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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第二章 オルディア城塞都市

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情報共有③

「ギルドとこの国の貴族は、繋がりがあまり無いって言ってましたけど、それでも話は聞いてくれるんですね。」

「流石に話くらいは聞いてくれるよ。それに、ダスティン家が裏に付いてるような奴を無視するのは、しないだろうしね。ダスティン家と王族の仲の良さは、他国でも有名だから。ダスティン家と敵対すると、最悪の場合、大国の王族も敵につく事になるからね。」

「なるほど、確かにそれは避けたいって考えますね。」


そんな事を駄弁りながら職員について行くと、一室の前で止まり、扉を叩く、


「ここで支部長がお待ちしております・・・件のお二方を連れてきました!」

「入れ。」

「失礼します!」


職員に続き、部屋の中にへと入ると、そこには既に人が居た。

白髪混じりの髪をオールバックにまとめ、グレンと同等くら程の身長、ガタイが良く、目つきは鋭い。


「オルディア城塞都市支部の、支部長のゼルガだ。」

「はじめまして。ガルドです。」

「同じく、グレンだ。」

「アレスです。」

「ああ、座れ。」


そう言ってゼルガが座っている


「それで?公爵家の紋章を使ってまで、俺と話したかった事とは何だ?」

「率直に言います。クエストを発行して下さい。」

「クエスト?危険な魔物でも出たか?相手は?」

「大商人、ベルナール・バドルに対してです。」

「!? 正気か?」

「はい。」


ゼルガはこいつマジかっという顔で、ガルドを見つめる。

いきなり公爵家の紋章持って凸ってきた奴が、大国の大商人相手にクエストを出してくれって・・・確かにカオスな状況だな。

俺がゼルガの立場なら、同じ顔をするだろう。


「発行出来ますか?」

「無理だな。そもそもリスクが大きすぎる。確かに奴は犯罪を犯しているだろう。しかし、商人として、この国の経済を潤わしているのも事実だ。もし奴が冒険者に潰されたと知られれば、冒険者ギルドは非難の嵐だろうな。このギルドは、冒険者以外の人も多く利用していて、それでこの支部の維持費に当てている。人が来なくなると、最悪、オルディアでは冒険者ギルドが無くなる事になる。それは君も困るだろう?」

「確かにそうなれば困りますが、僕はそうなる事は無いと思います。」

「なぜだ?」

「それは公にクエストを発行した場合の想定ですよね?クエストを発行するのは、僕が集めた信頼出来る冒険者だけで固めて、出来るだけ少数で速やかに処理をします。秘密裏にやれば一般の人は、誰がやったかなんて分からないかと。」

「可能性がゼロだと言い切れるか?」

「ゼロは無理です。」

「ならこの話は、」

「ただし、出来る限りゼロに近づける事はできると思います。というか、隠す必要もないかと。」

「なに?どういう事だ?」

「アレス君、ラドヴァン様と会う事はできるかい?」


ガルドはゼルガの質問を無視し、アレスに声を掛ける。


「あ、はい。会えます・・・えっと、2日後、ダスティン家にもう一度来いと言われた時、他のリーダー格も連れ来いと、言ってました。」


昨日言おうと思ってたのに、完全に忘れてた!

ありがとうガルド!


「ではその日、ゼルガさんも来てくれませんか?」

「俺はまだ協力するとは言ってないぞ。」

「ベルナールが取り押さえられた場合、彼の財産は全て没収になります。協力してくれれば一割、いえ、二割をギルドに渡すよう、交渉します。」

「二割・・・」


大商人の全財産から二割・・・無視出来る額じゃないのは、俺でも分かる。たったの二割でも、死ぬまで豪遊したとしても、余りあるほどのだろう。


「・・・・・・分かった。とりあえず、2日後の話には参加しよう。そこで最終判断をする。」

「ありがとうございます。では失礼します。アレス君、行こうか。」


終わったか。

今日のガルド、珍しくグイグイ行ってたな。



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