表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/28

多勢に無勢

養和元年正月

戦禍の責を問われ、

東大寺、興福寺の責任者は、

位階を剥奪されて多くの荒法師は捕らえられた。

また寺の所持する荘園も取り上げられ、

「無念なる哉」

「入道め覚えておれ。」

寺は糧食の道を閉ざされた。

畿内、伊賀、伊勢、丹波の地は

前権大納言平宗盛の管領となった。

二十ハ日源行家、蜂起する。

一千のの兵を集めて尾張に向かう。

東国の細い街道も人、人と連なって。

厳寒の野原を粛々と行く。

交通の未発達な時代

どのようにして情報が伝わったか計り知れないもの。

遥かに離れた上方にも

喫緊の知らせは伝わった。

その報を受けて坂東の田舎武者に遅れを取るな。

二月に入れば平家は平知盛、通盛、清経、忠度、

競いて行家を押し破る勢いであった。

「我こそは、何の某の家臣某成り。」

「問答無用。」

「弓を弾け。」

「引くな~。」

「返せ〜。」

「押せ押せ~。」

源平入り乱れるも、多勢に無勢。

強か者の行家も敵わなかった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ