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死にかけ転移者、剣の才能あったので冒険者やってます〜成り上がり冒険譚〜  作者: 寒い
第二章 オルディア城塞都市

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ガンゾパーティーとの初共闘③

「ガンゾ、何か聞こえないか?」


ドーレが声を掛けると、全員が耳を済ませる。


ぱちぱちと火が燃える音、鳥の鳴き声、風に揺られる木々の音、そして、剣戟と人の声が混じった音。


「誰かいるな。」


全員がその音を聞こえたようだ。


「どうするんですか?」


アレスが問う。

このパーティーのリーダーはガンゾだ。

彼が助けないと言うのなら、それに従うまで。


「どうするかなぁ。近くで戦っているだけで、特に苦戦してるとかじゃないかも知れないしなぁ。」


ぎゃあああ、と悲鳴のような声が聞こえた。


「苦戦してそうだな。」

「うむ。」

「だな。」


レオナードとドーレがすぐに同意する。


「はぁ。どうするか・・・。」

「ちなみに、助けない場合の理由は何?」

「まず俺達のパーティーはBとはいえ、そこまで強くない。だから助けに行ったところで、返り討ちにあるかもしれん。それで死ぬなんて嫌だろ?」

「なるほど。って事は今回は俺が居るから迷ってるって事ですか?」

「・・・ああ、そうだ。駆け出しや初級冒険者はこの森には来ない。この森で戦うやつは大体が俺のパーティーより強いBランク以上のパーティーだ。そんな奴らが苦戦したりボコボコにされてるような魔物と戦いたくなんて無い。」


ガンゾ達も苦労してんだな。

そもそも他の冒険者が殺られそうになっていても、助けないって人は結構多い。

単純にライバルが減る上に、そいつらが全滅した後、手負いのモンスターをそのまま自分達が狩って全て横取りしようとするやつだっている。

冒険者ってのはその日暮らしの人が多いから、助けたところでメリットが無いような事を、わざわざ苦労を掛けてまでしない。


「だけど、今回はアレス、お前がいる。もし格上の相手でも、お前なら何とかなるか?」

「どれくらいの相手かにもよりますが、ある程度なら。」

「・・・・・・」

「別に俺が居るからって無理に助ける必要は無いと思いますよ。俺が居たとしても、リスクはあるんですから。相手によっては最悪全滅だってありえます。」


まぁこの辺の魔物、何が出るかまだあまり把握してないんだけどね。


「ガンゾ、俺達はお前の判断に従うぜ。」

「そうだな。」


レオナードとドーレが言う。


「・・・相手の魔物を確認してから、助けるか決めよう。」

「了解。」

「分かった。」

「任せろ!」


全員が了承する。


正直それが一番いいと、俺も思う。

飛び出して行ったら実は滅茶苦茶強い魔物でしたー全滅!ってなるよりか、ちゃんと勝てるか見極めてから助けるか逃げるかを再度選択する。

最優先は自分達の命だ。


「よし、そうと決まればすぐに動くか。ドーレを先頭に、全隊の距離を詰めて、向こうに向かうぞ。」


そう言って悲鳴が聞こえた場所に指をさす。


「行くぞ。」

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