表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/323

商団護衛クエスト⑤

「ねえ。君。アレス君だっけ?アレスって呼んでいいかな?」

「え?はい....大丈夫ですけど・・・・」

「凄いなアレスは!この距離をノンストップで走りきるなんて!」

「しかも馬と同じスピードをずっと保ったままなのエグイな。」

「正直バケモンだと思う。」


一緒に焚き火を囲んでご飯を食べてた冒険者達が、いきなり話しかけてくる。


「なあ、アレス!今のランクどれくらいなんだ?」

「私も気になる〜!」

「俺も興味があるな。その若さでどれ程のランクなのか。」

「「「俺も俺も(私も私も)〜。」」」


何かどんどん人増えてきてるんですが・・・・・いつの間にか俺囲まれてるんだけど・・・・

俺のランクなんて聞いて何が楽しいんだ。

・・・・・俺の手には負えん。


「チラッ・・・・」


クラウスと目が合う。

必死にこの状況をどうにかしてくれと目で訴えるも、クラウスはこっちを見ながら、自分でどうにかしろと言わんばかりにニヤニヤしてる。

・・・・・・・っち!

クラウスが俺の事を捨てやがった!!

クラウスめ!

目が会ったのに逸らすとはどういう事だ!!

助けてくれたって良いじゃないか!


「Cか!?・・・・・もしかしてB!?」

「あんなに走ってもまだへっちゃらそうだし、結構高そうじゃない?私はBランクだと思うけどね!」

「俺もBランクはあると思うな。こんな事が出来るやつはCに留まっていても意味ないしな。」


おーい。

皆さん的外れ過ぎますって!!

そんなに期待されても困る・・・・・・


「「「で、アレス!?ランクは何なの!?」」」

「あ、え〜っと。D・・・です。Dランク。」

「「「・・・・・・え?・・・えええええ!!!!???」」」


声がでかい。

驚きすぎだ。

耳がキーンってなって痛い・・・・


「え?え?本当にDランク?嘘ついてない?」

「は?まじかよ・・・・D?あれで?・・・いやいやいや流石に嘘だろ!」

「流石に冗談だよね?ね?」

「いや、本当にDら・・・・」

「いやDランクはあんな芸当できないだろ!」

「あっはっはっは!!アレスは冗談が上手いな!・・・・・冗談だよね?」


うん。

クラウスさんや。

本当に助けてくれませんかね?

俺1人じゃこの囲いから抜け出せないんだが・・・・


「アレス君は本当にDランクだよ。」

「がルドさん!!」


助かった・・・・援軍が来てくれた・・・・


「まあガルドが言うなら・・・・・Dかぁ。」

「グレンなら冗談だろって笑い飛ばせるけど・・・ガルドだしなあ。」

「まあアレス君のギルドカードを見るのが1番早いけどね。」

「「「「あっ・・・・・」」」」


確かに・・・・・最初にギルドカード見せれば良かったんだった。

完全に存在を忘れてたな。


「忘れてたあああ!!」

「あああ!!!その手があったなあ!!」

「あははは。僕自身、結構信用されてて嬉しかったけどね。」


ガルドが楽しそうに笑う。

酒場で変なのに絡まれた時も思ったけど、ガルドって結構顔広いよな。

グレンにも結構ビビってたし。


「当たり前だろ。それに、クラウスさんやエルンストさんとも仲良いしな。」

「それはその人達が僕に優しくしてくれてるだけなんだけどね。本当にありがたい事だよ。」


ほんと謙虚だなこの人。

実際、この人自身がすごく優しいから、周りも良い人ばかり集まるんだろう。


「話は戻るけどさ。アレスがDランクなのは信じるけど、なんでDランクで留まってるの?何か理由がある感じ?」

「あ、まだ昇格クエストが出てないからです。」

「えっ?・・・・・アレスって、いつから冒険者始めたの?」

「3ヶ月前くらいです。」

「さ、3ヶ月!?」

「3ヶ月でD?しかもこの体力とは・・・・冒険者の前に何かっやってた感じか?」

「いや、体を鍛え始めたのは冒険者になって少ししてからです。」

「・・・・・いよいよ意味がわからないな・・・・」


すっごい大きく口を開いてポカーンとしてる人が多いな。

流石に3ヶ月でこれはおかしいか。

俺も3ヶ月鍛えただけで、馬と同等の体力と速さを兼ね備えるとは思ってもみなかった。


「じゃあ、僕は戻るよ。おやすみ。」

「ああ、じゃあ俺らも戻るか。ありがとなアレス。」

「じゃあね〜アレス。」

「はい。ありがとうございました。」


ふう〜。

ようやく帰ってったか。

賑やかで楽しかったが、今日は疲れたしな。

もう眠いし、そろそろ寝よう。

今日は警備の役目は回ってこないだろうし、しっかりと寝ておこう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ