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ヴァルデス②

「俺に楯突くつもりか!! 俺の優しさで見逃してやってたのによお! それを裏切ったんだ! すぐにでもお前を殺してやろうか!?」


ヴァルデスがテーブルに身を乗り出し、ドン!っとテーブルを叩きデイブを脅す。


「お、お言葉ですが私は貴方にもう従う気はございません。お金も返却しましょう。貴方から頂いた物には一切手をつけていないので、安心してくだ・・・・・・!?」


キィイイン! っと金切り音が部屋に響く。


「・・・なっ!?」


デイブは一歩遅れて一瞬の出来事を理解した。

デイブの眼前にヴァルデスが鬼の形相をして隠し持っていた小刀を突き出し、それをロアクが一瞬で剣を抜き、ヴァルデスの小刀を受け流しデイブを守っていた。


「うちのに何してくれてんだ」

「クソが! やれ!」

「馬鹿が」


ヴァルデスの指示が出たときには既に奴の護衛は権を抜いており、デイブやロアク達に向かって剣を振ろうとしていた。


「「「おらああああ!」」」


ロアクがヴァルデスの護衛の大半を相手取る。

そこらの半端な者なら簡単に蹴散らされるだろう。

しかし、ここのいるのは一国の王とも呼べる存在が集めた精鋭だ。

幾らロアクでも、瞬殺はできなかった。

そして、増援もすぐに出現し、ヴァルデスは魔法使いを固め後方へと下がっており、フィルドもデイブを守るので手が空いてなかった。


「やれ! 早くそいつらを殺れ!」

「数が多いな、魔法使いも多数、足手纏いがいる中で奴を殺すのは厳しいか・・・・・・ロアク! 退くぞ!」

「ああ!」


ロアクが窓を突き破り、外へと離脱し、フィルドがデイブを抱えてロアクに続く。


「次だ! 次で殺してやる! 待ってろよ! 豚がっ!」


フィルド達が走り去っていく姿を見ながら、ヴァルデスが声を張り上げる。


「おい! あいつはどうした!」

「はい、お、恐らく寝坊かと・・・」

「クソがっ!」

「ぐあっ!」


ヴァルデスが報告をした部下を蹴り飛ばし、悪態を吐く。


「あいつさえいれば、殺せたってのによお! ふざけんな!」


物が散らかり、選りすぐりの護衛達が血を流しながら地に伏し、壁にあいた大穴を見てヴァルデスはイラつきが収まらなかった。


「っち、まぁいい。奴らは必ずまたここへ来る。その時に備える。商王を招集しろ」

「はっ!」

「ああおい、そこのお前、豚を守っていた2人組を調べろ」

「は、はい!」


気持ちを切り替え、デイブ達を確実に殺すために、ヴァルデスが動き出す。


これをきっかけに、商王対革命軍の戦いの火蓋は切られた。



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