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プロローグ

気持ちのいい晴天の日曜日、ファミレスでご機嫌に食事をしながら、ボクは最高の笑顔でこう言い放つ。


「あはは、ダサいよ君たち。自分から誘っといて土下座するなんてさあ」


 ボクの目の前に広がる光景は日本の伝統文化。謝罪の最上級にして日本人の多くには恥として認識されているDO‐GE‐ZAをしている男たちが三人。日常的にはなかなか見られない光景にボクのニヤニヤも最上級だ。


 何気なく土下座男の一人をぐりぐりと踏みつけながら嗜虐の笑みを浮かべる。


「君たちさあ、この可愛いボクをナンパした事自体うざったいのに、君たちからご飯奢るって言っといてこれ以上は払えない? 甘ったれるんじゃないよ」


 ちなみにボクの特技は大食い! 友人からは質量の法則を無視した胃袋とか言われたけど、失礼極まりないね。ギャップ萌えと呼んでくれたまえよ。


「すんません! 本当にこれ以上食べるのは勘弁して下さい」


 机の上には山のように食器が重なっている。

 うわっ、これ総額いくらするんだろ。我ながら引くレベルだが、どうせ自分の懐は痛まない。


「しょうがないな、今日はこれくらいで勘弁してやるよ」


 お冷を一気に飲み干し、ボクは立ち上がる。


「あ、そうだ。一つ言い忘れてたけど」


「な、なんでしょう?」


 あはは、めっちゃ緊張してるね。大丈夫、追加注文とかはしないから(はあと)


「ボク……男だよ♪」


 崩れ落ちる土下座男ズ。あっは♪ ご愁傷様。


 ボクの名前は石堂虎丸いしどう とらまる。十七歳の高校二年生だよ! そこらへんにいる女子より小さくて可愛いから誤解されがちだけど、ボクは男だから間違えないでね♪

 こうしてボクの日曜日は過ぎていった。

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