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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第1章 グレイヴァルド要塞都市

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エリックパーティー①

「うおおお!!!」

ドゴオオオン!!

トラック同士が衝突したかのような音が森に鳴り響き、草木が揺れる。

「おっしゃ!ようやく倒したぜ。ほんっとに・・・・・どんだけ暴れるんだよ・・・・」


現在はいつもゴブリンを狩ってた森に居る。

今回は何時もよりも奥に入り込んでいた。

討伐目標の大牛魔獣(モーモー・バイソン)が暴れまくってどんどん奥に入っていくからだ。

デカイし、力では絶対勝てないから無理矢理止めることも出来ないし為、とりあえず落ち着くまでついて行ってたんだけど・・・・・あいつが木に激突しまくってたせいで通った所の木が全部倒れて道になってる。

本当に手こずらせてくれた。


けど、こいつの肉はめっちゃ美味いらしいから・・・・今回は許そう。

・・・・ちなみに今日はクラウスはいない。

ずっとクラウスに手伝ってもらうのは自分が成長出来なくなるし、ギルドや周りの冒険者から見られた時に良くないだろう。

Aランクの冒険者に引っ付いて回ってランクを上げてるクソガキがいる。

なんて噂が広まれば面倒臭い輩に喧嘩売られるかもしれないし、しっかりと1人でもクエストをこなせる事を見せつけないとな。

・・・・ってクラウスが言ってた。


今日のクエスト内容は大牛魔獣(モーモー・バイソン)一匹だったしそろそろ帰ろうか。

今から走って帰って、家で筋トレして今日は終わりだな。

うん、我ながら素晴らしい程の健康生活だな。

こっちに来てから基本21時くらいに寝てる気がするな。

そして5時に起きて街の中を走る。

・・・・・ゲームとかあった時よりも充実した生活を送ってる気がするな・・・・


これ以上考えるのは辞めておこう。

考えれば考えるほど前世での思い出がしょぼくなっていくから・・・・

「ま、そろそろ帰るか・・・?」

何か聞こえるな。

自然の音では無い何かが・・・・


耳を澄ませ、集中する。

・・・・これは剣戟?、と人の声も微かに聞こえる気がする。

誰か他の冒険者がこの辺りで戦っているのかもな。

他の冒険者の活動なんて普段見れないし、ちょっとだけ見ていこうかな・・・・・


ーーーーーーー


カンッ!キンッ!

剣の音が森の中に響き渡る。

「エリック!突っ込みすぎだ!」

4人の冒険者が森でゴブリンの群れと戦闘していた。

ゴブリンの数はおよそ20。

この数はパーティーとはいえ、初心者の冒険者達には荷が重い数だろう。

「セラ!回復を!」

剣を持ったエリックという少年が杖を持った女の子に叫ぶ。

「うん!」

緑色の柔らかい光がエリックの体を包む。


「ライナー!どうやって抜ければいい!?」

「どうやってって・・・・」

こんなに数が多いなんて聞いてない!、とエリックに声を掛けられらたもう1人の未熟な剣士は思う。

ライナーはいつも冷静な感じを出してるが、実は焦りやすく、臆病だ。

「俺とエリックで突っ込んで道を開けよう!」

「そんな事したら突破する前に死んじゃうよ!?」

ライナーの作戦とも呼べない無謀な考えに魔法使いのマナが応える。


彼らは結成1年目の初心者パーティーだ。全員がEランクの冒険者で今回はゴブリン討伐に赴いていたようだ。

しかし、運悪くゴブリンの群れに遭遇した。

F〜Eランクじゃあまだゴブリンはきついのに今回は数も多いため、囲まれ逃げることも出来ず、絶対絶命のピンチである。


「どうすればいいんだ・・・・なんで、こんなにゴブリンが居るんだよ!」

「ライナー、文句を言ったってしょうがないだろ。どうにかしてこれを突破しないと・・・・このままじゃ全員死んじゃう。」

エリックはこの中で1番戦闘経験が多いため他の3人よりかは今もまだ冷静を保っている。

しかしだからこそエリックは、このメンバーではとても逃げきれないとも思っている。

圧倒的実力不足・・・・いやEランクのパーティーは普通こんなものだ。

だから運が無かったとしか言いようがない。


そして、囲まれている状況で前衛は意味をなさなくなり、後衛は常にがら空きとなる。

こんな風に・・・・

「マナ!!!!」

マナに向かってゴブリンが突進してきていた。

Eランクの魔法使いであるマナではゴブリンの攻撃は致命的だ。

ライナーもエリックも間に合わない!

マナは死ぬかもしれない恐怖で体が震え倒れ込んでしまった。

マナの死が・・・・安易に想像出来る程にエリックはこの状況に絶望していた。

ゴブリンの棍棒がマナに届くー


ドシャアア!!

ー事は無かった。

「「「ッ!?」」」

ゴブリンが真横吹っ飛ぶ。

なにが起こった?

マナは・・・・無事だ。

人?

誰だ?

冒険者?

助けに来てくれたのか?


「あたなは・・・・?」

エリックが聞く前に、マナが震えながら勇気を出し、声を絞り出す。


「アレスだ。」

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