついてないと立てない、今にも死んでしまいそうなお婆さんに声をかけられた。
「そこの若い僕や、病院はどこかね?」
僕は嘘つきだから、正直に病院のある場所なんて言わない。言うはずがない。だからまた僕は息を吐くように嘘をついた。
「病院ですか?病院はここを真っ直ぐ行って、あのコンビニを曲がったらすぐ着きますよ」
嘘だ、本当はコンビニのある方向に病院なんてなく、逆方向に病院があるんだ。
「そうかい、ありがとうねぇ......」
そう言って僕が嘘で言った方向へゆっくりゆっくり歩いていった。
僕は人を助ける趣味なんてないから、そのままお婆さんの行った方向の逆方向へ足を進め、家へと帰った。
次の日、僕は朝ごはんを食べてから冷蔵庫の中に食材があまりない事を思い出し、買い物に出かけた。
買い物に行く途中、昨日会ったあのおばあさんを見かけた。
しかし、昨日見た時より不自然なことがあった。
そのおばあさんは杖をついていなければ、腰も曲がっていない。
僕は少し不気味に思ったので気付かれないよう、少し距離を置いて歩いていると、そのおばあさんは頭が180°くるっと首が回り、僕の事をそれこそ言い表せないほど恐ろしい形相で見てきた。
それだけで不気味なのに、その状態でおばあさんはとんでもない速さで僕の目の前に来た。
「お前のせいだ、お前のせいで私は死んだ!!病院なんてなかったじゃないか!!!呪ってやる!!!お前の事を死ぬまで呪ってやる!!!」
そう言いながら不気味な...いや、化け物は僕の首根っこを掴んで何かをブツブツとつぶやきながら消えていった。