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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第二章 オルディア城塞都市

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武道大会ーー本戦リーグ1日目①

「今日から本戦だ。二人とも、頑張って!」

「アレス! 優勝しろよ! ダイアス! お前はアレスと当たる前に負けるなよ! お前が優勝でも良いぜ!」

「私達が応援してるんだから、負けたら承知しないわよ!」

「二人共・・・頑張れ」


ガルド、グレン、リーナ、カナ、全員が今日は見てくれる様だ。

運良く闘技大会観戦のチケットを入手出来たらしい。

凄い倍率らしいけど、四人全員取れたのは奇跡だな。


「じゃっ、僕達はもう上にいくから。頑張ってね」

「じゃあ俺達も行こうか」

「ああ」


ガルド達と別れ、ダイアスと共に選手の控室へ向かう。

本戦リーグは約64名。2日かけて行う。

ルールは殺し以外なら何でもあり。

腕を切断しようが、相手の目をほじくり出そうだが、殺さなければセーフ。

ただし、相手が降参した場合にも攻撃を加えたら、失格となり、降参した側が勝利となる。


「ダイアス、この大会のルール結構危なすぎないか?」

「俺も思ったよ。けど、それでも多くの人が参加してるって事は、それだけ価値があるからだと思う」

「それはそうだな・・・もし死にそうになったらすぐに降参しような」

「もちろん、こんな所で死にたく無いしな」


「アレスさん、次出番ですので、移動をお願いします」

「あ、はい。じゃあ行ってくるわ」

「おう! 頑張って!」


待合室に運営の人が呼びに来たので、そのまま後ろに付いていく。

初戦の相手は誰だろうか。

初戦はあまり強い人じゃなければ良いんだが。


ーーー


「さああああ始まりましたああ!! ヴァルグレイ王国主催の武道大会! 各国の貴族や王族も観に来るほどの一大イベントの本戦リーグが始まります! 今大会は、ヴァルグレイ王国から、アレクシオン・クロノス・ヴァルグレイ陛下に来て頂きました! その他にも、多くの貴族が観に来ております! そしてそして!! 白銀剣騎士団(シルバー・ブレード)紅焔騎士団(クリムゾンフレイム)の騎士団から、団長のお二方も来ています! 参加者の皆さん! 騎士団や貴族に勧誘されたいかー!? されたいよなああ!? じゃあ頑張れええええ!! それじゃあ、第1回戦1試合目!! 一回戦目に出場するのは、あのーー」


闘技場内に鳴り響く大音量の司会の声。

一回戦目の選手が紹介され、すぐに始まる。


「俺は2試合目か」


アレスは一回戦目の試合に出ている人達を眺める。


「あれくらいなら勝てそうだけど・・・緊張するなあ」


戦闘自体は結構慣れてきたけど、人前で、それも数万人単位に見られながらやるのは初めてだから、どんな感じなんだろうか。


「ふぅ・・・俺の相手も弱い相手であります様に・・・」


そう願いながら、出番が来るまで待ち続けた。

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