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武闘大会ーーその後②

「ヴェイルさん! こんな所でどうしたですか?」

「いやセリウスがアレスを連れていく所を見てたから付いてきてたんだよ。そこで隠れてた」


そう言って支柱を指さす。

何やってんだこの人。


「それで! セリウスになんて言われた?」

「え? ああ、騎士団に入らないかって」

「そうか、それで何て答えたんだ?」

「入らないってキッパリ言いましたよ」

「・・・そうか。良かった」

「良かった?」

「いやあいつ、何かきな臭いからな。ほら、いつも仮面被ってるみたいだろ? まっ! アレスが入ってねえなら別にいいか!」


単にヴェイルがセリウスを嫌っているだけでは? というのは心に閉まっておいて。


「それじゃあ俺はもう行きますね」

「えっ!? 何処に?」

「祝勝会です。ガルドさん覚えてますか? 彼のパーティーとダイアスを連れて行くんですよ」

「俺も行っていい!?」

「え、いや、それは皆に聞かないと分からないですね」

「そうか、なら一旦行ってみようぜ! 何処で食うんだ?」

「ギルドの酒場です・・・」

「おお! いいねえギルドの酒場! 1回行ってみたいと思ってたんだ! よっしゃあ行くぞー!」


・・・まぁ良いか。

この人はグレンさんと気が合いそうだし、案外仲良くなってどうにかなるだろ。


ーーー


「「「かんぱーーーい!!」」」


それぞれが手に持つコップを合わせる。


「いやーそれにしてもセリウス団長に連れていかれたと思ったら、ラグナス団長を連れてくるとはね。」

「あはは」

「今日は俺が全員分奢る!! 沢山食え!」

「さっすが団長!! 太っ腹だぜー!!」


ヴェイルが奢り宣言をすると、最初奢ると言っていてグレンが煽て、持ち上げる。


「アレス君、アズルムさんと戦ってどうだった?」

「! そうですね。まだまだ未熟だと思いました。最初の一撃。あれを見切れていたら、喰らうことがなければ、もっと楽に倒せたかもしれないと思います。正直、吹っ飛ばされた後は体が痛かったから」

「アレス君が吹っ飛ばされた時はヒヤヒヤしたよ」

「本当にそうよ!! 余裕そうに受け止めたと思ったら! いつの間にか壁にめり込んで居たもの! びっくりさせないでよね!」

「・・・心配した」


ガルドだけじゃなくリーナやカナも会話に入ってくる。


「すいません。思ってたより早くて重かったので、上手く受け流せなかったんです」

「まぁでも、最終的には勝った訳だし、凄いよ」

「ありがとうございます」


次があるかは知らないけど・・・魔大陸に行けば、アズルムみたいな奴と戦うかも知れないし、おいおい対策を練っておかないとな。


「ぁぁ、」


ガタンっ!と大きな音がし、視線を向けると、ダイアスがテーブルの突っ伏していた。

そして手には、酒。


「ダイアス! まだまだだなあ!!」

「もっと酒をくれえ! グレン! やるじゃあないか!!」


グレンとヴェイルが酒を飲みまくっていた。

テーブルの上には空になったジョッキが大量だ。

ダイアスはそれに付き合わされていたんだろう。


おい、あれって・・・

ああ、紅焔騎士団(クリクゾン・フレイム)の・・・

なんでここに・・・


ヴェイルが騒ぎすぎて、周りに正体がバレ始めている。

いや、元々隠す気もなかったと思うけど。


「アレス! お前も飲め!!」

「まぁ、少しくらいなら」




気がついたら朝だった。



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