事情説明①
「分かりました。私の仕事仲間や、同じ立場にあるような人達に声を掛けてみようと思います・・・・・・その際、フィルド様とロアク様の名をお借りしても宜しいでしょうか?」
「ああ、構わんが、役に立つか?」
「勿論ですとも、あなた方が冒険者として成し遂げた偉業は、このラクスティアにまで届いておりますから」
「そうか、仲間集めは慎重に行ってくれ。商王側の人間や、冒険者に悟られないように頼む」
「心得ました」
「エリック、君達はライオットさんと行動してくれ。何かあれば君達が守ってやってくれ」
「はいっ!」
エリックもライナーもやる気に溢れている。
「彼女達はどうする?」
そう言ってフィルドはセラとマナを見る。
「わ、私も! エリックとライナーが参加するんさから私も参加する! パーティーだもん!」
「ふふっ、そうですね、私も参加します」
「いい事言うじゃねえかマナ!」
マナもセラも参加するようだ。
エリックやライナーと見合って笑いあっている。
「そうか、くれぐれも気をつけろ。私とロアクが居るとはいえ、こちらの戦力は少ない。出来る限り戦闘は避けろ」
「「「「はい!」」」」
「アレス、お前はどうする?」
フィルドがこちらに向き直ると、エリックやライナー達もこちらを見る。
「フィルドさん、アレスは僕達のパーティーに入っている訳じゃ無いので・・・・・・それに、彼は魔大陸に、」
「エリック、ありがとう。けど、俺も参加するよ」
「え? い、いいのか?」
「ああ、ここまで、話も聞いたのに、それを気にせず旅を楽しめる程図太い人間じゃ無いからな」
ま、アルトとアリサには旅が遅くなって申し訳ないが、まぁいいだろう。
こうやって旅先で様々な問題を見ていくのも、それもまた旅の一部だ。
今回はちと話が重いが・・・・・・。
「では、アレスもエリック達と共に行動してくれ」
「分かりました」
「それでは、一度解散とするか」
「そうですね。もういい時間ですし」
そう言って窓の外を見ると、既に陽が落ち始め、空は淡いオレンジ色に包まれていた。
ーーー
「アルト、アリサ、予定より長くこの街に滞在する事になるかも知れない」
「分かったわ!」
「分かった」
アリサもアルトも、思っていたよりもあっさり了承してくれた。
魔大陸だけでなく、亜大陸に行くのも楽しみにしていたから、もう少し嫌がるかごねると思っていた、特にアリサは。
「ありがとう」
「それくらいいいわよ!」
「でも、どうして急に滞在する事になったの?」
アルトが不思議そうに聞いてくる。
アルトの言葉にアリサも興味を示したのか、耳を傾けている。
「なんて言うかな・・・・・・お前らは、この街に来て違和感あったか?」
「他の街より亜人が多かったわ!!」
「それは当たり前でしょ。亜大陸から1番近い街なんだから」
「じゃあ何よ! アルトは分かるの?」
「違和感か・・・奴隷が多いとか?」
アリサの当たり前の意見にアルトがケチをつけると、アリサは不貞腐れる。
「少し惜しいが・・・・・・」
アルトはよく周りを見れているな。
アリサも見てはいるんだろうが、そもそもあの状況を違和感と思っていないのかもしれないな。
とういか、滞在する理由を話してもいいのだろうか?
アルトは落ち着いてきたから分からないけど、アリサは「私も混ざりたい!!」なんて言ってくるかのしれない。
今回は今までより危険だし、最悪の状態・・・革命を起こすとなれば、国を敵に回すことになる。
こちらの戦力は俺とエリックパーティー、そして戦闘経験の無い国民にこちら側の最大戦力であるロアクとフィルド。
幾らSランクが2人いると言っても圧倒的に不利だ。
危険すぎる。
でも事情を説明しないのは駄目だよなぁ。




