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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第二章 オルディア城塞都市

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強敵①

いた!

ベルナールだ。ようやく見つけた!

殺しては駄目だ。

捕える事が目標、ならまず、逃げられない様に足を狙う!


「ダイアス!」

「おう!」


ダイアスが先に飛び出し、一歩遅れてアレスが走り出す!

周りにいた敵をダイアスが相手をし、アレスはただ一点を見つめ、さらに奥へと突き進む!


「ベルナール!!」


雄叫びを上げ、ベルナールに迫る!

あと少し、もう少しで、剣先が奴の足に届く!

奴を動けなくして、アルトとアリサを助けだして、それで今回の突入は終了だ。


「!? うおっ!ぐっ!」


もうあとコンマ数秒で、ベルナールの足を貫くと思っていた剣は、届く事はなかった。


「ベルナール様、早くお逃げください。この侵入者共は私が相手をしましょう。」

「あ、ああ!助かったぞ!よくやった!ここは頼むぞ!」


アレスとベルナールの間に、二人の男が居た。

一人がベルナールと言葉を交わし、ベルナールが感謝を言い、この場を後にする。

一人はベルナールに付いていき、もう一人はこちらを見据えたままだ。

そして、アルトとアリサを抱えていた男もベルナールに続く。


「逃すかああ!」


アルト達が連れられるのを見て、アレスが血相を変えて突進する。

ようやく見つけたんだ、ここで逃げられるわけにはいかない!

しかし、


「お前の相手は私だ。」


そう言って、またもアレスの邪魔をする一人の男。


「っち!」


何度も邪魔され、苛立ちが表に出てしまう。

しかし、無闇に攻める事はしない。

アレスは直感で感じていた。

この男が、自身よりも強いという事を。


「冒険者、それにまだ若い。なのに、ここまで到達した実力は認めよう。だがらこそ、ここで私に潰されるのが惜しいな。もう少し来るのが遅ければ、もう少し、迷っていれば、死ぬ事は無かったと言うのに。」

「・・・」


今までとは圧倒的に格の違う敵を前に、アレスは返事をせず、ただ思考する。


どうすればこいつに勝てるのか。

自身だけでは絶対に勝てない。

なら、ダイアスと二人なら?

勝てる可能性は上がるが、確実では無い。

それに、ダイアスはまだ後方で複数の敵を相手にしている。

それまでは、一人で耐えなければならない。

俺が負けると、ダイアスも危ない。


アレスがそう思うほどに、たった数回、剣を交えただけで、アレスの直感が、この男に対して危険信号を鳴らしている。


「なぜ冒険者である貴様が、ベルナール様を狙う?」

「奴隷を解放させる為。」


急な男の質問にも、迷いなく答える。


「奴隷を解放して、それでどうする?あの方にとってその程度は痛手でも無い。」

「ベルナールを国に突き出す。不正の証拠はあるからな。」


アルトとアリサを早く追いたいが、俺一人じゃ無理だ。

ダイアスがこちらに来るまで、俺も時間を稼がないといけない。


「なるほど、不正の証拠を、貴様が本当に持っているのなら、ベルナール様を突き出す事は可能だろう。だが、それで英雄気取りか?あの方は確かに、やってはいけない事をしてきた。しかし、それと同時に、この国に多大な貢献をしてきた。そして今では、このオルディアで無くてはならない商会となった。もしあの方の商会が無くなれば、大勢の人間が困る。死ぬ人間まで現れるやもしれん。貴様の勝手な行動のせいでな。」

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