再会
ガルドが指さした方に振り返り、視線を向けると、そこには懐かしい、久しく会っていなかった人達が居た。
「っ! エリック!」
エリックパーティーだった。
クエストが貼っている掲示板を皆で確認しているで、アレスが名前を呼んだの気づいたのかバッと頭を振り返り、周りをキョロキョロと見る。
「エリック!」
もう一度名前を呼び、手を振るとエリックは今度こそ気付いたようだ。
アレスの顔を確認した後、驚いた顔をしてすぐにライナー達を引き連れてこちらへと寄ってくる。
「アレス? アレスか!? 久しぶりだな!」
「ああ、久しぶりだな!」
エリックがこちらの席までやって来て、手を差し伸べ、アレスもそれに応えて手を掴む。
「ライナー、セラ、マナ、お前達も久しぶりだな」
「ああ! 久しぶり! アレス!」
「お久しぶりです」
「ひ、久しぶり」
ライナーは相変わらず元気で、セラは丁寧に礼をする。
マナは前みたく抱きついたりしてくるかと思ったが、そんな事は無く、普通に返事を返された。
「こんにちは、鉄の牙のガルドです」
「は、初めまして! ガルドさん! よく名前を聞いてて、知ってます! あ、僕は」
「大丈夫、名前は知ってるよ。君がエリック君で、君がライナー君だね。隣に居るのがセラちゃんで最後の子がマナちゃんだね? アレスがよく話してくれてるし、さっきの会話で何となく誰か分かったよ。これからよろしくね」
「お、おおお願いします!」
「エリック、緊張し過ぎだ」
「そりゃあ有名な人と一緒に話せてるんだから緊張もするだろ!」
「そう言って貰えると嬉しいね。ま、有名なのはヴァルグレイ王国内だけだけどね。あそこを出たら、知ってる人は一気に少なくなるしね。君達はクエストに行くのかい? もし時間あるなら、一緒に食べて行かないかい? アレス君とも沢山話したい事、あるだろう?」
「え、いいんですか!? ぜ、是非!」
「よっしゃあ! ありがとうございます! ガルドさん!」
「「ありがとうございます」」
エリックとライナーが喜びで興奮気味だ。ライナーはガッツポーズまでとっている。
セラとマナも嬉しそうに感謝する。
一気に人数が増えた為、近くにあった机と椅子を合わせる。
「お前ら! どんどん食えよ!」
「「あ、ありがとうございます!」」
グレンがエリックとライナーの皿に料理を詰め込みまくり、2人はガツガツと美味そうに食べる。
アルトはやっとグレンから解放されたからか、ほっと一息吐いている。
というか、ここの料理を滅茶苦茶美味しそうに食うな。
リーナとアリサが言っていた通り、俺もここの料理はあまり合わない。
問題無く食えはするが、美味いと言えるほどでは無い。
ただ、不味いというのは違う。
多分、舌が合わないんだと思う。
使ってる調味料が違うとかの理由だと思うが。
「俺が奢ってやるから、どんどん食えよー!!」
グレンさんもしかして酔ってる?
こうして、エリックパーティーを含めた計11人で、1時間ほど飲み食いしていたのだった。




