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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第三章 交易国家ラクスティア

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誰?②

「アレスさん!」

「すいませんライオットさん。遅れました」


少女へ迫っていた冒険者を蹴飛ばし、ライオットへ助けるのが遅れた事への謝罪をする。


「あなたも、大丈夫ですか?」


アレスとライオットの間にいた少女にも安否の声をかけると、少女は一瞬の出来事に目を見開いた後、笑みを浮かべた。


「ああ、そなたのおかげでな。感謝するぞ」


まだ成人もしていないであろう姿とは裏腹に話し方はまるで年寄りのようで、一瞬混乱するが、


「なっなんだてめえ!? 正気か!?」

「どっから出てきやがった!? 」


野郎共の声でスっと冷静さを取り戻していく。


「正気かどうか聞きたいのはこっちの方だ。無抵抗の相手に複数人で暴行を働いたあげく、まだ未成年の女の子にも手をあげようとしていただろ」

「それの何が悪い! こいつらをいくら殴っても!ギルドも! 国も! 俺達に注意しなかったんだ! なら別にいいじゃねえか! ここにいる奴らは皆やってる!」

「注意を受けていないとしても、許可も無いだろ。他の国でもこんな事をするのか」

「しねえよ! するわけねえ! そもそも俺達ちゃこの国から出るつもりは毛頭ねえ! 俺達にとって天国のような場所だからな! それに、何時でもサンドバッグが歩いているしなあ!」


ああダメだな。

こいつらには人の心と言う物がない。

自身より下の立場にいるものを物と認識している。

こんな奴らと話すだけ時間の無駄だな。


「もういい、話すだけ無駄だな」

「ああ俺も話すのは苦手なんだクソガキ。まずはてめえで遊んでやるよ!」


相手は2人、武器は抜いていない。

出来るだけ素早くケリをつける!


「おらあ!」


乱暴に飛んできた腕を掴み、腹を数発殴り、ついでに顔面も殴っておくと、ゆっくりと倒れていき、最終的にドサっと音を立てて地面に寝転がった。

技術なんていらない。

単純な暴力。

こいつらに、いや、これを見ているであろう冒険者達や商人、亜人、その他誰でもいいが、この事を広めて貰わねばならない。

そして、ライオットさんのような立場の人々に、味方がいる事を知って貰わねばならない。

単純な抑止力にもなる。


「てめっ! このっ! 調子のんじゃねえぞ!」


おっと、戦闘中に考え事をしていた。

いくら格下でも、油断したら足元をすくわれる、気をつけなければ。って・・・


「おいおい。こんな事で剣を抜くなよ。流石に冒険者同士の殺し合いはギルドが黙ってないだろ」

「うるせええ! てめえをぶっ殺してもギルドは何も言って来ねえよ! なあ冒険者達よ! こいつをやるのを手伝ってくれ!」

「んん??」


俺と対峙していた冒険者の男がそういうと、周りにいた冒険者達がゾロゾロと剣を抜きながら前に出てくる。

いやらしい笑みを浮かべながら。


「すまねえな、てめを殺したくはないんだが、出しゃばりすぎだぜ」

「俺達の楽園を潰そうってなら、同業でも容赦はしねえぞ!」

「わざわざそこのサンドバッグと女を庇ってこんな前に出てきたくらいだ。腕に自信があるんだろう? 相手してくれよ。良いとこ見してやれよ、な!?」

「おい! このガキ殺した後は俺も参加出来んのか!?」

「ああ、構わねえよ。俺達が先だから、もう壊れてるかも知れねえけどな! ぎゃははは!」

「おいおい手伝ってやるんだから丁寧に扱えよ」


「はあ・・・・・・」


面倒臭いことになったな。

俺1人なら余裕だが、2人を守りながらってなると・・・


「アレス!」

「! エリック!」



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