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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第二章 オルディア城塞都市

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雇ってくれないか①

「ああ、アルトとアリサは俺に着いていきたいって言ってたよ」

「そうか。やっぱり、本人達はグリスヴァルドに帰りたいなんて考えてなかったな」


ダイアスが勝ち誇ったような笑みを浮かべる。


「そうだな。ああしたらいいこうしたらいいって、1人で勝手に決めてしまっていた。ダイアス、お前に色々言われて、あの子達と話せて良かった。ありがとう」

「別にいいよそれくらい。で、どう纏まったの? 話したのはそれだけじゃないよな?」

「ああ、とりあえず、今のあの子達じゃ魔大陸は厳しいだろうから、出発までにDランクになっておけよと。後は言語や地理、金の使い方とかの勉強もしておけって言っといたけど、どう?」

「まぁいいんじゃないか? 言語って言うと魔人語だよな? アルト達の分もアズルムさんが面倒を見るのか?」

「あっ、まだ言ってなかった」


アズルムに向き直る。


「アズルム、俺だけじゃなくてみう2人にも教えてあげてくれないか?」

「2人でいいのか?」

「ああ」

「いいだろう! 任せろ!」


ドンッと厚い胸を叩き、アズルムは快く了承してくれる。


「ありがとう。助かるよ。ダイアス、もしあの子達が無理ならここに残すから、その時は気にかけてやってくれないか?」

「ああ、もちろん」

「ありがとう」


ダイアスにお礼を言い、軽く頭を下げる。

頭を上げようとした時、扉を叩く音が聞こえた。


「会長がいらっしゃいました」


外から声が聞こえると、ダイアスが立ち上がり、扉を開く。


「ラドヴァン様、アレスが話したい事があるそうです」

「ああ。久しいな。アレス」


ラドヴァンが挨拶をしながら部屋に入ってくる。

ダイアスが職員に感謝を伝え、ラドヴァンの隣へ座る。

そういえばこいつ社長みたいなもんか。

出世したな〜。


「お久しぶりです。ラドヴァン様」


ラドヴァンと会うのは、ベルナールの作戦後の事後会議が最後だっただろうか。

武闘大会にも来ていなかったからな。

多分、こっちの事で忙しかったんだろうけど。


「それで、今日はどうした?」

「実は、ダイレス傭兵団に、この人を雇ってほしんです」

「この方は?」


ラドヴァンがアズルムの方を見る。

こんなデカイ魔族の男を見ても顔色1つ変えないとは。

恐るべし担力。


「この人は、」

「お初にお目にかかります。ラドヴァン・ダスティン殿。私は魔族のアズルム、と申します」


アレスが何かを言おうとすると、アズルムが自ら挨拶をする。

思っていたよりも、しっかりした挨拶だな。


「ふむ。何故君は彼をここで働かせようと?」

「適職だと思ったからです。彼は武闘大会でも2位を取れる程の実力者です。傭兵団となれば、荒事に巻き込まれることは多いはず、強力な戦力になると思います」

「確かに、傭兵団としては武闘大会で2位の実力を持つ彼は魅力的だ。しかし、戦力で困っている訳では無い。君も知っての通り、Aランク冒険者のダイアスが居る上に、これから多くの人がダイレス傭兵団に入る事が決まっている」

「アズルムさんはダイアスよりも強いですよ」

「何? それは本当か?」

「はい。彼に武闘大会で負けましたので」

「なるほど。それはダイアスよりも強いのか」


ラドヴァンが顎に手を添え、考える。


「アレス、君より強いのか?」

「同格です」

「いや、アレスよ。お前の方が強いだろう! 嘘は良くないぞ!」


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