この後は・・・・③
「と言う事は、だ。・・・・アルツ村が滅んでいるという可能性は、限りなく低いだろう。」
「そうですね。・・・・なら、アルツ村へはこのまま進んだ方がいいですね。」
「ああ、その方がいいだろう。あいつらが噂の盗賊団ではないなら、小規模とはいえ、他に盗賊団が居るはず・・・・チームを分けるのはリスクが高くなる。」
「はい。では、ここの後処理をしたら、すぐに進みましょうか。」
「ああ、それが良いな。」
「作業をしながら聞いてくれ!!ここの後始末が終わったら、すぐにアルツ村へと出発する!!捕らえた奴は縛って馬車に詰め込め!!」
ブライドが冒険者達に今後の動きを伝え、皆が動き出す。
とはいえ、こちらも負傷者が多い。
重症者だっている。
そんな直ぐには動けないだろう。
俺も出来る事は手伝わないと。
・・・・・何をしようか・・・・・
「アレス君、今暇かい?ちょっと手伝って欲しいんだけど・・・」
ガルドが丁度良い所に来てくれた。
・・・・ガルドも結構傷だらけだな。
でも、普通に動いてるから軽い負傷だけで済んだのかな?
「はい。行けます。何すれば良いですか?」
「死体を一ヶ所に集めてくれないかな?」
「死体を?」
「うん。焼いて処理しないとダメだからね。放置をダメだからね。」
焼くのか・・・・・
あ、そういえば死体を放置してたら屍起になるんだったか。
人間でもなるんだな。
魔物だけじゃないんだな。
「・・・・わかった。」
「ありがとう。あそこに集めて置いて。」
「了解です。・・・・チラッ」
あそこか・・・・・・
生き残るために、死なないために、俺が殺した人達だ。
そう、人間を・・・・殺したんだ。
魔物やモンスターを倒していた今までとは違う。
俺は自分と同じ人間を・・・・・
いや、こういう事を考えるのはもう辞めよう。
これからもこういった場面に遭遇する事があるだろう。
・・・・相手を倒すのを渋ったら剣が鈍る。
そうなれば、死ぬのは俺だ。
「アレス君、大丈夫かい?休憩した方がいいんじゃ・・・・」
「あ、大丈夫です。すぐに集めますね。」
「そう。無理はしようにね。」
「はい。ありがとうございます。」
ああ、ダメだな。
一々こんな事で心配さでるには良くないな。
ガルドさんは忙しいだろうに・・・・・・迷惑になってしまうだろうし、それは避けたい。
・・・・・早く手伝おう。
ーーーーーーー
「ようやく終わったな。」
「はい!!!これで出発出来そうです!!」
「負傷者はどうなった?」
「ある程度動ける者は馬に乗ってもらいます。動けそうにない人は馬車で。動ける人数が減ったので、再配置しました。クラウスさんは変わらず最後尾をよろしくお願いします!!」
「分かった。それがいいな。」
「では、そろそろ行きましょうか!!」
「ああ。」
「全員、準備は出来たな!?・・・・出発するぞ!!!!」