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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第二章 オルディア城塞都市

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事後会議②

「これに関しては、規定の通りに進める。アレス達冒険者には、冒険者ギルドを通して報酬が渡るだろう。兵や騎士団には国に渡った分から、それ以外の、私の呼びかけに応じて、協力してくれた方々には、ダスティン家から報酬を出す。異論がある者はいるか?」


ラドヴァンが報酬の内訳について、異論がある者を探すが、そこで口を出す者は居なかった。


「居ないか。それでは、今作戦の被害だが、軽傷も含めれば、突入組は多数が負傷、死者はなし、地上班は数名負傷、死者はなし。民衆への被害もなしだ。皆、良くやってくれた」


被害報告を聞き終わると、会議室内の雰囲気が少し明るくなる。


死者数0って、凄いな。

俺は少し危ない場面があったけど、生き残れて良かった。

やっぱり、まだまだ俺一人じゃどうしようもないな。

ガルドやガンゾ、ダイアス達が居なければ、俺は死んでただろう。

王様や、ラドヴァンが居なければ、こんな大規模な作戦を、安心して決行出来なかっただろう。

クラウスやエルンストが居なければ、アルトとアリサを救えなかっただろう。


本当に、色々な人の力を借りて、成功出来た事に、感動と同時に、自分一人では何も出来ない事が痛感させられるな。


「ベルナールの基地から保護した人数は約800人だった」


その言葉を言った途端、少し明るくなった雰囲気が、すぐに硬くなる。


800・・・凄い数だな。

今回動員されたこちら側の数が、冒険者や兵などを合わせて、約400前後だから、2倍くらいの数の人が、ベルナールによって捕まり、奴隷にされていたのか。


「800、ですか。よくもまあその数を、管理出来ていましたね」


誰かが呟くと、その言葉を拾ったラドヴァンが応える。


「どうだろうな。結構杜撰なものだったかも知れないがな」

「というと?」

「奴の拠点に捕まっていた800人の内、約3割の、240人ほどが、既に死亡していた事が確認された。単に必要ないと判断され、殺されたのか。それとも杜撰な管理で死んでしまったのか。それを判明するには、死んでしまった彼らの体を詳しく調べねば分からない」

「確かに、そうですね」

「・・・・・・」

「・・・・・・」


しばらく沈黙が続く。

そんな空気に耐えきれなかった誰かが、口を開く。


「保護された奴隷達は、どうなるのでしょうか?」

「多くは国が保護する事になる。心身の治療もだが、その後の彼らの社会復帰についても、国が支援する事になる。彼らが、一人で暮らせる様になるまでは、国が面倒を見る事になるだろうな」

「なるほど、それを聞けて安心しました」

「他に、何か聞きたい事がある者はいるか?」


ラドヴァンが皆に問うが、返事はない。


「では、会議を終了とする。皆、本当に助かった。ありがとう。以上、解散!」


これにて、ベルナールに対しての大規模な作戦は、一件落着したのだった。

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