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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第三章 交易国家ラクスティア

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街の真相②

「・・・・・・フィルドさん、俺にもその話し合いに参加させてくれませんか?」


アレスがそう言うと、ロアクやエリック達、ライオットなど、皆の視線がアレスに向けられる。


「理由を聞かせて貰おう」

「何故この国がこんな事になっているのかが気になったからです。それに、ライオットさんの様に酷い扱いをされている人をこの街で沢山見たんです。それを見て見ぬふりをするのは、少し、気が引けるからです」


俺は決して善人では無いだろう。

もしアリサやアルト、ガルドさん達に何かあれば、絶対にそちらを優先するし、この街で虐げられている人達を無視するだろう。

初めて会った人達よりも、今まで関係を築いてきた人達の方が大事で、優先順位が上で、彼らを守る為に俺が出来る事なら、犯罪にだって手を染めて見せよう。


しかし、今は仲間内で特に誰かが困っている訳でも、危険な状況に陥っている場合でもない。

だから、心に余裕が出来ている今、この街の状況が気になってしまう。

正確には奴隷という立場に無いはずの国民が、外国人にまるで奴隷の様に扱われている。

それを見て、胸糞が悪くなった。

この世界に来る前の俺なら、胸糞が悪くなっても絶対に避けただろう。

あっちでは力が無かったし、そもそもそんな誰とも知らない人がどうなろうが、結局俺には関係ないなと思い、助けようという発想すら浮かばなかった。

でも、今は違う。


こっちの世界に来て、多くの人と関わり、関係を築いてきた。

全てが良い出会いだった訳では無いが、地球にいたときでは味わえなかった感覚を味わえた。

クラウスを筆頭に、ブライドやガルドパーティー、ガンゾパーティー、エリックパーティー、そしてアリサやアルト、そして貴族や騎士団長、国王などと言った全く身分の違う人とも関わりを持って気づいた。

そもそも最初は絶対に知らない人な訳で、そこからどういう関係になるかは分からない。

だけど、それが楽しんじゃ無いかと気づけた。

初めて会った時は最悪な印象でも、その人にも何か事情があって、話し合えば仲良くなれるかもしれない。

俺とガンゾの様に。

そういう出会いが好きだったと気づいた。


つまり何が言いたいかと言うと・・・・・・例え知らない人だろうが、苦しんでいるのなら、助けた方がいいという事だ。

そこから色んな関係が出来るだろうし、人の助けになれるなら、自分自身の気持ちも良くなる。

もちろん、強制では無く、自分の意思で、出来る範囲で手伝おうと思う。


「そうか・・・まぁいいだろう。味方は多いに越した事はない」

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