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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
四章 ユグラシア共和国

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亜大陸

「おぉ、やっぱこの距離でもデカく見えるな・・・・・・」


ラクスティアを出発して数週間、森を抜けた先に見えた光景は、圧巻の物だった。

距離にしてまだ数十キロはあるだろう。

それでもその存在感はあまりに圧倒的だった。

高さ150mを越す程の巨木が、見える限り横に広がっている、スケールが何もかも桁違いな森が広がっていた。


「いまいち分かりにくわね! ちょっと背が高い森じゃない!」

「まだ距離があるからのう」

「それでもデカいと思うけど・・・」


アリサが落胆しながら不満を漏らし、ネフィラがフォローし、アルトが呆れたように言う。


「行くぞ。近づけば分かる」

「そうじゃのう」


自分でも早足になるのが分かるくらいワクワクしている。

あの大きさの木が集まった森なんて見た事が無いから、もっと近くで確かめてみたい。

ここからでは大きいのは分かっても迫力を感じにくいからな。


「なんか早いわね! いつもこれくらいで歩いてよ!」


早足になるアレスの横に上機嫌なのかニコニコなアリサが来てそう言う。


「いつもはアリサが早すぎるんだよ」

「そんな事ないわよ! 皆が遅いのよ!」

「そんな急がなくても・・・ゆっくり景色を楽しのもいいぞ」

「景色なんてどこも一緒じゃない! 大して違いなんてないわ!」

「まぁ感じ方は人によるからな」

「そこは大人しく引くんじゃのう。魅力を語るのかと思っておったわ」

「う〜ん、まぁ近くで見れば考えも変わるかと思って」


どれだけ言っても何も感じない人も居るかもしれないし、変わる人居るかもしれない。

これからの旅で心を動かす景色を見るかもしれないし、そもそも何も感じない思わないのが悪い事じゃないしな。


「まぁ、それもそうじゃな」

「話は変わるんだが、ネフィラって魔大陸から来たんだよな? 道って分かるか? 一応地図は買っておいたんだが・・・」


中々に痛い出費だったなぁ。

まだ製版技術が確立されてないから高いのは仕方ないが・・・・・・Aランク冒険者として稼げていたから良かったな。


「どうじゃったか・・・詳しい道は覚えておらんのう」

「そうか、まぁ何とかなるか?」

「うむ、多少寄り道しても問題は無いじゃろう」

「そうだな」


ーーー


「思ってたよりデカイわね! 凄いわ!」

「うぉぉ・・・でっけー」

「近くで見ると圧巻の光景だな」


森ももう目前という距離まで近づき見上げると、今まで見た事のない程の威圧感に包まれる。

地球でもこれほど高い建造物が数え切れない程並んでいるなんて事はなかった。

先程まで文句を言っていたアリサでさえ今はワクワクしている程だ。


「1つ1つの木の幹滅茶苦茶太いな」

「そりゃあこんなに高いと細かったら耐えられんじゃろう」

「登ってみたいわ!」

「おいやめろって!」


全速力で手前の木へと駆け出そうとしたアリサをアルトが全力で引き止める。


「勝手な行動すんなよ!」

「これくらいいいじゃない! アルトも登りたいって思ってるんでしょ!?」

「思ってねえよ!危ないしそもそも登れんだろ!」

「行けるわよ!」

「はぁ・・・」

「なんじゃそんな目で見てくるでないアルトよ。面倒くさがらずお主の姉の暴走を止めよ」

「無理だよ!」


アリサの破天荒さは今に始まった事じゃないがアルトも大変だな。


「そろそろ行こうか」

「むぅ・・・少しくらいいいじゃない」

「アリサよ、この森の中に街があるんじゃが、木の上で生活をしているから登れるぞ」

「え!? 本当!? 早く行くわよ!!」


上機嫌になったアリサを先頭にアレス一行は巨大な木が茂る森に入っていくのだった。


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