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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第二章 オルディア城塞都市

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ダスティン家①

「すうう、はあぁぁ。」


思いっきり息を吸い、吐き出す。

いよいよ館が近づいてきた。

内側の壁の中に入ると、ガラッと雰囲気が変わる。

普段暮らしている場所、外側の壁と内側の壁の間を一般区、内側の壁の中を貴族区とでも呼ぼうか。

貴族区に入ると、冒険者や一般の人も居るには居るが、極端に減っている。

その代わり多く見られるようになったのは、高貴な服を身につけた婦人や護衛を引き付けている人。

服をびっしりと決めた商人などが多く、一般区と比べると騎士の数が多い。


後、一応ガルドに言われた通り上から羽織れる物を買ってきた。

普段使いの装備も綺麗に使っているつもりだが、傷は等はどうしても直らないし、念の為見えないようにね。

ここを歩いていると場違い感が凄いな。

普段冒険者が通らないから珍しいのか、すごく視線を感じる。


「っと、あれだな。」


正面に見えた大きな建物。

この貴族区の中でも大きい方だ。

まぁ真ん中にそびえ立つ白亜の城には勝てないけど。


「止まれ!何用だ!」


館の前までやって来ると、2人の門番に止められる。


「ラドヴァン・ダスティン様にご用件があって来ました。」

「そうか。名は?」

「冒険者のアレスです。」


そう言いながらクラウスからの手紙と、俺の冒険者ギルドカードを渡す。

それを受け取った1人の門番が、奥へと消えていく。

暫くすると、許可が下された。


「先程は失礼を。どうぞお入りください。」

「あ、いえ、大丈夫です。ありがとうございます。」

「彼女が案内します。」

「客室までお連れします。」


門番がそう言うとメイド服を着た人が現れる。

黒と白を基調としたロングスカートのメイド服。

やっぱメイド服っていいなあ・・・


「ここで暫くお待ちください。そちらの物は自由にお食べ下さい。では。」


そう言って一室へと案内され、メイドが出ていく。

一人ポツンと部屋にあったソファに座る。


・・・貴族と言えば豪華絢爛な自分の権力を見せつけるかの様な、趣味の悪いのか良いのか分からないイメージの部屋だったけど、ここは違うな。

案内されたこの部屋は、置いてる物自体は多くない。けれど、一つ一つの物は物凄く高価なんだろうけど、丁寧で落ち着く雰囲気がある。

というか、この館全体がそんな印象を受ける。

テーブルの上には美味しそうなお菓子も用意されている。


いつ始まるのかという緊張にソワソワしながら待機していると、ドアが開く。


「すまない。遅くなったな。」


そう言って入ってきたのは、ダスティン公爵家当主、ラドヴァン・ダスティンその人だった。


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