合同稽古①
「じゃあ俺は先に訓練場で待ってるぞ。」
「了解。すぐに連れていくよ。」
「分かった。」
俺はエリック達を迎えに、クラウスは訓練場へと、同時に家を出た。
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「あ、アレス!おはよう!」
「おはよーさんアレス!」
「アレス!おはよう!今日もかっこいいね!!」
「おはようございます。アレス。」
エリックが手を振って、ライナーが「よっ」って感じで手を挙げ、マナがブンブンと手を振り、セラが丁寧に腰を折り、挨拶をしてくれる。
「ああ、おはよう。皆。」
俺も挨拶を返し、さっそく本題に入る。
クラウスも待ってるだろうしな。
「昨日の話だが、クラウスが許可してくれたから、今から行くぞ。」
「え!?ほんとに?」
「ああ、本当だ。どうせ許してくれるって言ったろ。もしかして疑ってたな?」
「い、いやいやそんな訳ないじゃないかー。」
「めちゃめちゃ棒読みだぞ。」
「私は信じてたけどね!」
マナが胸を張り、ドンッと叩く。
ドヤ顔を披露する。
「ああ、ありがとうな。マナ。」
「えへへ〜。」
嬉しかったのかすぐに笑顔になる。
わかりやすい生き物だな。
「じゃあ、早速だが行くぞ。クラウスが待ってる。」
「アレス、いつも何処で修行してるんだ?」
「訓練場だ。」
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「は、はじ、は初めまして!エリックです!!」
「おはようございます!ライナーです!」
「は、初めまして!クラウスさん。ま、マナです!」
「おはようございます。セラです。」
お?
エリックとマナはガチガチだけど、ライナーが案外しっかり挨拶出来てるな。
セラはいつも通り礼儀正しいが。
「ああ、皆おはよう。俺はクラウスだ。アレスから聞いたが、今日は皆稽古に参加するってことで良いのかな?」
「「「「はい。よろしくお願いします!」」」」
「分かった。じゃあ早速だけど始めようか。最初はランニングからね。」
「ランニング!体力には自信があるぜ!アレス!俺と勝負しようぜ!エリックもな!」
「え?ああ別に良いけど。」
「わかったよ。僕が負けると思うけどね・・・・」
困ったようにエリックが笑う。
「はい!クラウスさん!」
マナが勢いよく挙手をする。
挙手制じゃないし、別に挙手しなくてもクラウスは答えてくれるが。
「どうしたんだい?」
「私とセラは魔法専門なんですけど、トレーニングはやった方が良いですか?!魔力制御を優先した方がいいですか?」
「もちろんだ。魔法使いでも基礎トレーニングは絶対にした方がいい。出来るなら近接戦闘の練習も。守らなくてもある程度戦える後衛っていうのはすごく重宝されるからね。」
「なるほど!ありがとうございます!セラ!一緒にがんばろう!」
「うん。走るのは得意じゃないけど、頑張る。」




