ダンジョンへ①
「準備出来たか?」
「ああ、完璧。」
「よし、じゃあ行くか。」
「おう!」
ダンジョン攻略当日。
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「ガルド、着いたぞ。」
「お!クラウスさんおはようござ・・・・」
「「「おはようございます!!クラウスさん!」」」
ガルドさんがクラウスに挨拶しようとすると、周りにいた人達からの声にかき消される。
「ああ、おはよう。皆朝から元気だね。」
「すいません朝から騒がしくて・・・・」
「気にしないでいい。賑やかな位が丁度いい。」
現在、街を出てすぐの所に集合している。
まだ朝は早く、太陽も少しだけしかこんにちはしていない。
「アレス君も、おはよう。」
「おはようございます。ガルドさん。」
ガルドと挨拶を交わし、まだクラウスと楽しそうに話している人達を見つめる。
「彼らは・・・・ガルドさんのパーティーメンバーですよね?」
「はい。朝からうるさくてごめんね。」
「大丈夫ですよ。」
ニコッと笑い、気にしてないことを伝える。
クラウスも言ってたが、気まづい空気よりも断然賑やかな方がいい。
「ガルドさん、彼らの名前は・・・・」
1人の少女がこちらに気づきずんずんと近づいてくる。
「貴方がアレスね!よろしく!私はリーナ!魔法使いよ!」
青い髪を持っていて、活発そうでとても元気だ。
「カナ。弓使い。よろしくね。・・・・・」
カナさんか、長久を持っていて、茶色の髪で・・・・ケモ耳と尻尾!?
「失礼かもしれないですが、カナさんは亜人なんですか?」
「?、そう。私は獣人族。あと、別に失礼なんかじゃない。知らない事は、聞いたらいい。」
「あ、はい。ありがとうございます。」
け、ケモ耳だああ。
いいないいな、滅茶苦茶モフりたい。
けど、流石に我慢。
初対面でそれは敵認定される!
それだけは阻止せねば!
「お前がアレスか!まだ結構若いな!よろしく!俺はグレンだ!見ての通り槍使いだ!」
グレンさんか。
彼もガルドに負けず劣らずの長身だな。
体格もいい。
・・・・・まあブライドさんには負けるが・・・・・俺よりデカイのは殆ど居ないだろう。
「アレスです!よろしくお願いします!」
「よろしく!」
「よろしく。」
「よろしくな!」
全員が返事を返してくれる。
この人たちもガルドに負けず劣らず良い人そうだな。
「よし、それじゃあそろそろ出発しようか!」
ガルドが皆に聞こえるように声を張る。
「行くぞー!」
「「「「おー!!」」」」
ガルドの掛け声に続き、各々が声をあげた。
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「アレスはさー何で冒険者になろうと思ったの?」
「私も気になる。」
「俺も気になるなー!まだ若いのになあ!もったいねえ!」
リーナ達からそんな事を聞かれる。
冒険者になる理由、か。
・・・・・そういえば、なんで冒険者になろうと思ったんだろうか。
う〜ん、と頭を傾けていると。
「お前ら、あんまりアレス君に迷惑かけるなよ。」
ガルドからの忠告がリーナ達に入る。
あ、もしかして俺が悩んでたから困ってると思ったのか?
なんて優しいんだ!
・・・・困ってはないけど・・・・・
「別に迷惑かけてないじゃん!質問しただけだよ!?」
「そうそう。」
「これくらいいいじゃねえかよガルドお。仲を深める為には互いを知らねえとな!!」
「お互いを知るのはいいが、相手が困ってたら意味ねえだろ!」
「え?あ、ごめん!アレスもしかして言いたく無いことだった?」
「ごめん。」
「すまねえ・・・・気づくべきだったな。」
あああああ
俺が何て答えようか悩んでいるうちにいつの間にかめっちゃ謝られているんだが!?
「いや、大丈夫ですよ!どう答えればいいかで悩んでしまって!・・・・・迷惑ではないですよ!?」
「ほ、本当!?ほらねガルド!聞いた?迷惑じゃなかったでしょ!」
「良かった。」
「アレス!変な勘違いしてすまねえな。けど本当に迷惑にだったらちゃんと言ってくれよ!」
「はい。ありがとうございます!皆さん。」
ガルドが詰め寄られ、クラウスがやれやれと言ったように笑う。
今日は、良い日になりそうだ。
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