表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/323

戦争準備③

現在、戦える者は殆どが街の外に出て迎撃の準備をしている。

いくつかの隊に分かれ、最前線を兵士達、その次に冒険者の前衛組、最後尾に魔法使いや弓隊の後衛組に分かれている。


「この三番隊の隊長になったガルドだ。よろしく頼む。」

「「「よろしく。」」」


俺はガルドさんの隊か。

知り合いがいて良かった。

この隊は三番隊。

冒険者組の中では結構前の方に配置されている。

クラウスは一番隊で、最前線に配置されている。



「アレス君。まさか君と同じ隊になるとはね。君はクラウスさんが参加させないと思ってたよ。」

「グリスヴァルドの危機ですからね。俺もこの街を守りたいですからね。ガルドさんも、戦争には参加しないと言っていませんでした?」

「今まではそうしてたんだけどね。だけど、今回は黒鋼騎士団オブシディアン・ナイツが居ないからね。僕も参加せざるを得ないよ。君と同じで、僕もこの街を守りたいからね。」

「そうだったんですね。」

「ああ、共にこの街を守ろう!」

「はい。」


クラウスだけじゃなく、ガルドさんもここまで黒鋼騎士団オブシディアン・ナイツの事を評価しているのか。

それ程までに信頼されてるのか。


「皆!いつでも戦える準備をしておいてくれ!」

「「「「了解!」」」」


そろそろ始まるのか・・・

緊張してきたな。

周り皆も同様に緊張してそうな人が多い、普段感じない感覚だ。

戦いの緊張感が体中を支配している。

冷静さを保とうとしても、心臓の鼓動が早くなる


「皆、無理に前には出なくていいよ。今回の僕達の役目は黒鋼騎士団オブシディアン・ナイツが帰還するまでの時間稼ぎだからね。」

黒鋼騎士団オブシディアン・ナイツはいつ頃帰ってくるんでしょうか?」


誰かが聞いた。

みんな気になっている事だ。

黒鋼騎士団オブシディアン・ナイツがどれだけ早く帰ってこれるかで、被害に差が出来る。


「最低でも1日は掛かるんじゃないかな。さっきエルンストさんの所の人が、呼び戻しに行ったからね。」

「1日・・・」


ここからダンジョンまで往復で約1日。

もし、呼び戻しに行っても、タイミングが悪ければ、すぐには帰って来れないだろう。

黒鋼騎士団オブシディアン・ナイツがダンジョンに行ったのは約1週間前。

いつ帰ってくるかも分からない戦力を待ちながら、ただ耐える。

正直、いつ帰ってくるか分からないのが1番キツイ。


さて、ブラッドヴァルドはいつ来るのか・・・

そう思っていた矢先、森から1人、誰かが出てきた。


「皆、準備してね。」

「「「はい。」」」


一気に全体の雰囲気が変わる。


後方で魔力の高まりを感じる。

恐らく、詠唱を開始し始めたんだろう。

ついに始まるのか。


「・・・・・・なんだ?」


出てこない。

あの1人以外、他に人の影がない。

あいつも森を少し出た所で止まったまま動かない。

何をしているんだ?

口元が動いてるけど、何か話してる?

何も聞こえないぞ?


「動かないんですか?」

「動けないんだよ。こっちは元々戦力が少ないからね。無闇に突っ込んだりして、さらに戦力が減ってしまったら、守れなくなる。」

「なるほど。」


ガルドも相手の行動の意味が分からないみたいだな。

結局、相手が動くまでこっちは待つしか無いのか。


「広範囲の魔法が来るぞ!!相殺しろ!!!」


後方からエルンストさんの大声が響く!

ま、魔法!?


ドゴオオオオオオオオオオオン!!!!


「「「!?」」」


直後、上空で大爆発が起きる!!

耳を突き刺すような轟音が響き渡り、その瞬間、戦場の静寂が破られる!



「「「うおおおおおおおお!!!!」」」


森から多くの人間が現れる!

ついに、戦争が始まってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ