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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第三章 交易国家ラクスティア

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ネフィラ、冒険者になる

冒険者をフィルド達の所へ渡し後、アレスとネフィラは一緒に街を歩いていた。


「なんであんな所に?」

「散歩じゃ。仕事も無くなって暇じゃったからのう。何処かの誰かのおかげで稼ぎ口が無くなってしまったのう」

「悪かったよ。けど、ヴァルデスがあんな政策をしてたからこんな結末になったんだ。せめてもう少しマシな政策をしていれば、革命が起きる事もなかったと思うぞ」

「別にお主を責めておらんよ。そもそも守れんかった我の失態じゃしな。それに、奴の政策が反感を買うのも納得出来るようなものばかりじゃったし、気にしとらんよ」

「とはいえ、金が無いと困るだろ?」

「うむ、それはそうじゃな。蓄えはあるが、あまり長くは保たんのう」

「なら冒険者になればいいんじゃないか?ネフィラならすぐにAランクくらいまで上がれるだろうしな」


まぁ結局は昇格クエストが出るタイミングによるが。デイブに言って昇格クエストをとっとと出して貰えば問題ないだろう。

高ランク帯は常に人手不足だし、ギルド側も強者を欲しているだろうから。

ずっと低ランク帯で留まらせるのも勿体ないと思うはずだ。


「冒険者のう・・・・・・まぁ金を稼ぐだけなら悪くは無いかのう。けど我、採集とかやりたく無いぞ。金も大して稼げん上に面倒じゃからな!」


満面の笑みで初心者過程をすっ飛ばしたいと言い放つネフィラ。


「まぁ一旦冒険者ギルドに行ってみようか」


そんな事俺に言われてもどうにも出来んと、デイブに頼るしかないかと思い、ネフィラを連れて冒険者ギルドに向かうアレスだった。


ーーー


「デイブさん、無理を承知でお願いします。この子を冒険者に登録したら、早めに昇格クエストを出してあげてくれませんか?」


冒険者ギルド支部長室。

部屋の奥で椅子に座り、大きなテーブルの上には大量の書類。

そしてそれを捌くデイブに、テーブルの前に立つアレスとネフィラ。


「アレス、君が先の革命で活躍した事は大変承知しているつもりだ。しかし、だからと言ってそんな少女にいきなり昇格クエストを受けさせたとて意味がない。それだけじゃなく実力不足な冒険者にばかり昇格クエストを当てがわせていたら他冒険者から批判される」


フィルドと話している時とは違った丁寧で落ち着いた話し方だ。


「それは勿論そうでしょう。しかし、彼女の実力ならSランクにだって余裕でなれます。そんな彼女を低ランク帯に長居させるのは勿体なく思いませんか? Aランク以上の冒険者は数が少なく、常に誰かがどこかで求めています。圧倒的に人手不足なんですよ」


実際、冒険者ギルドのクエスト掲示板を見ても、Cランク以下のクエストが少ないのに対し、Aランク相当以上のクエストは常に貼ってある。

それは単にCランク以下のクエスト数が少ない訳ではない。

なんならAランク以上のクエストは絶対数で見れば圧倒的に少ない。

なのに掲示板には常にある。

理由は明白、受注出来る冒険者、ましてやクエスト成功出来る冒険者が少なすぎるからだ。


冒険者の半分以上はCランク以下だ。

その為、クエストの量も多く、受注する人も多い。


「それはそうだが・・・・・・君がそこまで言うのなら考えてみよう。君、名は?」

「ネフィラじゃ」

「ネフィラ・・・ネフィラ・・・・・・? !?」


デイブは過去の記憶を遡る。

ネフィラ。

ここ最近、何度か聞いた名前。

フィルドやロアクが口にしていた名前だ。


「・・・・・・フィルドとロアクを相手に圧倒し、その後ロアクと君を完封した者か・・・・・・そうか、わかった」

「!? ってことは・・・・・・」

「ああ、ただし、君の提案とは少し違う。冒険者登録時からBランク認定を授けよう。私個人の力ではそれが限界だ」

「Bランク・・・ありがとうございます!」


これはラッキーだったな。

昇格試験は面倒だから、いきなりBランクはありがたい。

Bランクの新人っていうよく分からない事になるが、そんなものは気にしなくていいか。


「やったなネフィラ」

「うむ」


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