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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第1章 グレイヴァルド要塞都市

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ダンジョン攻略ーーー焔龍④

「アレス!焔龍を引きつけてくれ!」

「分かった!」

着地した瞬間すぐに駆け出す。

焔龍の視線に入るように走り、気を引きつける。

クラウスは焔龍の視界に入らないように俺とは反対を走っている。

俺の剣では焔龍を殺る事は出来ないだろう。

クラウスなら首を切り落とすか魔石まで剣が届くだろうから、少しでも隙を作れるよう撹乱する。


焔龍が俺に対して腕を高速で振るい、獰猛な爪を使い俺を殺そうと狙う。

これは受け流そう・・・・・!

「うおッ!っぶねえ!」

クッソ!剣が軽く触れただけで持ってかれる!

力の差があるすぎるせいで、上手く受け流せない!

あいつの攻撃は避けるしかない!

クラウスはよく受け流せたな!?


ドンっ!

「うおおッッ!」

ダアアアン!

焔龍が怒涛の勢いで襲いかかってくる。

気を引き付けたはいいが、避けきれないぞ!

ちっ!避けてばっかじゃキリがないな!

・・・・隙を作るのならこちらから攻めなければ!

ダンッ!

一気に踏み込み焔龍に急接近する。

このままもう片方の目も潰す!

ガアアオウ!

焔龍がそれを阻止しようと、残った角で突き刺そうと俺に向けて頭を振るう!

・・・・・そう来ると思ったよ!

迫り来る角に剣を合わせ受け流せッ!

体を捻らせ角力の方向に合わせて体を回転させる!


「がっ!あ゛あ゛!!」

軽く脇腹を抉られた!

激痛が走る。

痛い...痛い痛い痛いッ!

抉られた所が物凄く熱い!

血が止まらない!

どうすれば・・・・


焔龍がアレスにトドメを刺そうと追撃する。

しかし、

「・・・・はッ!お前の負けだよ。焔龍.....」

焔龍の傍らにクラウスの姿を見つける。

彼は猛スピードでこちらまで迫っている!

「アレス!あとは任せろ!」

クラウスが声を上げ、大きく跳躍する!

そのまま俺を狙っていた焔龍の首を・・・・

ザンッ!

一刀両断する!


ドシャアア!!っと焔龍の頭が、首から落ち、追撃が俺に届くことはなかった。

・・・・・・・勝てた・・・のか?

焔龍はもうピクリとも動かない。

本当に・・・勝ったんだなぁ・・・・

「ありがとう。クラウス。助かったよ。」

「ああ、俺もアレスが居なければ大分キツかったな。引き付けてくれてありがとな。」

「うん。・・・・勝てて良かった!」

これで帰れる!

ようやく、帰れる。

またあの家に帰って酒場で飯を食べて、クラウスと稽古して、偶にクエストへ行く。

そんな生活をまた送ろう。

それが、今は1番良い・・・・

「ガルドさん達を連れて帰ろう。クラウス。」

「・・・・ああ。けど、まだ問題はある。」

「問題?」

「忘れたか?ここはダンジョンだぞ?まだ終わりじゃない。気を抜きすぎだ。」



ーーーーーー


ダンジョン

数多のモンスターを産み落とす。

モンスターの母なる存在。

そのモンスター達から出る魔石やアイテムを人間は使って生活している。

それが無ければ、今の生活は保てないが人類はダンジョンを使い一気に文明発展させた。

攻略されないようにギルドに管理されているダンジョンもある。

・・・・なら、人類にとってダンジョンはただの金を稼ぐ場所なのか?

それとも人類の研究を発展させるための場所か?

ー弱った人間達だけでも無事に帰れる程、安全な場所か?


否。


ダンジョンは人類を、亜人を、魔族を喰らうために生まれた存在だ。

そんな彼らが、弱った獲物をそう簡単に見逃すのか?


それも否である。


ダンジョンの脅威はモンスターの無限湧き。

ダンジョンが攻略されるまでは、それは文字通り永遠に湧いてくる。


ダンジョンは、弱った獲物を逃がさない。

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