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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
四章 ユグラシア共和国

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大火事③

「うわああああん!!」

「大量だ! これで我らが女神も喜んで下さるぞ!」

「ふっ!」

「ぐぎゃあああ!!!」


男が泣いている獣人族の少女の手を引いて無理やり連れて行っているところを後ろから心臓を一突きし絶命させる。


「向こうの方が安全だ。行け!」

「あ、ぁありがとう!」


俺が連れていこうとしていた方向と反対に指をさすと少女は怯えながらも感謝を伝えて走っていく。


「っち! 数が多いな、どこからこれほどの数を連れてきたんだっ!?」


斬れど斬れど減らないルゼリア聖戦国の人間達。

上を見上げるといまだ樹は燃え広がっており、建物が全焼するのは時間の問題だ。

自分の中で焦りが募っていくのが感じ取れる。


「囲まれることになるが、あいつを殺るか」


視線を森の奥へ向けると見えるルゼリア聖戦国の人間の集団が見える。

その真ん中には他の人間よりも刺繍が細かく縁が金になっている服を纏った奴がいる。

上から見た時に指示を出していた奴だ。

奴が指揮官の役割を担っているのだろう。

敵陣のど真ん中で囲まれる可能性が高いが、奴を倒せば多少は楽になるはずだ。


「やるしかないか」


その集団へ向かって一気に加速する。

途中の敵は出来る限り無視して、ただ一直線上にいる敵だけを殺す。


「邪魔だあ!」

「っ!? なんだあの者は!?」

「司教様あああ!!!」


敵指揮官の首を落とさんと最高速度で突っ込み剣振るうが、直前で俺の存在に気づいた周りの敵が目の前に割り込み、そいつの首を斬る事で指揮官への奇襲が阻止された。


「なっなんだ貴様!?」

「お前が指揮官か?」

「私はルゼリア教大司教である!

「どうしてこの国を攻撃する? なんの目的だ」

「決まっておろう。女神を再びこの地に降臨させるためだ!」

「それとなんの関係が」

「我が女神であるルゼル=ヴェリス様は戦の女神である! 再びこの地に降臨させるには、大規模な戦争を起こす必要があるのだ!」


戦争を望む神って事か?

クソみてーな神だな。


「はぁ、今だって戦争は続いてるだろ。それでも現れないって事はお前ら見捨てられたんだよ」

「人間同士の小競り合いで我らが女神が降臨するわけなかろう! 我々の目的世界をも巻き込む大戦争だ! 亜人の次は魔族達も巻き込む! そうすることでかつての絶望をもう一度人間達に与えることで我らが女神が降臨するっっっ!!!」

「邪教じゃねえか」

「貴様! 我らが女神を愚弄するか!?」

「女神を馬鹿にしてるんじゃない。お前らを馬鹿にしてるんだよ。信仰するのは勝手だが、周りを巻き込むんじゃねえ」

「愚か者が! 貴様ら無神論者はいつの時代も愚かだ! 滑稽だ! 信徒よ! この愚か者を殺せ!」

「「「はい!!!!」」」


これ以上の時間稼ぎは出来ないか。


「ふっ!」

「ぐぎゃあああ!」

「だ、大司教さままあ!」

「つ、強いぞ・・・・・・」


突撃してきた敵を斬り伏せていく。

こいつら、あまりに剣が下手くそだ。

さっきまで警戒していたのが馬鹿らしく思うほどに。


「なっなんだなのだ貴様はああ!?」


周りにいた味方が全て殺された司教は動揺を隠せないでいた。


「ただの冒険者だ」


司教の首をはね、敵指揮官とその集団を完全に潰したのだった。


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