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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第三章 交易国家ラクスティア

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作戦共有①

「いえ、気にしないでください。パーティーのリーダーとして、ガルドさんの判断は正しいと思います」


アリサとアルトを守りたいと思っている俺自身も、革命に参加なんてせずにとっとと逃げる方が絶対にいい。

けれど、革命参加すると決めた。

何か崇高な考えがある訳ではない。

俺が参加する理由なんて、ただ商王にムカついたからってだけだ。

自国の民を大切にしない政策をする商王に苛立ったから、俺は革命軍に参加する。

そこには、苦しんでいるライオット達を助けてあげたいと思ってしまう、ちっぽけな正義感も含まれているだろう。


やるからには全力で、確実に勝ちに行く!

アリサもアルトにも、死なない程度に頑張って貰おう。

彼女らももう立派な冒険者だ。

これから対人戦も増えていくだろうし、ここいらで経験させておくのも悪く無い。


「それじゃあ俺は行きますね」

「ああ、僕達はリーナ達に説明しに行くよ。革命軍がいつ動くかは決まってる?」

「まだです」

「そうか、ありがとう」

「じゃあな、アレス」

「はい。また!」


ーーー


時は進み、地下水路での作戦会議の翌日の夜。

ライオットの家に複数の人間が集まっていた。


「ボロいわね!」

「失礼だぞ、アリサ」

「いえいえ、本当の事ですし、こんな所に集まって貰って申し訳ない」

「ライオットさんが謝る事はないですよ」

「早く終わらせて、もっといい家を建てるわよ!」


アリサの言葉にアレスが焦るが、悪気はなかった様だ。

彼女は少々正直過ぎる。

思った事をすぐ口に出す癖がある。

そう言うところも彼女の良いところではあると思っているアレスも、今みたいな状況はヒヤヒヤするから辞めてほしいなと思う。


「そろそろ集まったかな。それじゃあ皆さん! 作戦を説明します! よく聞いておいてください!」


周りを見渡し、人が集まったのを確認するとライオットが皆に聞こえる様に声を張り上げる。


「昨日、フィルド様達と作戦を決めました! それをここにいる皆に伝えます!」


現在、ライオットの家に集まっているのは革命軍の大多数を占めるラクスティアの国民だ。

そしてその中でも、国民を纏める役割にある人達が集まっている。

革命軍側のトップがのフィルド、ロアク、デイブとすると、その次にアレス達冒険者と国民全てを纏めるライオット、そしてその下に複数のグループのリーダー的な存在、そして大多数が一般の国民といった具合で、ここに集まっているのはアレス、アリサ、アルト、ライオット、そしてライオットの1つ下の、グループリーダーの様な人達だ。


「私達は3つの塊に分かれ、商王の屋敷から離れた各場所で暴動を起こし、商王達の注意を引きます!」

「何故商王の屋敷を直接攻撃しないんだ!」

「私達が直接行ったとて無駄になるからです! その為私達は各場所で暴動を起こし、商王の周りにいる兵を少しでも使わせる! そしてヴァルデスの屋敷が手薄になったその隙に、フィルド様やロアク様、そしてここにいるアレスさんがヴァルデスを討つ手筈になっています!」


質問には的確に答えていき、作戦を共有していく。


「兵を分散させるなら、3つではなくもっと分けた方がいいのでは?」

「皆も知っての通り、私達は弱い、少数ずつで分かれたとて、近辺にいる冒険者達や荒くれ者に鎮圧されてしまう。そうなれば意味がないのです。ヴァルデスの屋敷に私達の暴動が知られないといけませんから。だからあまり分散はさせない方針に決まりました。どこか一つでも兵を引きつけられれば、成功だと、フィルド様は仰っていました」


フィルド達がラクスティア国民についたと知っても、変わらず国民に暴力を振るうやつはいまだに存在する。

それに、少数に分かれた所で、ヴァルデスがわざわわざ私兵を使ってまで止めてこないだろうと判断し、今作戦に決まった。

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