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世界は裏でまわってる  作者: 最上 品
83/90

83.牛丼リベンジ

2/3

もう一話あります


 紫乃さんの家を後にした私はとりあえず目的地もなしに歩き出す。


 すると、何となく少しだけ呼ばれるような感覚があって、訪れたのは昨日の神社。

朝の時間帯でひとけは少なく、昨日双葉さんが居た場所には当たり前ですが誰もいません。


「なんですかね?不思議な気配でしたが……。そう言えば昨日はお参りしていませんでしたね」


 今朝はみんなを自分の中に戻しているものの、みんな遅い時間まで楽しんでいたのもあって、頭の中も静かなもので。

 一人、ゆっくりと境内を進み少しばかり昨日までよりもあるお金からお賽銭を入れます。


 一人で静かに何を願うわけでもなく手の平を合わせていると、私を優しく包む不思議な感覚と遠くの方で鈴の音がチリンと。


 おもわずキョロキョロと周りを見回しますが、その気配はフッと消えてしまいます。


「……なんですかね?変な気配でもひっかけたかな」


 昨日は飲みすぎていて、みんなの酔いも顔を洗っただけできれいサッパリとはならなくてもおかしくなく。


 ただ、一つだけ分かっているのは怖さのようなモノはなかったことぐらい。


 それだけで私としては十分と感じます。


 お参りを済ませると、ほんの少しだけぽかぽかとした気がするのも多分気のせい。

 今からすぐにいつもの場所で仕事を始めるには早すぎる時間ですが、予定はないのでとりあえずいつもの場所へと向かって歩き始めます。


 いつものようなみんなと賑やかに歩く道すがらというのも悪くないのですが、一人静かに朝の雰囲気を楽しむというのもなかなか気持ちのいいモノで。


 歩いているうちに酔いっぽさは殆どなくなり、足が進んでいた方向というのもついついいつもの感覚で食べ物屋さんの方へと向かっているのもあって、変な匂いも多少ありますが次第に美味しそうな香りが私を誘ってくるように。


「そう言えば、牛丼を昨日食べ逃しましたね……時間帯的には、一段落ついた頃かな?」


 ついつい、いつもの感覚で皆に問いかける様な一言を発してしまったのですが、みんなはまだ夢の中。

 一人として返事は返ってきませんでしたが、食べる前に起こせば丁度いい気もしたので昨日と一緒で寄り道をしつつ、私も知っているぐらい有名なあのお店に行くことに。


 寄り道は、いつも通りの散策ついでなので大した時間も掛からず、ぱぱっと切り上げて昨日は見に行かなかった方向へ進んでみると、中々賑やかな場所もあれば廃れた場所ももちろんあって。


 ついつい、いい香りに引っ張られてフラフラとした足取りにはなりますが、心が決まっているので色々な誘惑に負けそうにはなりつつも、最終的にしっかりとした足取りで牛丼屋さんの前にたどり着きます。


「さて、そろそろみんな、起きて下さいね?私は待たずに食べちゃいますからね?」


 私が一人食べれば、みんなに感覚共有はできますが寝ているとそう言うわけでもないみたいで。まあ、つっちーは寝ていても食べていてもご飯に関してだけは感覚共有をどういうわけかしているらしいのですが、本人も詳しい事は分かっていないと言っているぐらいなので、そこまで気にしたことはなく。


 ちらっと外から店の中を見てみると、女性客は見当たらず、店員さんも男性なのでお店の前に居るだけでも若干アウェーな空気。


 ただ、折角ならやっぱりこのお店のモノを食べたい気持ちがあるので扉を開けて中へと堂々と入ります。


「おい、あれ……かなり別嬪さんだ」

「ここ、いつもの店だよな??」


 そんな小さな声があちらこちらからぼそぼそと聞こえ、客の男達の空気が一瞬、揺れますが、気にせずに丁度一人分開いているスペースへ移動して、声を掛けます。


「すいません、つゆだく、頭多めで」


 自分としては完璧な注文をしたつもりだったのですが、店員さんは私を睨むように見て眉を顰める。


「ウチは牛丼しかないよ?」

「ええ、知っていますよ?ですから、つゆだく、頭多めです」


 もう一度繰り返したのですが、店員さんは頭を掻くような動きで若干イライラとし始める。


「牛丼でいいですかね?」


 再確認とばかりに語気を強めて店員さんが言って来たので、確認をしてみる事に。


「つゆ多め、は出来ますか?」

「つゆ多めね。出来るよ」

「頭多めは?」


 じゃあ、ともう一度問うと、語気を強めた時と同じ顔に。


「頭って、肉かい?別にウチはケチっているわけじゃないから、多いも少ないも無いんだけどね」


 ここからこの呪文のような頼み方が始まったと記憶していたのですが、もしや?と内心焦り始めたこのタイミングでどうやらみんなが起きた様子。



「牛丼しか、ないよ?ごちゃごちゃはもっと後」

「え?」

「昨日も一昨日も、見ていてわかるでしょ?無い、無い、時代だよ」

「という事は、マズった感じ?」

「――つゆ多めは死守して!」



 寝起きっぽい声ですが、私の言葉にフォローを入れてくれたのはつっちー。

仕方なかったのは分かるけど、お店に入る前に教えてほしかったなー。


「つゆ多めの牛丼一つで大丈夫です」


 ちょっとだけ顔が赤いのは仕方ないと思って下さい!!




美味しいですよね。牛丼。。。


某、有名店ですね(笑)


通な食べ方とか私は結構憧れるタイプですが、上手くできる人でもなくて。


行きつけのお店とか常連って憧れますが……。


恰好つかないのが困ったものです(笑)


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