オルディアの冒険者ギルド
「特に問題もなく終わって良かったね。」
「前回の時みたいにならなくて安心しました。」
「そうだね。でもあの時は盗賊団だけじゃなくてパールが率いてたブラッドヴァルドの人間が多かったから。盗賊団だけであの規模ってのは滅多にないから、大体は何とかなる事が多いよ。」
「やっぱあれは例外だったんですか?」
「そうだよ。アレス君はこの後どうするか決めてる?」
「俺はこのままギルドに行こうと思ってるんですけど、場所が・・・。」
「そういえば手紙を貰っていたね。僕達もギルドに向かうから、一緒に行こうか。」
「はい!ありがとうございます!」
ガルド達が居てくれて本当によかったな。
もし居なかったら、今頃俺はこのでっかい街の中を彷徨い続けただろう。
しかも、恐らくこの貴族というか、高位の人間達が多く居るこの街で。
周りの歩いている人間達は全員身なりがいいし、高そうな服きてるし、使用人?護衛?みたいな人達を連れてる人も居るし。
その中にこんな冒険者のガキが1人で街の中を彷徨ってたら、不審者として殺されちゃうかも!?は考えすぎか・・・
「行くぞーアレス!!」
「ガルド!アレス!早く行くわよ!」
「2人とも・・・遅い。」
グレン達に呼ばれ、ガルドと2人ですぐに返事を返し、走り出す。
「今行くよ!」
「すいません!行きます!」
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内側の壁を抜け、貴族街を抜けた所で、1つの大きな建物の前でガルドが言う。
「ここがオルディアの冒険者ギルドだよ。」
「・・・でかいですね。」
この反応も何回した事だろうか。
でも仕方ないじゃないか。
この大きさは初めて見たんだ。
まるで屋敷だ。
何故ギルドがこんな大きんだ?
「はは、やっぱり初めて見ると驚くよね。」
「なんでこんな大きいんですか?」
「ここは受付や酒場が併設されてるだけじゃなくてね、宿泊施設もやってるんだよ。」
「宿ですか?」
「そう。相当な数泊まれるし、結構いい部屋だよ。ま、その分他の宿よりは高いけどね。アレス君も、部屋が空いてたら泊まってみると良い。Aランク以上だったら結構いい条件で泊まれるし、Aランクになってからでも良いね。」
「そうなんですね。ありがとうございます!」
宿も併設してるギルドか。
オルディアに来るまでに結構な街に寄って、全部のギルドに行ったけど、こんなギルドは初めてだな。
それにしても、人がずっと出入りしてるし本当に活気が凄いな。
「アレス君僕達はこの辺りの宿を取ってくるから、一旦解散しようか。ご飯は一緒に食べる?」
「あ、はい。食べたいです!」
「じゃあ夜にここの酒場で食べようか!」
「分かりました!」
「じゃあまた後で。」
「じゃあなあアレス!」
「すぐに戻ってくるわ!」
「バイバイ・・・。」
「また!」
さて、俺はまずはギルドをにエルンストさんからの手紙を渡さないとな。




